2101年01月01日

『ほのおのはるおくん』

ほのおのはるおくん.jpg

『ほのおのはるおくん』

ふわにぼん(文…ドッチツカズオ/絵…ザリ・ガニ子)作。

幻冬舎ルネッサンス刊。

定価1080円(本体1000円+税)。
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2021年02月27日

『「ほめる」ポイント「叱る」ルール あるがままを「認める」心得』

南惠介著。
明治図書。

タイトルの通り、
バランスのよい本だと思った。
「なんかいい」。
「能動性」。
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2021年02月25日

「The Inner Light」

ザ・ビートルズ。

素晴らしい詩、
メロディ、
サウンド。
これを聴くこと自体が、
瞑想に思える。
予期不安の消える不思議さ。



Konstellation(Carl Gustav Jung , Hayao Kawai)
amor fati(Friedrich Wilhelm Nietzsche)
Do all without doing(Laozi , George Harrison)
sadāparibhūta(Saddharma-puṇḍarīka-sūtra , Masatoshi Ueki)
attitude oblative(Maurice Merleau-Ponty)
熟田津尓船乗世武登月待者潮毛可奈比沼今者許芸乞菜(額田王、契沖)
易水にねぶか流るる寒さかな(与謝蕪村、川合康三)
難有い々々々(夏目漱石)

Konstellation(Carl Gustav Jung , Hayao Kawai)導き
amor fati(Friedrich Wilhelm Nietzsche)解釈
Do all without doing(Laozi , George Harrison)水のように成すこと
sadāparibhūta(Saddharma-puṇḍarīka-sūtra , Masatoshi Ueki)尊び
attitude oblative(Maurice Merleau-Ponty)自然
熟田津尓船乗世武登月待者潮毛可奈比沼今者許芸乞菜(額田王、契沖)行動
易水にねぶか流るる寒さかな(与謝蕪村、川合康三)笑い
難有い々々々(夏目漱石)感謝

Konstellation(布置。カール・グスタフ・ユング、河合隼雄)
amor fati(運命愛。フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ)
Do all without doing(不為而成。老子、ジョージ・ハリスン)
sadāparibhūta(常不軽/常被軽慢。法華経、植木雅俊)
attitude oblative(与える態度。モーリス・メルロ=ポンティ)
熟田津尓船乗世武登月待者潮毛可奈比沼今者許芸乞菜(額田王、契沖)
易水にねぶか流るる寒さかな(与謝蕪村、川合康三)
難有い々々々(夏目漱石)

Konstellation(独 コンステラティオン)
amor fati(羅 アモル・ファティ)
Do all without doing(英 ドゥ・オール・ウィズアウト・ドゥイング)
sadāparibhūta(梵 サダーパリブータ)
attitude oblative(仏 アティテュード・オブラティヴ)
熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな
易水にねぶか流るる寒さかな
難有い々々々

Here Comes The Sun/Nowhere Man/In My Life/Yer Blues/Hello,Goodbye/
Getting Better/Hey Jude/For You Blue/I Me Mine/I Want To Tell You/
The Inner Light/She Said She Said/Across The Universe/
Good Morning Good Morning/Helter Skelter/Flying/
You Know My Name (Look Up The Number)



※注釈

冬菊のまとふはおのがひかりのみ(秋櫻子)

あなたがいかに素晴らしい能力と
才能を持っているかについて
あなたは無知だ

失敗する自分でも
間違う自分でも
低い評価を受ける自分でも
嫌われる自分でも
自分には価値がある

失われた自己を回復する
真の自己に目覚める

うまくいかないときこそ
修正(成長)のチャンスであり
自分を愛してあげるチャンスである

お前は最高のものを持っているのだ

他人軸から自分軸へ
複雑からシンプルへ
ボリュームを調整できる不思議

私はあなたを軽んじません

不安
恐れ
怒り(悲しみ)
自己否定
自己嫌悪
劣等感
罪悪感
孤独感
自己疎外
比較意識
取り越し苦労
悲観
嫉妬
高慢
承認欲求
知ったかぶり
自己顕示欲
同族嫌悪
渇愛
当てつけ
名誉挽回欲
苦手意識
コンプレックス

独占欲
白黒(二分法)思考
固定観念
など自己肯定感の低さ(あるいは心的外傷、癒合的社会性)に起因する
感情は一種のセンサー(「鎧」あるいは「解釈」)である
水のように成す(不為而成、Do all without doing)

目を押せば二つに見えるお月さま(きだみのる)
易水にねぶか流るる寒さかな(蕪村)

諸行無常(自他)
悪人成仏(自他)
対機説法(自他)
存在承認(自他)

天上天下唯我独尊
草いろいろおのおの花の手柄かな(芭蕉)

自己の存在の重さ
愛しさを自覚できると
他者の存在の重さ
愛しさも自覚できる

澄める池の底まで照らす篝火のまばゆきまでも憂きわが身かな(紫式部)
篝火の影しうつればぬばたまの夜河の底は水も燃えけり(貫之)

Hope is a strange invention(ディキンソン)
Nowhere man, the world is at your command(レノン)

『法華経(植木雅俊)』
『折れない自信をつくるシンプルな習慣』等を参考にした。



※参照

力動的平衡

@抑圧の機能(逆境)と昇華(肯定)の機能(grit)
※「error」によるずれの修正。弱いことの強み。柔軟性。

A消極的能力(negative capability)
※メタ認知。諸矛盾を真正面から見据える。同族嫌悪(シャドウ)の分析。固定観念の分析。

B両極性(ambivalence)と両義性(ambiguïté)
※例えば、同一人物の相反する面を認めること(両義性)。

C実りある単調(fruitful monotony)
※習慣。身体性。朝日とリズム運動(セロトニン)。安心と安全。タッピング。

D意味づけ(constellation)
※点と点を結ぶ。導き。縁。まもられている。「失敗」の喜び。給料。不安の効能。空。


癒合的社会性

@自分軸と他人軸(rapports inter-personnels)
※人間関係。自己疎外の認識。他人の「課題」と自分の「課題」。人言を繁み言痛み。

A自立した(まっすぐひとり立つ)人間(upstanding)
※毅然たる。スルースキル(選択)。図太さ。露。放下着。能動性。

B私はあなたを軽んじません(polyphony)
※感謝。「他尊」と自尊(自立)の親近性。サービス精神の表れ。

Cお前は最高のものを持っているのだ(belief)
※解釈、思考、信念。石川淳「安部公房『壁』序」。知足。無我の境地(「今」に集中する)。「自分には価値がある」。

D自己暗示(Ich kann)
※「われなしあたう」。言葉の影響。子どもへの暗示の強さ。「無意識」の利用。宇宙論。


恢復する力(resilience)

@憂愁の創造性(Anschauung)
※直観(直感)。(不安による)ストッパーをはずす。ネガティヴ・フィードバック。

A憂愁と歓楽の親近性(affectivité)
※感情性。両価的感情。出来事の多層的(多重的)な見方。ストレスの効能。

Bあらためて作り出す(re-create)
※模倣の創造性。やって見せる。スモールステップ。「無駄の中に宝がある」。

Cコトをアラだてる(engagement)
※「ちゃんと言う」。「よく見せようとしない」。「悪くみせよう」。外堀。

Dちくさの花ぞ散りまがふ(carnival) 
※笑い(易水にねぶか流るる寒さかな)。イリュージョンと現実。多様性。


本質(essence)

@貢献感(attitude oblative)
※与える態度。実践(冬菊のまとふはおのがひかりのみ)。脳が「余裕がある」と錯覚する。仕事。助け合い。

A楽観(simple , all right)
※「今ここにいる」という意識。死の意識。「焼け石に水」の良さ。ケースバイケース。執着(渇愛)の分析。

B愛されないというのは嘘(self-esteem)
※自己肯定感。自己有用感。自尊感情。人々の優しさ。真心。失うことへの恐れの分析。

C浮かんで通り過ぎる(floating)
※『見ない、聞かない、反省しない』。「ふた」をしめる。淡々と。「なだれ」。承認欲求の分析(不知の自覚)。

D希望(amusement)
※楽しみ。幸せ。瞑想。幼児の時空。10年計画。「この世界は今の人生が最高なのよ」。スケールの大きさ。


「出来事−解釈−感情」「思考−感情−行動」のうち、「解釈」「思考」「行動」が変えられ、「感情」もそれらに連動する。(感情性と知覚の関係。例えば、感じのよい飲食店では食べ物がおいしく感じるように、普段の関わりや信頼関係が、その人の話が「聞ける」かどうかに影響する。情緒的均衡。コーチング。場面・状況を変えると気分が変わる仕組み。存在承認。構造化。知覚・認知の凸凹。応用行動分析学。「叱り方」の工夫。「甘え」と「自立」の関係。人間不信の分析。生育歴の偶然性。環境的配慮。寄り添う、向き合う。)

※目を押せば二つに見えるお月さま。めげない(単純に考える)、にげない(不安・恐怖を飛ばす)、くらべない(自分の愛好者になる)。たくましさ、やわらかさ、しなやかさ、おおらかさ。天上天下唯我独尊(草いろいろおのおの花の手柄かな)。不安やストレスは良いもの(感情を認める。気づき。感知。ずれの修正。昇華。直観。澄める池の底まで照らす篝火のまばゆきまでも憂きわが身かな。閨のうへは積れる雪に音もせでよこぎる霰窓たたくなり)。熟田津に(時系列、構造、心構えの整理。シミュレーション。チームプレイ。情報共有。助け合い)。
※柔と剛/虚と実を駆使し/敗北の中に/勝利を求める。そういう人なんだと楽しむ。他人の言うことに案外(?)自分の見えていないものがある。疑心生暗鬼(時間は概念である。メルロ=ポンティの幼児の時空。過去と未来に実体はない。取り越し苦労)。問題設定、類型化、要素化、解決。Rejoice!(喜びを抱け!)


『大人から見た子ども』『菜根譚』『レジリエンス入門』『詩人の手紙』『はずれ者が進化をつくる』『「自分の木」の下で』『燃えあがる緑の木』『法華経』『ドストエフスキーの詩学』『自己暗示』『キーツ詩集』『純粋理性批判』『実存主義とは何か』『清唱千首』『人類の起源、宗教の誕生』『不安のメカニズム』『子どもの心の育てかた』『改訂 自閉症・治癒への道』『ひといちばい敏感な子』『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』『提案・交渉型アプローチ』『はじめての療育』『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』『トラウマによる解離からの回復』「永山則夫精神鑑定書」『少年非行の矯正と治療』『改訂 思春期危機と家族』『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』
『金槐和歌集』『犬神歩き・箱』『まんだら』『檻囚』『博士の異常な愛情』『マルホランド・ドライブ』『僕が僕であるためのパラダイムシフト』『かかわると面倒くさい人』『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』『文章読本(丸谷才一)』『漢詩のレッスン』『絶滅の人類史』『訴訟』『禿鷹』『眼球譚』『新潮社版 萩原朔太郎全集』
『ディランを聴け!!』『アイ・シング・ザ・ボディ・エレクトリック』「バグス・グルーヴ1&2」「絃楽のためのレクイエム」『George Harrison』『ハイウェイ49(ビッグ・ジョー・ウィリアムス)』『スティッキー・フィンガーズ』『ストリップト(ザ・ローリング・ストーンズ)』『ザ・バンド』「Nowhere man」『世にも奇妙な人体実験の歴史』『気違い部落周游紀行』『笑う月』『さようなら、ギャングたち』『パブロ・ピカソ(タッシェン)』


1 記憶から

私はあなたを軽んじません
愛されないというのは嘘
弱いことが強さ
なに、ぐつすり眠つた

目を押せば二つに見えるお月さま
草いろいろおのおの花の手柄かな
冬菊のまとふはおのがひかりのみ
易水にねぶか流るる寒さかな

熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな
人言を繁み言痛み己が世に未だ渡らぬ朝川渡る
時雨とはちくさの花ぞ散りまがふなにふるさとに袖濡らすらむ
閨のうへは積れる雪に音もせでよこぎる霰窓たたくなり
澄める池の底まで照らす篝火のまばゆきまでも憂きわが身かな
篝火の影しうつればぬばたまの夜河の底は水も燃えけり

あはれ青春 うつくしい日々
しかしはかなく 時はすぎゆく
楽しみませう 心あるひと
明日のことなど たれ知るものか

出典。
植木雅俊、心屋仁之助、稲垣栄洋、きだみのる、水原秋櫻子、石川淳、丸谷才一。


2 『大人から見た子ども』の記述を原論として実践(療育など)に「紐づけ」する

ヘーゲル的意味での「不幸なる意識」とは、おのれ自身の外部にその中心を置
こうとした意識にほかなりません(134)

(ねたみの本質をなすものは)欠如・欲求不満・仲間はずれの感じです(240)

(罪悪感によって)ドンは自分を病気にしてしまったのです(134)

(ふてくされは)行為を抑圧されたその苦悩を受け入れようとする幼児の態度
です(240)

(「硬い」幼児は)自分の望まないおのれの部分を外部に投影しがちです(165)

(心理的に硬い人は)二分法、つまり<権威か服従か>の二分法によって事を
処理しようとします(162)

他人に痛い思いをさせたがるのは、自分自身を痛い目に遭わせたがっているこ
とです(241)

共感は、自己意識と他人意識との本式の区別ではなく、むしろ自己と他人との
未分化を前提にするもの(246)

幼児は、状況と溶け合っています(247)

幼児がひとりだけでしかるべき時点の物語の全体を支えている(274)

無意識の概念が両価性の概念に席を譲ることになります(88)

(両義性とは)いろいろな存在者に当面した場合に陥らざるをえない諸矛盾を
真正面から見据える能力なのです(164)

<実践>つまり大人の<与える態度>に移りゆくこと(265)

知能の発達、なかでも言語の習得とその人の感情的環境の布置とのあいだには
結びつきがある(175)

<世界に参入していることの知覚>と<自分自身の身体の知覚>とは一つの系
をなすものだということです(202)

彼(ある新たな用語を使う哲学者)が提示する意味は開かれた意味なのです(60)

(自分のまわりの言語を)語ることを拒否することが特殊な能力の徴であるか
もしれない詩人の卵の例(18)

客観的言語への移行を貧困化とみなすこともできましょう(67)

教育学者が自分の介入の意味を、時として、子どもの反応を通してしか認識で
きないことがあるということです(78)

われわれは自分自身の態度を検討し(中略)昔の心的外傷経験に由来するよう
なものを細心に遠ざけねばなりません(111)

経験の介入する余地を残しながらおのれを全体的に維持していく、といった平
衡状態(236)

ゲシュタルトの概念は、本質的に力動的概念なのです(200)

つねに記号の布置がわれわれを、その布置に先立ってはどこにもありはしない
ようなある意味に導いてゆく(276)
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2021年01月15日

『新編 土左日記 増補版』

東原伸明/ローレン・ウォーラー編。
武蔵野書院。

この本であらためて『土左日記』を読んで驚きました。編者は『土左日記』をモダニズム文学と見ていると思われ、「補注」ではバフチンや村上春樹の名前が出てきます。言葉遊びといい、時間の幻想性(同時性)といい、澁澤龍彦の『高丘親王航海記』とも引き比べられる気がしました。

この本の「解説」と「補注」で『土左日記』の虚構性と多文体性(移り詞、独白、多声性、批評性、散文における和歌や歌謡など)の面白さに今さらながら気づかされました。因みに私は『土左日記』(紀貫之)の質(たち)の悪い笑い(若干自虐的なものもある)も好きです。キューブリックのような。

追記。
初版で誤植と思われるところがありました。私の勘違いであれば申し訳ありません。

56ページ7行目、80ページ下段3行目
のどけからまし」→のどけからまし』

77ページ5行目、10行目、13行目
「自由直説言説」→「自由直接言説」

81ページ13行目、17行目
「」」→「 」」
あるいは、
「 』」→「』」
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2021年01月09日

『幼年期の現象学』改12

澤田哲生著。
人文書院。

「ソルボンヌ講義」の解説として、著者がその内容(メルロ=ポンティ独特の修辞や語彙などを含めて)を粘り強く丁寧に分解していく様は、安定感があり、読んでいて霧が晴れゆくような心持ちになりました。メルロ=ポンティの言い回しは簡略に過ぎる場合もあるので、この本で行っているような分析は、とても面白い上に役に立ちます。

各論は細かいところを含めて実践(教育や療育、あるいは、日常生活上の心の工夫)の原論(手だての根拠)となりうると思いました。さらには、実践の手だてを発想するもとともなるでしょう。

子ども(大人)の知覚や思考について、より深く考えることは、豊かな意味での大人として、子どもに寄り添い、向き合うのに、必要不可欠だと私は思っています。

メルロ=ポンティの「ソルボンヌ講義」の現代性(普遍性)に磨きをかけた著者に感服です。思いつくままにこの本に出てくる魅力的な言葉を挙げれば、自己中心性、生きられた脱中心化、中心幻想、超ー事物、絶対的に大きなもの、遍在性、同時性、情動性、感性、悟性、視覚経験、表現、アニミズム、先取り、期待、予知能力、転嫁、浸食、「弱さ」に依存、籠絡、疎外、ナルシシズム、サディズム、マゾヒズム、取り入れ、投影、排出、共犯関係、不安、攻撃、罪の意識、独占愛、献身愛、両価的な態度、逆説、盲目、雰囲気、身体図式、偶発的な現出、逆行性、癒合的社会性など、まだまだありますが、どれも現代的な概念だと思います。

この本を読んだことが、カントやサルトルをおさらいするきっかけにもなりました。「欲望」という現象における、サルトルの言う「挫折」は自己肯定感の低さの象徴、メルロ=ポンティの言う「暗黙の決断」は自己肯定感の高さの象徴のように思いました。メルロ=ポンティのコンプレックス(心的複合体)の見方や「暗黙の決断」という言葉には、メルロ=ポンティの柔らかさ、優しさが感じられます。「事実としての状況を捉え直しているかぎりで、偶然は根拠となる」という言葉も、科学と思想の中間のようで、個人の尊重に結びついているような気がします。

追記。
初版で何らかのエラーが発生したのではと思われる箇所がいくつかあります。私の誤解でしたら申し訳ありません。

15ページ6行目
「大人から見た子ども」(土曜講義)
→「大人から見た子ども」(土曜講義)☆

15ページ7行目
「子どもの意識の構造と葛藤」(木曜講義)☆
→「子どもの意識の構造と葛藤」(木曜講義)

53ページ14行目
(耳、頭、下)
→(耳、頭、舌)

148ページ3行目
(図7)
→(図8)

196ページ9行目
性を
→性のみを

196ページ10行目
立場
→立場への批判

273ページ10行目
おいて。
→おいて、
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2021年01月08日

『改訂 自閉症・治癒への道』改2

ニコ・ティンバーゲン/
エリザベス・A・ティンバーゲン著。
田口恒夫訳。
新書館。

ティンバーゲン夫妻の主張については「自閉症は親の行動に起因する」と単純化されて言われることが多いが(現時点でも多々見かける)、これは端折り過ぎで誤解を招く。

この本を読めば、彼らは現在の言葉でいうところの「早期療育」を主張しているのがわかり、それはとても現代的である(その方法論や事例を含めて)。約50年前に書かれた本(旧版)とは思えない。

当時の風潮にあって、彼らはラディカルである必要性があったろう(「われわれは広く唱導されている『自閉症児は教育不能である』とか『関係をつけることはできないが単純な技術を教えることはできる』というような見解を、根拠のないものとして改めてここで拒否する」)。それでもなお「器質」の問題が慎重に語られているのにも感心した。

「情緒的均衡」という言葉の幅広さと深さは、彼らの主張の現代性に由来する。実のところ(?)ティンバーゲン夫妻の主張は、一例を挙げると、広い意味で、
アーロン『ひといちばい敏感な子』にも近い考え方だと思う。
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2021年01月06日

『工場日記』改

シモーヌ・ヴェイユ著。
冨原眞弓訳。
みすず書房。

壮絶な内容なのに、
著者のチャーミングな人柄が感じられ、場面によっては、
ほほえましくさえある。
端々の警句(理論のスケッチ?)には、
著者の繊細さと優しさとが溢れている。
同時に鋭さも。
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『ブルース・オン・ハイウェイ49』改2

ビッグ・ジョー・ウィリアムス。
Pヴァインレコード。

このアルバムの他に十数枚、いろんな時期のビッグ・ジョー・ウィリアムスのアルバムを持っているが、このアルバムの時期のビッグ・ジョー・ウィリアムスは、歌の切り込み方(声の選び方やタイミング)とギター演奏の「着くずし」方とが際立っている気がする。生理的な快感に溢れている。ベースもいい。
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2021年01月03日

『清唱千首』改3

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

この本は私にとってモダニズム(現代文学)の「教科書」。しかもこの「教科書」に限っては、何度読んでも刺激と感銘とが尽きない。これらの歌は古典であり古典ではない、という不思議な感覚になる。
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『法華経』追記10

植木雅俊著。
NHKテキスト。

冬菊のまとふはおのがひかりのみ(秋櫻子)

あなたがいかに素晴らしい能力と
才能を持っているかについて
あなたは無知だ

失敗する自分でも
間違う自分でも
低い評価を受ける自分でも
嫌われる自分でも
自分には価値がある

失われた自己を回復する
真の自己に目覚める

うまくいかないときこそ
修正(成長)のチャンスであり
自分を愛してあげるチャンスである

お前は最高のものを持っているのだ

他人軸から自分軸へ
複雑からシンプルへ
ボリュームを調整できる不思議

私はあなたを軽んじません

不安
恐れ
怒り(悲しみ)
自己否定
自己嫌悪
劣等感
罪悪感
孤独感
自己疎外
比較意識
取り越し苦労
悲観
嫉妬
高慢
同族嫌悪
渇愛
当てつけ
名誉挽回欲
苦手意識
コンプレックス

独占欲
白黒(二分法)思考
固定観念
など自己肯定感の低さ(あるいは心的外傷、癒合的社会性)に起因する
感情は一種のセンサー(「鎧」あるいは「解釈」)である
水のように成す(不為而成、Do all without doing)

目を押せば二つに見えるお月さま(きだみのる)
易水にねぶか流るる寒さかな(蕪村)

諸行無常(自他)
悪人成仏(自他)
対機説法(自他)
存在承認(自他)

天上天下唯我独尊
草いろいろおのおの花の手柄かな(芭蕉)

自己の存在の重さ
愛しさを自覚できると
他者の存在の重さ
愛しさも自覚できる

澄める池の底まで照らす篝火のまばゆきまでも憂きわが身かな(紫式部)
篝火の影しうつればぬばたまの夜河の底は水も燃えけり(貫之)

Hope is a strange invention(ディキンソン)
Nowhere man, the world is at your command(レノン)


※『折れない自信をつくるシンプルな習慣』等を参考にした。
posted by ドッチツカズオ at 11:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月02日

『石川啄木』改

ドナルド・キーン著。
角地幸男訳。
新潮社。

 (詩は)断片的でなければならぬ(P280)

あるいは、

 言葉や形が古いんでなくつて頭が古いんだ(P283)

あるいは、

 社会主義的帝国主義ですなあ(P300)

という啄木の言葉が印象に残る。
キーンの啄木への思い入れ(思い込み)が、
この本の文藻を高めている気がする。
引用もうまいので飽きない。
posted by ドッチツカズオ at 12:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『改訂 思春期危機と家族』改

石川義博/青木四郎著。
岩崎学術出版社。

生きる知恵に溢れている。
どの立場にも想像上なりうる。
理論が具体化されている趣き。
精神生活の基礎的な技能も学べる。
・・・という読み方も可能だと思った。
posted by ドッチツカズオ at 09:14| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月30日

『スティッキー・フィンガーズ』

ザ・ローリング・ストーンズ。
ユニバーサルミュージック。

ビル・ワイマンとミック・テイラー、
この二人がストーンズにいる味わい。
posted by ドッチツカズオ at 23:36| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大人から見た子ども』追記20

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

『はずれ者が進化をつくる』に、

 弱いことが強さ

あるいは芭蕉の句を引いて、

 草いろいろおのおの花の手柄かな

とある。
美しい言葉である。
本から本へ行き来するのは面白い。


力動的平衡

@抑圧の機能(逆境)と昇華(肯定)の機能(grit)
※「error」によるずれの修正。弱いことの強み。柔軟性。

A消極的能力(negative capability)
※メタ認知。諸矛盾を真正面から見据える。同族嫌悪(シャドウ)の分析。固定観念の分析。

B両極性(ambivalence)と両義性(ambiguïté)
※例えば、同一人物の相反する面を認めること(両義性)。

C実りある単調(fruitful monotony)
※習慣。身体性。朝日とリズム運動(セロトニン)。安心と安全。タッピング。

D意味づけ(constellation)
※点と点を結ぶ。導き。縁。まもられている。「失敗」の喜び。給料。不安の効能。空。


癒合的社会性

@自分軸と他人軸(rapports inter-personnels)
※人間関係。自己疎外の認識。他人の「課題」と自分の「課題」。人言を繁み言痛み。

A自立した(まっすぐひとり立つ)人間(upstanding)
※毅然たる。スルースキル(選択)。図太さ。露。放下着。能動性。

B私はあなたを軽んじません(polyphony)
※感謝。「他尊」と自尊(自立)の親近性。サービス精神の表れ。

Cお前は最高のものを持っているのだ(belief)
※解釈、思考、信念。石川淳「安部公房『壁』序」。知足。無我の境地(「今」に集中する)。「自分には価値がある」。

D自己暗示(Ich kann)
※「われなしあたう」。言葉の影響。子どもへの暗示の強さ。「無意識」の利用。宇宙論。


恢復する力(resilience)

@憂愁の創造性(Anschauung)
※直観(直感)。(不安による)ストッパーをはずす。ネガティヴ・フィードバック。

A憂愁と歓楽の親近性(affectivité)
※感情性。両価的感情。出来事の多層的(多重的)な見方。ストレスの効能。

Bあらためて作り出す(re-create)
※模倣の創造性。やって見せる。スモールステップ。「無駄の中に宝がある」。

Cコトをアラだてる(engagement)
※「ちゃんと言う」。「よく見せようとしない」。「悪くみせよう」。外堀。

Dちくさの花ぞ散りまがふ(carnival) 
※笑い(易水にねぶか流るる寒さかな)。イリュージョンと現実。多様性。


本質(essence)

@貢献感(attitude oblative)
※与える態度。実践(冬菊のまとふはおのがひかりのみ)。脳が「余裕がある」と錯覚する。仕事。助け合い。

A楽観(simple , all right)
※「今ここにいる」という意識。死の意識。「焼け石に水」の良さ。ケースバイケース。執着(渇愛)の分析。

B愛されないというのは嘘(self-esteem)
※自己肯定感。自己有用感。自尊感情。人々の優しさ。真心。失うことへの恐れの分析。

C浮かんで通り過ぎる(floating)
※『見ない、聞かない、反省しない』。「ふた」をしめる。淡々と。「なだれ」。承認欲求の分析(不知の自覚)。

D希望(amusement)
※楽しみ。幸せ。瞑想。幼児の時空。10年計画。「この世界は今の人生が最高なのよ」。スケールの大きさ。


「出来事−解釈−感情」「思考−感情−行動」のうち、「解釈」「思考」「行動」が変えられ、「感情」もそれらに連動する。(感情性と知覚の関係。例えば、感じのよい飲食店では食べ物がおいしく感じるように、普段の関わりや信頼関係が、その人の話が「聞ける」かどうかに影響する。情緒的均衡。コーチング。場面・状況を変えると気分が変わる仕組み。存在承認。構造化。知覚・認知の凸凹。応用行動分析学。「叱り方」の工夫。「甘え」と「自立」の関係。人間不信の分析。生育歴の偶然性。環境的配慮。寄り添う、向き合う。)

※目を押せば二つに見えるお月さま。めげない(単純に考える)、にげない(不安・恐怖を飛ばす)、くらべない(自分の愛好者になる)。たくましさ、やわらかさ、しなやかさ、おおらかさ。天上天下唯我独尊(草いろいろおのおの花の手柄かな)。不安やストレスは良いもの(感情を認める。気づき。感知。ずれの修正。昇華。直観。澄める池の底まで照らす篝火のまばゆきまでも憂きわが身かな。閨のうへは積れる雪に音もせでよこぎる霰窓たたくなり)。熟田津に(時系列、構造、心構えの整理。シミュレーション。チームプレイ。情報共有。助け合い)。
※柔と剛/虚と実を駆使し/敗北の中に/勝利を求める。そういう人なんだと楽しむ。他人の言うことに案外(?)自分の見えていないものがある。疑心生暗鬼(時間は概念である。メルロ=ポンティの幼児の時空。過去と未来に実体はない。取り越し苦労)。問題設定、類型化、要素化、解決。Rejoice!(喜びを抱け!)


『大人から見た子ども』『菜根譚』『レジリエンス入門』『詩人の手紙』『はずれ者が進化をつくる』『「自分の木」の下で』『燃えあがる緑の木』『法華経』『ドストエフスキーの詩学』『自己暗示』『キーツ詩集』『純粋理性批判』『実存主義とは何か』『清唱千首』『人類の起源、宗教の誕生』『不安のメカニズム』『子どもの心の育てかた』『改訂 自閉症・治癒への道』『ひといちばい敏感な子』『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』『提案・交渉型アプローチ』『はじめての療育』『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』『トラウマによる解離からの回復』「永山則夫精神鑑定書」『少年非行の矯正と治療』『改訂 思春期危機と家族』『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』
『金槐和歌集』『犬神歩き・箱』『まんだら』『檻囚』『博士の異常な愛情』『マルホランド・ドライブ』『僕が僕であるためのパラダイムシフト』『かかわると面倒くさい人』『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』『文章読本(丸谷才一)』『漢詩のレッスン』『絶滅の人類史』『訴訟』『禿鷹』『眼球譚』『新潮社版 萩原朔太郎全集』
『ディランを聴け!!』『アイ・シング・ザ・ボディ・エレクトリック』「バグス・グルーヴ1&2」「絃楽のためのレクイエム」『George Harrison』『ハイウェイ49(ビッグ・ジョー・ウィリアムス)』『スティッキー・フィンガーズ』『ストリップト(ザ・ローリング・ストーンズ)』『ザ・バンド』「Nowhere man」『世にも奇妙な人体実験の歴史』『気違い部落周游紀行』『笑う月』『さようなら、ギャングたち』『パブロ・ピカソ(タッシェン)』


1 記憶から

私はあなたを軽んじません
愛されないというのは嘘
弱いことが強さ
なに、ぐつすり眠つた

目を押せば二つに見えるお月さま
草いろいろおのおの花の手柄かな
冬菊のまとふはおのがひかりのみ
易水にねぶか流るる寒さかな

熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな
人言を繁み言痛み己が世に未だ渡らぬ朝川渡る
時雨とはちくさの花ぞ散りまがふなにふるさとに袖濡らすらむ
閨のうへは積れる雪に音もせでよこぎる霰窓たたくなり
澄める池の底まで照らす篝火のまばゆきまでも憂きわが身かな
篝火の影しうつればぬばたまの夜河の底は水も燃えけり

あはれ青春 うつくしい日々
しかしはかなく 時はすぎゆく
楽しみませう 心あるひと
明日のことなど たれ知るものか


2 『大人から見た子ども』の記述を原論として実践(療育など)に「紐づけ」する

ヘーゲル的意味での「不幸なる意識」とは、おのれ自身の外部にその中心を置
こうとした意識にほかなりません(134)

(ねたみの本質をなすものは)欠如・欲求不満・仲間はずれの感じです(240)

(罪悪感によって)ドンは自分を病気にしてしまったのです(134)

(ふてくされは)行為を抑圧されたその苦悩を受け入れようとする幼児の態度
です(240)

(「硬い」幼児は)自分の望まないおのれの部分を外部に投影しがちです(165)

(心理的に硬い人は)二分法、つまり<権威か服従か>の二分法によって事を
処理しようとします(162)

他人に痛い思いをさせたがるのは、自分自身を痛い目に遭わせたがっているこ
とです(241)

共感は、自己意識と他人意識との本式の区別ではなく、むしろ自己と他人との
未分化を前提にするもの(246)

幼児は、状況と溶け合っています(247)

幼児がひとりだけでしかるべき時点の物語の全体を支えている(274)

無意識の概念が両価性の概念に席を譲ることになります(88)

(両義性とは)いろいろな存在者に当面した場合に陥らざるをえない諸矛盾を
真正面から見据える能力なのです(164)

<実践>つまり大人の<与える態度>に移りゆくこと(265)

知能の発達、なかでも言語の習得とその人の感情的環境の布置とのあいだには
結びつきがある(175)

<世界に参入していることの知覚>と<自分自身の身体の知覚>とは一つの系
をなすものだということです(202)

彼(ある新たな用語を使う哲学者)が提示する意味は開かれた意味なのです(60)

(自分のまわりの言語を)語ることを拒否することが特殊な能力の徴であるか
もしれない詩人の卵の例(18)

客観的言語への移行を貧困化とみなすこともできましょう(67)

教育学者が自分の介入の意味を、時として、子どもの反応を通してしか認識で
きないことがあるということです(78)

われわれは自分自身の態度を検討し(中略)昔の心的外傷経験に由来するよう
なものを細心に遠ざけねばなりません(111)

経験の介入する余地を残しながらおのれを全体的に維持していく、といった平
衡状態(236)

ゲシュタルトの概念は、本質的に力動的概念なのです(200)

つねに記号の布置がわれわれを、その布置に先立ってはどこにもありはしない
ようなある意味に導いてゆく(276)


出典。
植木雅俊、心屋仁之助、稲垣栄洋、きだみのる、水原秋櫻子、石川淳、丸谷才一。
posted by ドッチツカズオ at 22:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

誤植の多いのが気になる(致命的なものもいくつかある)が、どなたが編集されたか分からないけれど、メルロ=ポンティの児童心理学(教育学)講義の「ベスト盤」と言っていい内容。

あらゆる対人関係(言語を含む)や教育(療育)の原論としていつでも使用可能な状態の論文(講義録)が集められている。だから何度繰り返して読んでも刺激が尽きない(私は既に六回読んだ)。

文脈を大事にした独特のレトリックも絶妙。おまけ(?)の最後の短い論文は総論的である。

初版で誤植と思われるところは以下の通り。

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

178ページ10行目
(あるので)ではなく→(あるので)はなく

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成

この本からいくつかの言葉を書き抜く。括弧内はその言葉のあるページ。

ヘーゲル的意味での「不幸なる意識」とは、おのれ自身の外部にその中心を置こうとした意識にほかなりません(134)

(ねたみの本質をなすものは)欠如・欲求不満・仲間はずれの感じです(240)

(罪悪感によって)ドンは自分を病気にしてしまったのです(134)

(ふてくされは)行為を抑圧されたその苦悩を受け入れようとする幼児の態度です(240)

(「硬い」幼児は)自分の望まないおのれの部分を外部に投影しがちです(165)

(心理的に硬い人は)二分法、つまり<権威か服従か>の二分法によって事を処理しようとします(162)

他人に痛い思いをさせたがるのは、自分自身を痛い目に遭わせたがっていることです(241)

共感は、自己意識と他人意識との本式の区別ではなく、むしろ自己と他人との未分化を前提にするもの(246)

幼児は、状況と溶け合っています(247)

幼児がひとりだけでしかるべき時点の物語の全体を支えている(274)

無意識の概念が両価性の概念に席を譲ることになります(88)

(両義性とは)いろいろな存在者に当面した場合に陥らざるをえない諸矛盾を真正面から見据える能力なのです(164)

<実践>つまり大人の<与える態度>に移りゆくこと(265)

知能の発達、なかでも言語の習得とその人の感情的環境の布置とのあいだには結びつきがある(175)

<世界に参入していることの知覚>と<自分自身の身体の知覚>とは一つの系をなすものだということです(202)

彼(ある新たな用語を使う哲学者)が提示する意味は開かれた意味なのです(60)

(自分のまわりの言語を)語ることを拒否することが特殊な能力の徴であるかもしれない詩人の卵の例(18)

客観的言語への移行を貧困化とみなすこともできましょう(67)

教育学者が自分の介入の意味を、時として、子どもの反応を通してしか認識できないことがあるということです(78)

われわれは自分自身の態度を検討し(中略)昔の心的外傷経験に由来するようなものを細心に遠ざけねばなりません(111)

経験の介入する余地を残しながらおのれを全体的に維持していく、といった平衡状態(236)

ゲシュタルトの概念は、本質的に力動的概念なのです(200)

つねに記号の布置がわれわれを、その布置に先立ってはどこにもありはしないようなある意味に導いてゆく(276)
posted by ドッチツカズオ at 21:50| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『メルロ=ポンティ 現れる他者/消える他者』

酒井麻依子著。
晃洋書房。

よくぞここまで「ソルボンヌ講義」のことをお書きになってくれたと拍手をしたい気持ち。

若い学者さんの著作であることも嬉しいし、「我田引水」が少ない誠実な書き方で、私にはとても読みやすかった。

メルロ=ポンティの児童心理学(教育学)の論文(講義録)には、原論として現在でも使用可能な状態になっている理論が数多含まれているので、それらを実践と「紐づけ」て論ずることができる。

著者にはぜひ「ソルボンヌ講義」の全訳をお願いしたい。
posted by ドッチツカズオ at 21:42| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ライヴ・イン・ジャパン トーキョー・ドーム 1990.2.24(エクストラ)』

ザ・ローリング・ストーンズ。
ワードレコーズ。

DVD1枚とCD2枚のセット。
「硬派」のロック・ファンは、
このライヴ・アルバムが嫌いかもしれない。
ただこのライヴ・アルバムは、
一つにはビル・ワイマンのベースを聴くためにある。
地味だがゾクゾクするベース。
posted by ドッチツカズオ at 10:53| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ラバー・ソウル』

ザ・ビートルズ。
ユニバーサルミュージック。

純粋に「音楽的」な感じがするアルバム。
「ポップ」なのに(?)グルーヴ感やマニアック感がある。
「硬派」のロックファンは「ポップ」を嫌う傾向があるけれど。

「Nowhere Man」は法華経の抄訳のよう。
posted by ドッチツカズオ at 10:31| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月19日

『檻囚』

寺山修司監督。
立木義浩撮影。
J・A・シーザー音楽。


様々な形態の囚われ(因習や執着や文化や自由など)が、
具体的に描かれた上でさらに抽象化されている印象。
それは楽しさ(楽しみ)を見出だすことでもある。
J・A・シーザー氏の音楽がまた素晴らしい。
映像(編集)が音楽と相俟って生理的快感(あるいは不快感)に溢れている。
反動的(両価的)な映画。
posted by ドッチツカズオ at 10:00| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月03日

『改訂 自閉症・治癒への道』改

ニコ・ティンバーゲン/
エリザベス・A・ティンバーゲン著。
田口恒夫訳。
新書館。

ティンバーゲン夫妻の主張については「自閉症は親の行動に起因する」と単純化されて言われることが多いが(現時点でも多々見かける)、これは端折り過ぎで誤解を招く。この本を読めば、彼らは現在の言葉でいうところの「早期療育」を主張しているのがわかり、それはとても現代的である(もちろんその方法論や事例を含めて)。約50年前に書かれた本(旧版)とは思えない。当時の風潮にあって、彼らはラディカルである必要性があったろう。それでもなお「器質」の問題が慎重に語られていることに感心した。「情緒的均衡」という言葉の幅広さと深さは、彼らの主張の現代性に由来する。アーロン『ひといちばい敏感な子』を合わせて読まれたい。
posted by ドッチツカズオ at 22:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月21日

『はずれ者が進化をつくる』

稲垣栄洋著。
ちくまプリマー新書。

頭の凝りがほぐれる。
posted by ドッチツカズオ at 22:03| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月20日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

榎本博明『かかわると面倒くさい人』は、
カーニバル(祝祭)の様相。
鏡のような本。
以下の言葉ともリンクする。
(あるいは摩擦する。)


1 記憶から。

私はあなたを軽んじません

愛されないというのは嘘

目を押せば二つに見えるお月さま

易水にねぶか流るる寒さかな

熟田津に船乗りせむと月待てば
潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

人言を繁み言痛み己が世に
未だ渡らぬ朝川渡る

あはれ青春 うつくしい日々
しかしはかなく 時はすぎゆく
楽しみませう 心あるひと
明日のことなど たれ知るものか


2 『大人から見た子ども』から。

ヘーゲル的意味での「不幸なる意識」とは、おのれ自身の外部にその中心を置こうとした意識にほかなりません(134)

(ねたみの本質をなすものは)欠如・欲求不満・仲間はずれの感じです(240)

(罪悪感によって)ドンは自分を病気にしてしまったのです(134)

(ふてくされは)行為を抑圧されたその苦悩を受け入れようとする幼児の態度です(240)

(両義性とは)いろいろな存在者に当面した場合に陥らざるをえない諸矛盾を真正面から見据える能力なのです(164)

〈実践〉つまり大人の〈与える態度〉に移りゆくこと(265)

知能の発達、なかでも言語の習得とそのその人の感情的環境の布置とのあいだには結びつきがある(175)

〈世界に参入していることの知覚〉と〈自分自身の身体の知覚〉とは一つの系をなすものだということです(202)

彼(ある新たな用語を使う哲学者)が提示する意味は開かれた意味なのです(60)

教育学者が自分の介入の意味を、時として、子どもの反応を通してしか認識できないことがあるということです(78)

われわれは自分自身の態度を検討し(中略)昔の心的外傷経験に由来するようなものを細心に遠ざけねばなりません(111)

つねに記号の布置がわれわれを、その布置に先立ってはどこにもありはしないようなある意味に導いてゆく(276)

ゲシュタルトの概念は、本質的に力動的概念なのです(200)


出典。
植木雅俊、きだみのる、丸谷才一。
posted by ドッチツカズオ at 14:24| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月13日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本の中の言葉を以下にいくつか引用(順不同)。

ヘーゲル的意味での「不幸なる意識」とは、おのれ自身の外部にその中心を置こうとした意識にほかなりません

(ねたみの本質をなすものは)欠如・欲求不満・仲間はずれの感じです

(ふてくされは)行為を抑圧されたその苦悩を受け入れようとする幼児の態度です

(両義性とは)いろいろな存在者に当面した場合に陥らざるをえない諸矛盾を真正面から見据える能力なのです

〈実践〉つまり大人の〈与える態度〉に移りゆくこと

知能の発達、なかでも言語の習得とそのその人の感情的環境の布置とのあいだには結びつきがある

彼(ある新たな用語を使う哲学者)が提示する意味は開かれた意味なのです

教育学者が自分の介入の意味を、時として、子どもの反応を通してしか認識できないことがあるということです

われわれは自分自身の態度を検討し(中略)昔の心的外傷経験に由来するようなものを細心に遠ざけねばなりません

つねに記号の布置がわれわれを、その布置に先立ってはどこにもありはしないようなある意味に導いてゆく

ゲシュタルトの概念は、本質的に力動的概念なのです
posted by ドッチツカズオ at 22:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月04日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

表紙のクレーの絵も素敵。

力動的平衡
@抑圧の機能(逆境)と昇華(肯定)の機能(grit)
A消極的能力(negative capability)
B両極性(ambivalence)と両義性(ambiguïté)
C実りある単調(fruitful monotony)
D意味づけ(constellation)

癒合的社会性
@自分軸と他人軸(rapports inter-personnels)
A自立した(まっすぐひとり立つ)人間(upstanding)
B私はあなたを軽んじません(polyphony)
Cお前は最高のものを持っているのだ(belief)
D自己暗示(Ich kann)

恢復する力(resilience)
@憂愁の創造性(Anschauung)
A憂愁と歓楽の親近性(affectivité)
Bあらためて作り出す(re-create)
Cコトをアラだてる(engagement)
Dちくさの花ぞ散りまがふ(carnival)

『大人から見た子ども』
『菜根譚』
『レジリエンス入門』
『詩人の手紙』
『「自分の木」の下で』
『法華経』
『ドストエフスキーの詩学』
『自己暗示』
『キーツ詩集』
『純粋理性批判』
『実存主義とは何か』
『清唱千首』

『レジリエンス入門』から。
「出来事ー解釈ー感情」、
「思考ー感情ー行動」のうち、
「解釈」「思考」「行動」が変えられ、
「感情」もそれらに連動する。
posted by ドッチツカズオ at 19:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月14日

『情念論』

デカルト著。
谷川多佳子訳。
岩波文庫。

どうしても今の目で読むと、
魔術的に感じられるところがあり、
それはそれでまた面白い。

デカルトの大胆に単純化する方法と、
広い意味での時代への抗い方に敬服。
(ただそれらにはデメリットもある。)

思索の粘り強さには感銘を受ける。
わからないものに果敢に挑む姿勢。

彼の権威が悪さをすることもあるが、
当然ながら彼のせいばかりではない。
デカルト批判は近現代哲学の入口。
posted by ドッチツカズオ at 10:01| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月13日

『キーツ詩集』

ジョン・キーツ著。
中村健二訳(編)。
岩波文庫。

 そう、ほかならぬ歓びの神殿のなかに、
  ヴェールをかぶった「憂愁」は最高の祠を有している。
   力強い舌が歓びの葡萄を繊細な口蓋に
 圧し潰せる人しか、その祠を見ることはできないが。
  彼の魂は「憂愁」の力の悲しさを味わったあと、
   彼女の戦利品として神殿に高く掲げられるだろう。

「憂愁についてのオード」から。
「彼女」は「『憂愁』」。
何とも言えない美しいヴァース。
posted by ドッチツカズオ at 20:22| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月09日

『実存主義とは何か』

サルトル著。
伊吹武彦/海老坂武/石崎晴己訳。
人文書院。

海老坂氏の仕事に敬服。
posted by ドッチツカズオ at 10:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『いまこそ、希望を』

サルトル著。
海老坂武訳。
光文社古典新訳文庫。

タイトルがいい。
サルトルの本のそれだからまたいい。
この対談の経緯や後日談には、
色々あるらしいが。
posted by ドッチツカズオ at 10:15| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月07日

『法華経』(補記)

植木雅俊著。
NHK出版(NHKテキスト)。

植木氏の文章は明晰でするすると内容が頭に入る。
「方便」や「譬え」にはかなりの柔軟性があり、
権威が徹底して乗り越えられている上に、
それらは例えば「寄り添う」「向き合う」教育、
「提案・交渉型アプローチ」などにも通ずるもの。
『メノン』の「想起」も連想した。
植木氏の解釈の明快さと豊かさは格別。

「正しく完全な覚り」はクレア・ウィークスの言う、
「完全な回復」に限りなく近い気がする。

サーダーパリブータについて、

 ある時自分の尊さに目覚めた。
 だからこそ他人の尊さも
 信じることができたのではないか

あるいは、

 “真の自己”に目覚めるがゆえに、
 自己の存在の重さ、
 愛しさが自覚できる。
 それはそのまま、
 他人の存在の重さ、
 愛しさを自覚することにも
 つながります。

これは愛着障害や不安障害、
抑鬱や心的外傷後ストレス障害など、
広義の「二次障害」のことを言っている、
とも考えられる(根元は自己肯定感)。
少なくとも『法華経』(もっと言うと仏教)は、
呪法(宗教)ではないとあらためて思われた。
詩についての朔太郎の言葉をあえて借りれば、
仏教は「生きて働く心理学」ではなかろうか。
posted by ドッチツカズオ at 22:50| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『法華経』

植木雅俊著。
NHK出版(NHKテキスト)。

「私はあなたを軽んじません」ということは、
「私は私を軽んじません」ということ。
「我不軽汝(われ汝を軽しめず)」は同時に、
「我不軽我(われ我を軽しめず)」である。
自己肯定感や自他の課題の分離。
嫉妬心や罪悪感や孤独感や承認欲求。
それらに関係する渇愛や自他の癒合性。
「私はあなたを軽んじません」は、
一例を挙げれば大嶋信頼氏の言う、
「無意識を味方に」にもまた、
逆説的(?)だが実のところ近い。

 常に軽んじない〔のに常に軽んじていると思われ、
 その結果、常に軽んじられることになるが、
 最終的には常に軽んじられないものとなる〕菩薩

植木氏の美しい翻訳(解釈)。
極論「常に軽んじない」のみを意識(実践)すれば、
結果を求めているわけではないのに、
結果が自然とついてくる不思議。
逆に(?)自分軸で考えられるようになり、
「軽んじられる」のも悪くはないと思われてくる。


愛されないというのは嘘(疑心生暗鬼)
やることはわかっている(仕事の効用)
悪く見せよう(自他の課題の分離)
多層性(あるいはコンステレーション)
不安は自由の眩暈である(自由の証明)

めげない(単純に考える)
にげない(不安と恐れを飛ばす)
くらべない(自分の愛好者になる)

嫌われてもいい
失敗してもいい
安全に気をつける

inside-out(裏返す)
floating(浮いて通り過ぎる)
silencio(お静かに)
bold(図太く)
re-create(あらためて作り出す)
polyphonic(dialogic)

今を生きる(想像上の困難を裏返す)
問題をAとする(ある時間、待ってみる)
身体を心に結びつける(合一性)
ブリコラージュする(力動的平衡)
焼け石に水(やり始める)
渋柿の長持ち(ちゃんと言う)

熟田津に船乗りせむと月待てば
潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな(行動)

人言を繁み言痛み己が世に
未だ渡らぬ朝川渡る(笑い)


「私はあなたを軽んじません」が、
すべてに通じている可能性がある。
posted by ドッチツカズオ at 13:50| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月04日

『メノン 徳について』

プラトン著。
渡辺邦夫訳。
光文社古典新訳文庫。

メルロ=ポンティにも、
サルトルにも、
レヴィ=ストロースにも、
どこか通ずるところがある(当然?)。
「想起」「神的な運命」など。
ソクラテスは嫌な奴で、
それだけに戯曲として、
波風を立てる楽しさがある。
「寄り添う」と「向き合う」か。
posted by ドッチツカズオ at 22:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月30日

『構造・神話・労働』(旧版)追記

クロード・レヴィ=ストロース著。
大橋保夫編(訳)。
三好郁朗/松本カヨ子/大橋寿美子訳。
みすず書房。

「対談」でのレヴィ=ストロースの問い、

 もし日本人の態度がそうであるとすれば、
 さきほど言われた日本文化の混質性の意識と
 矛盾しませんか。

は何気ない問いのようだが鋭い。
そこから話が深まっている。
posted by ドッチツカズオ at 16:30| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月29日

『構造・神話・労働』(旧版)

クロード・レヴィ=ストロース著。
大橋保夫編(訳)。
三好郁朗/松本カヨ子/大橋寿美子訳。
みすず書房。

神話の方法(「変換」)について、

 答え(結果)がないことを予想する、
 あるいはそれを望む問い

 問いがないような答え(結果)

の対立が(有名だが)面白い。
「(結果)」は引用者(私)が勝手に補足。

ヴェイユ『工場日記』を読んだ直後なので、
「労働」についてのヴェイユとの対称も楽しめた。

「トーテミスム」への定義的な言及は、
本書にはないけれども、
「親族構造」の話などが既にそれを含んでいた。
いまだに日本人の「労働」の感じかたは、
「トーテミスム」の色あいが濃い気はする。
良くも悪しくも「抽象的労働」ではない。

私はサルトルもレヴィ=ストロースも大好きだが、
二人が相容れないのはよくわかった。
posted by ドッチツカズオ at 14:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月26日

『工場日記』

シモーヌ・ヴェイユ著。
冨原真弓訳/佐藤紀子解説。
みすず書房。

全体としては苦しい体験の記録のはずだが、
チャーミングな要素も多いのは気のせい?
考察の記録では、
「外的な兆候(シーニュ)」
「想像上の困難」
「労働と報酬をつなぐ関係性」
「思考から行動への翻訳」
など興味深い言葉が随所に。

 人間の生において(中略)、
 1分がつぎの1分につながる
 その在りようが重きをなす。

部分のみ引用したが、
この言葉の前後全体も清々しい。
posted by ドッチツカズオ at 21:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『「自分の木」の下で』

大江健三郎/大江ゆかり著。
朝日新聞社。

フライ『大いなる体系』からの引用、

「あらためて作り出す」(re-create)

という言葉が印象に残った。
posted by ドッチツカズオ at 13:40| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月07日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

対人関係上のあらゆる不安、
あるいはあらゆる快さは、
幼児期からの「転嫁」という現象に、
基づいていると思われる。
疑いについてもまた。

「幼児の対人関係」第一部第三章は、
極めて重要な論文(講義録)だと思う。


 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

伝ロレンツォ・デ・メディチ(丸谷才一訳)。
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。
カーニヴァル。

 峯の雪がさけ雪がなだれる
 そのなだれに熊が乗つてゐる
 あぐらをかき安閑と
 たばこを吹ふやうな恰好で
 そこに一ぴき熊がゐる

井伏鱒二。
直筆の色紙「なだれ」より。
フローティング。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

但馬皇女。
塚本邦雄撰『清唱千首』より。
文学(冗談)への昇華。
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2020年05月06日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

大人が他人の表情を読み取ること自体、
「退行」とも「準魔術」とも言える。
癒合的対人関係が残っていればこそ。
嫉妬や自己疎外もまたしかり。
「別な私」(遍在性)は通奏低音。
幼児の対人関係は環境と溶け合うという。
むしろそれは人間たる所以にも思える。
posted by ドッチツカズオ at 19:33| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月05日

『提案・交渉型アプローチ』

武田鉄郎編著。
学研。

それぞれの子どもの実態は、
千差万別だけれども、
基本的な考え方としては、
多分これが定石だろうな。

副題は二つ、

発達障害の子どもの「できる」を増やす
叱らないけど譲らない支援

である。
posted by ドッチツカズオ at 04:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月04日

『完全版 不安のメカニズム』

クレア・ウィークス著。
白根美保子訳/森津純子監修。
筑摩書房。

副題(むしろこちらが原題に近い)は、

ストレス・不安・恐怖を克服し
人生を取り戻すための
セルフヘルプガイド

案外シンプルなレトリックで、
複雑な感覚を言葉にしながら、
心の動きを実感的に辿る手腕。
他人(患者)の言葉の借り方も上手い。
まるで私のことが語られるよう。
『大人から見た子ども』を原論、
『不安のメカニズム』をその実践論、
と見立てて読んでも面白い。
認知行動療法好きには充実の内容。
既に古典と呼ばれている本だけに。

「不安」を取り去ることにより、
安全や見通しに関してもより直観的に、
より適切な行動ができるようになる、
という逆説(?)がある。
それは自己肯定感にも関わるもの。
各々の課題が必要になるのは、
原則としてはその後か。

ムッソリーニは幼少期(?)、
病弱な弟が生まれてから、
両親が弟にかかりっきりになるのを見、
自分は両親に愛されていないと信じ、
少年時代には他人に対して、
過度な暴力を振るうようになった。
自分は「偉大な」人物であるのに、
愛されないという「自己愛」と、
自分は存在してはならないという、
自己否定(自己破壊)の感覚との間で、
大きな振幅があったろうと思える。
自殺(自己破壊)か、
その防衛としての暴力か、
という両価的感情(コンプレックス)。

自殺しないために自殺(自傷)する、
とは言葉を弄しているばかりではない。

大人は子どもに対して、
あなたはいて(存在して)いい、
あなたは貢献している(ありがとう)、
ということを態度で示していくもの。
同時に自己肯定感が低いまま生きる、
そのためのスキルを一緒に考えていく、
ということが必要になる場合もある。
衝動に対する認知行動療法もその一つ。
クールダウンや不安の解消(見通し)、
対人関係のトレーニングなど。
表示・表出・表現あるいは身体知が、
コミュニケーションの基礎となる。

(愛の)病的ではない正常な態度というものは、
証明しうる以上のことを信頼するところに、
すなわち感情の真実性に対して差しはさみうる疑惑を、
〈実践〉の寛容さによって、
つまり実行のなかでおのれを証明するような行為によって、
文字どおり克服していくところにあるのです。
(メルロ=ポンティ「幼児の対人関係」から。)

メルロ=ポンティによれば、
〈実践〉とは〈与える態度〉である。


@「『愛されない』は『嘘』」
A「やることはわかっている」
B「悪く見せよう」
C「コンステレーション」
D「なだれ(井伏鱒二)」

@承認欲求と競争意識とについて
A貢献感と即行とについて
B自分と他人との課題の分離について
C逆境と達成のイメージとについて
D希望とフローティングとについて

@B癒合的社会性
AC力動的平衡
CDオプティミズム(楽観主義)
posted by ドッチツカズオ at 20:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月17日

『アナザー・セルフ・ポートレイト』

ボブ・ディラン。
ソニー。

デラックス・エディション。
伝説(?)のワイト島のライヴ、
録音状態のせいもあるとは思うが、
全体のバラバラでヨレヨレの感じが、
「これぞディラン」という気もして、
繰り返し聴いてしまう(中毒になる)。
「『愛されない』は『嘘』」。
「やることはわかっている」。
「悪く見せよう」。
posted by ドッチツカズオ at 17:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月05日

『大人から見た子ども』(概要追記12)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本には三つの講義録がそれぞれ、
前半のみ収録されているので、
概論(原論)的な要素(内容)が多い。
以下はこの本の概要、
および問題提起(私見を含む)。
現実と結びつくところや、
興味深い見方を挙げればきりがない。
神経発達症の各特性との連関も。
あくまでも概要。

「感性的世界」の分析方法について。
例えば「音素」による場合。
即自(「融即の関係」)と「対自」。

「感情状態の表現」について。
「汽車」「パパを食べちゃった」など。
単純化による見落しのない豊かさ。
神経発達症による単純性(複雑性)。

身体(身体性)を通して、
言語や他者の「系」を受けとる、
一種の汎化(「方向」)について。
「暗号解読」「直観的要素」。

「表出」「表現」の重要性について。
関わりや大きな動きや表情など。
「感覚的な諸機能」の実存への寄与。
「視覚的知覚」「聴覚的知覚」など。

教育についての原論中の原論。
「大人から見た子ども」序論。
魅力(「魅惑」)ある教師像。

親子関係についての、
極めて単純なモデルによる現状把握。

コンプレックスや「両価的状態」、
心的外傷や解離などについて。
「抑圧」と「昇華」または「葛藤」。
孤独感と劣等感と罪悪感。
自己肯定感(と課題)。

感情(人間関係)の知覚への影響について。
「知性」と「感情性」「系」。
「心理的硬さ」「ある種の『魅惑』」。
「遊びや戯れの素材」と信頼関係。
「両極性」と「両義性」の違い。

「自然」と「他者」「自己」の問題。
「体位図式」「身体図式」について。
「鏡像」と「他人意識の発達」。
「まなざし」と自分軸・他人軸。
「均衡の崩れ」「力動的」「平衡」。

癒合的社会性(自己疎外など)による、
嫉妬や愛や不安などの現象について。
成人の「退行」によるもの。
「サディズム的マゾヒズム」の自覚。
「特別大事に」と療育との関係。
課題(と自己肯定感)。
癒合(人や物や言葉)と、
区別(自他や「シンボル意識」)。

布置(「表現的な豊かさ」)について。
「接触の痕跡」「準魔術性」「直観」。
「平面遠近法」と「多面投影法」の例。
現在における過去と未来の共存。
「神」の想定。


補足。

L・レヴィ=ブリュル『原始神話学』。

不安の解消のための積極性。
他人の目を気にしない方がよく見える。
自己肯定感が低いまま生きる知恵。
「愛されない」は「嘘」。

言語の獲得は(中略)、
言語を使用しているかぎり
つづくようなものなのです。(MMP)
→「勉強になります」という言葉。

つまり、
模倣は他者の行動の把握と、
自己のがわでは、
観想的ではなく
運動的なものとしての主体、
フッサールの言う
「われなしあたう」としての主体を
前提としている、
ということです。(MMP)
→「行為的直観」(西田)という言葉。

人言を繁み言痛み己が世に
未だ渡らぬ朝川渡る(但馬皇女)
→業の肯定。自分を愛す。笑い。

易水にねぶか流るる寒さかな(蕪村)
→面白さの発見。仕事を愛す。笑い。

なに、ぐつすり眠つた。(石川淳)
→死の意識。今を愛す。笑い。

「実践」「与える態度」「能動」。
具体性と謙虚さと積極性。
面白さと力動的平衡(新規と成長)。
ふてぶてしさの必要。
希望(夢とあらゆる可能性と楽観)。
コンステレーション(感謝)。
→「大人から見た子ども」序論T-b。

頭の体操としての効用(文脈と整理と感覚)。
posted by ドッチツカズオ at 12:35| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月09日

『大人から見た子ども』(雑感3)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

レオーニ『あおくんときいろちゃん』(藤田訳)は、
『大人から見た子ども』を簡約化した暗喩に思える。
表現そのものを含めて。
posted by ドッチツカズオ at 12:43| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大人から見た子ども』(雑感2)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

短い論文「表現と幼児のデッサン」は、
メルロ=ポンティ(あるいは木田)の、
表現の細やかさを見物するには、
おあつらえ向きの文章だし、
前三編の講義内容の応用編という趣き。

この本の構成は見事だと思う。
各編が有機的に結びついている。
その上レトリックが緻密に物事を伝える。
ゆっくり読む(スローリーディング)に堪える本。
相変わらずこの本は耽読している。
posted by ドッチツカズオ at 09:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月07日

『大人から見た子ども』(雑感)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

「癒合的社会性」的思考によって、
世界(「人生」や「愛」を含めて)と、
微視的なものとを結びつけることで、
様々な判断が即時的にできるようになる、
という手法はある気がする。
広い意味での「相貌的思考」、
と言ってもいいかもしれない。
現在を見るということは、
同時に過去と未来を見ることであり、
巨視的に取捨(選択)していく思考は、
人生のダイナミズムではないのか。
このことは教育にも適応可能だと思う。
posted by ドッチツカズオ at 12:34| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月03日

『大人から見た子ども』(再々々々々追記)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化した(しかし形態的で豊かな)モデルを、
組み合わせるのにも巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などを踏まえた、
教育(技術)にも適用可能な状態になっていると思う。
自分自身への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

178ページ10行目
(あるので)ではなく→(あるので)はなく

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成
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2020年03月01日

『大人から見た子ども』(再補足)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

映画自体の賛否はともかく、
『タイタニック』を極度に単純化すると、
「船が沈んだ。」となるかもしれない。
メルロ=ポンティは基本的には単純化に批判的。

 心理学においては、
 単純化するために
 末梢的で非人格的な活動だけしか
 採りあげられません。

心理学に限らず、
人間理解や幼児の言葉(「汽車」など)においても、
単純化による見落としに気をつけたいもの。
単純化のメリットはもちろんあるが、
リスクも加味しておかなければならない。
もとより自戒。
posted by ドッチツカズオ at 19:21| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大人から見た子ども』(補足)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

映画自体の賛否はともかく、
『タイタニック』を極度に単純化すると、
「船が沈んだ。」となるかもしれない。

 心理学においては、
 単純化するために
 末梢的で非人格的な活動だけしか
 採りあげられません。

心理学に限らず、
人間理解や幼児の言葉においても、
単純化による見落としに気をつけたいもの。
単純化のメリットももちろんあるが、
リスクも加味しておかなければならない。
もとより自戒である。
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『大人から見た子ども』(再々々々追記)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化したモデルを組み合わせるのにも巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などを踏まえた、
教育(技術)にも適用可能な状態になっているのでは。
自分自身への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

178ページ10行目
(あるので)ではなく→(あるので)はなく

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成
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『大人から見た子ども』(再々々追記)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化したモデルを組み合わせるのにも実は巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などを踏まえた、
教育(技術)にも適用可能な状態になっているのでは。
自分自身への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

178ページ10行目
(あるので)ではなく→(あるので)はなく

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成
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『大人から見た子ども』(再々追記)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化したモデルを組み合わせるのにも巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などを踏まえた、
教育(技術)にも適用可能な状態になっているのでは。
自分自身への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

178ページ10行目
(あるので)ではなく→(あるので)はなく

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
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『大人から見た子ども』(再追記)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化したモデルを組み合わせるのにも巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などを踏まえた、
教育(技術)にも適用可能な状態になっているのでは。
自分自身への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成
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2020年02月29日

『大人から見た子ども』(追記)

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化したモデルの組み合わせ方も巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などに対する、
教育(技術)にも適用可能な状態になっている。
自分への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

161ページ7行目
心理学的力→心理的力

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成
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『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

この本は私にとって生活の「原論」になりつつある。
生活に現れてくるあらゆることに派生し、
辿り着くような「原論」に溢れている上に、
表現(レトリック)の積み上げ方が繊細で、
ごく単純化したモデルの組み合わせ方も巧み。
何度読んでも既に話はわかっているのに面白い。
日常生活の様々なことにリンクする。
この本は「幼児」のみならず「原論」として、
思春期や発達神経症や心的外傷などに対する、
教育(技術)にも適用可能な状態になっている。
自分への教育(療育?)にも応用できる。


関係をつくる(感情と知覚の結びつき)。
可能性(土台)に寄り添う。
衝動性(課題)に向き合う。

希望、布置、単純、現在、
直観、肯定、即行、楽観、
逆境(力動的平衡)、
対自(癒合的社会性)。

難有い々々々(漱石)。


誤植と考えられる点について(初版)。

42ページ4行目
同じ物→同じもの

164ページ6行目
つまり両極性とは→つまり両義性とは

164ページ7行目
両義性であって→両極性であって

200ページ6行目
さまざまなの→さまざまの

232ページ17行目
同一視点に移し返す→同一地点に移し返す

248ページ3行目
ところで→ところが

290ページ〔29〕
髄鞘形式→髄鞘形成
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2020年01月29日

『R62号の発明 ドラマタイズ』(追記)

安部公房原作。
新潮カセットブック。

とくに事務室(?)のシーンや、
機械を試すシーンがカフカ的で、
『変身』や『訴訟』、
「流刑地にて」などが連想される。
登場人物の感情の起伏の異様さ(?)も、
カフカ的な感じがする。
キューブリックのような、
タチの悪いジョーク的なシーンが随所に。
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『知的好奇心』(追記)

波多野誼余夫/稲垣佳世子著。
中公新書。

すでに心理学の古典と言っていい本。
最終章「擬似的内発性」は示唆に富む。

浮かんだ考えをごく単純化して書く。
あくまで試論である。


頭ごなしに怒られて育った人(子ども)は、
怒られないと「言うことを聞かな」くなる。
逆に怒られることを求めるようにさえなる。
もしくは他の人が怒られないと気が済まなくなる。
そして怒らない人(大人)を批判するようになる。
「あなたは『なめられ』(てい)る」と。

そのせいで頭ごなしに怒る人は、
「怒ることには『効果』がある」と誤解する。
怒らない教育は理想論だと息巻く。

その「悪循環」の影響で、
自己肯定感が低く嫉妬に苦しむような、
あるいは自己防衛的怒りを持ち続けるような、
他人軸で生きなければならないような、
不安にさいなまれるような、
癒合的社会性の強い人間が多い社会となる。

社会全体(連鎖)が変わらなければ、
明橋氏らの言う「理想」の実現は難しいだろう。

「叱らない教育」という言葉には語弊がある。
教えるべきことを教えないわけではないのだから。
叱り方の工夫をするということであり、
必要のないことで叱らない、
寄り添いつつ必要な説明をするということである。

人はそれぞれ課題を持っている。
それらを乗り越えるためにも、
「悪循環」は断ち切らなければならない。
極端に言えば自殺を防ぐためにも。
愛着と自己肯定感はすべての土台である。
「ひといちばい敏感な人」はなおさらだろう。

ただ上のような「悪循環」に、
そもそもの原因があると思われるが、
怒らないと「言うことを聞かない」人(子ども)には、
不幸なことに頭ごなしに怒らなければ、
どうしようもない場面が出てきてしまうのだ。
しかしそれはあくまで、
「過渡的な」対症療法に過ぎない、
と考えるべきだろう。

以下はメルロ=ポンティ「大人から見た子ども」から。

大人は、
そうしようと望まないときでさえも、
子どもたちの自由を侵害するのを
避けることはできません。
けれども、
大人の責務は、
この侵害を厳密に必要な程度に
引き下げることにあります。
子どもの幻想を
すべて尊重するというのではなく、
すべてを幻想とみなさない
ということの方が必要なのです。
われわれは自分自身の態度を検討し、
自分の行為のうち、
現在の状況によって
命じられているのではなく、
昔の心的外傷経験に
由来するようなものを
細心に遠ざけねばなりません。
(『大人から見た子ども』P110)

上のようなことは、
もちろん無意識の要素が強く、
実行は非常に難しいが、
大切なことであるのは間違いない。
ただ日本での大人から子どもへの「連鎖」は、
しばらくは止まらないだろう。

だから自己肯定感が低く育った人が、
当座「低いまま生きていく」ためのすべを、
適切に身につけられる方法を、
ともに考えていきたいものである。
大人になってから愛着を形成したり、
自己肯定感を上げたりするのは、
子どもの場合と比べるととても難しいだろう。

自他の第一次感情を読み取ることが必要である。
「言うことを聞かない」という(大人の)発想もまた危うい。


・・・多少強い調子になった。
こんなことを考えたのは、
自分自身のためでもあり、
無論同時に自戒のためでもある。
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2020年01月27日

『R62号の発明 ドラマタイズ』

安部公房原作。
新潮カセットブック。

とくに事務室(?)のシーンや、
機械を試すシーンがカフカ的で、
『変身』や『訴訟』、
「流刑地にて」などが連想される。
キューブリックのような、
タチの悪いジョークが随所に。
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『朝陽字鑑精萃』

高田忠周著。
西東書房。

クレーの絵に近い。
眺めていて飽きない。
チャーミング。
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『知的好奇心』

波多野誼余夫/稲垣佳世子著。
中公新書。

すでに心理学の古典と言っていい本。
最終章「擬似的内発性」は示唆に富む。

浮かんだ考えをごく単純化して書く。
あくまで試論である。


頭ごなしに怒られて育った人(子ども)は、
怒られないと「言うことを聞かな」くなる。
逆に怒られることを求めるようにさえなる。
もしくは他の人が怒られないと気が済まなくなる。
そして怒らない人(大人)を批判するようになる。
「あなたは『なめられ』(てい)る」と。

そのせいで頭ごなしに怒る人は、
「怒ることには『効果』がある」と誤解する。
怒らない教育は理想論だと息巻く。

その「悪循環」の影響で、
自己肯定感が低く嫉妬に苦しむような、
あるいは自己防衛的怒りを持ち続けるような、
癒合的社会性の強い人間が多くなる。

社会全体(連鎖)が変わらなければ、
明橋氏らの言う「理想」の実現は難しいだろう。

「叱らない教育」という言葉には語弊がある。
教えるべきことを教えないわけではないのだから。
叱り方の工夫をするということであり、
必要のないことで叱らない、
寄り添いつつ必要な説明をするということである。

人はそれぞれ課題を持っている。
それらを乗り越えるためにも、
「悪循環」は断ち切らなければならない。
極端に言えば自殺を防ぐためにも。
愛着と自己肯定感はすべての土台である。

ただ上のような「悪循環」に、
そもそもの原因があると思われるが、
怒らないと「言うことを聞かない」人(子ども)には、
不幸なことに頭ごなしに怒らなければ、
どうしようもない場面が出てきてしまうのだ。
しかしそれはあくまで、
「過渡的な」対症療法に過ぎない、
と考えるべきだろう。

以下はメルロ=ポンティ「大人から見た子ども」から。

大人は、
そうしようと望まないときでさえも、
子どもたちの自由を侵害するのを
避けることはできません。
けれども、
大人の責務は、
この侵害を厳密に必要な程度に
引き下げることにあります。
子どもの幻想を
すべて尊重するというのではなく、
すべてを幻想とみなさない
ということの方が必要なのです。
われわれは自分自身の態度を検討し、
自分の行為のうち、
現在の状況によって
命じられているのではなく、
昔の心的外傷経験に
由来するようなものを
細心に遠ざけねばなりません。
(『大人から見た子ども』P110)

上のようなことは、
もちろん無意識の要素が強く、
実行は非常に難しいが、
大切なことであるのは間違いない。
ただ日本での大人から子どもへの「連鎖」は、
しばらくは止まらないだろう。

だから自己肯定感が低く育った人が、
当座「低いまま生きていく」ためのすべを、
適切に身につけられる方法を、
ともに考えていきたいものである。
大人になってから愛着を形成したり、
自己肯定感を上げたりするのは、
子どもの場合と比べるととても難しいだろう。

自他の第一次感情を読み取ることが必要である。
「言うことを聞かない」という(大人の)発想もまた危うい。


多少強い調子になった。
こんなことを考えたのは、
自分自身のためでもあり、
無論同時に自戒のためでもあった。
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2020年01月18日

『原色 百人一首』

鈴木日出男/山口慎一/依田泰共著。
文英堂。

「普通」の読み方がわかり、
語釈や品詞分解も丁寧なので、
丸谷才一編集『百人一首』と、
引き比べると面白い。
「詩の論理」の楽しさ。
意味と音とのメロディーや、
それぞれの語感や歌の背景、
言葉のしくみと重層性。

あるいは和歌には、
マントラになりうるものもある。
例えばざっと挙げると、

 さびしさに宿を立ち出でてながむれば
 いづこも同じ秋の夕暮れ

 世の中よ道こそなけれ思ひ入る
 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる

 ながらえばまたこのごろやしのばれむ
 憂しとみし世ぞ今は恋しき

 世の中は常にもがもな渚こぐ
 あまの小舟の綱手かなしも

 人も惜し人も恨めしあぢきなく
 世を思ふゆゑにもの思ふ身は

百人一首以外だが、

 ながむるに物おもふことのなぐさむは
 月は浮世のほかよりやゆく

など。
塚本邦雄著『清唱千首』にある言葉、
「信仰の對象」の一側面かとも思う。
あくまで一側面。
塚本の「信仰の對象」という言葉は、
おそらく非常にスケールが大きい。
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2020年01月13日

『新装版 別冊 文芸読本 百人一首』

丸谷才一編集。
河出書房新社。

王朝和歌の面白さを知るのに、
これ以上の本はない気がする。
塚本邦雄は百人一首が嫌いだったが、
彼の編んだアンソロジーを読むのにも、
この本は十二分に役立つ。
様々な検証や分析を通して、
「縹渺たる夢の国に誘はれる」。
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『ダウン・イン・ザ・グルーヴ』(追記)

ボブ・ディラン。
コロンビア。

賛否の分かれるアルバムで、
それらには否の票が多い印象だが、
このアルバムにはディランの要素が、
全て入っているように私には思われる。
いろいろな意味での「寄せ集め」。
「寄せ集め」を非難する人もいるが、
「寄せ集め」はディランの本質では。
チャック・ベリー、
リトル・リチャード、
ハンク・ウィリアムズ、
フランク・シナトラ、
ウディ・ガスリー、
ビッグ・ジョー・ウィリアムズ、
マイルス・デイヴィスなどが、
より露な形で含まれている気がする。
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2020年01月12日

『ダウン・イン・ザ・グルーヴ』

ボブ・ディラン。
コロンビア。

賛否の分かれるアルバムで、
それらには否の票が多い印象だが、
このアルバムにはディランの要素が、
全て入っているように私には思われる。
「寄せ集め」を非難する人もいるが、
「寄せ集め」はディランの本質では。
チャック・ベリー、
リトル・リチャード、
ハンク・ウィリアムズ、
フランク・シナトラ、
ウディ・ガスリー、
マイルス・デイヴィスなどが、
より露な形で含まれている気がする。
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2020年01月07日

『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』(再々々々追記)

西田泰子/中垣真通/市原眞記著。
遠見書房。

座右の書(回帰と救済性)。
姿勢と組織論。

 熟田津に船乗りせむと月待てば
 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

行動(直観と身体性)。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

笑い(緩和と過剰性)。

 ヘーゲル的意味での
 「不幸なる意識」とは、
 おのれ自身の外部に
 その中心を置こうとした
 意識にほかなりません。

自己疎外(癒合的社会性)について。

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーション(啓示と帰納)。

 撰ばれてあることの
 恍惚と不安と
 二つわれにあり

オプティミズム(発言する)。

 よい仕事をしたあとで
 一杯のお茶をすする
 お茶のあぶくに
 きれいな私の顔が
 いくつもいくつも
 うつつてゐるのさ

仕事(意味の気づきとニヒリズム)。

 「偏見」は案外新たな発見に
 導くかもしれない。

形成(俯瞰と多層性)。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

カーニバル(両義性と力動的平衡)。

 荒海や佐渡によこたふ天河

宇宙論(巨視と微視)。
有るけど無い(混沌と空性)。

『清唱千首』、
『大人から見た子ども』、
『晩年』、
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。

 『やっかいな子どもや大人・・・』。
 『かかわると面倒くさい人』。

戦略と志向(精神的復元力と表出)。

 『DOWN IN THE GROOVE』。
 『OH MERCY』(象徴として)。
 「なだれ」(井伏鱒二)。
 「蒼ざめた馬」(萩原朔太郎)

瞑想(心が上にのる)。
本心の話に耳を澄ます(超越論)。

 行く川のながれは絶えずして、
 しかも本の水にあらず。
 よどみに浮ぶうたかたは、
 かつ消えかつ結びて
 久しくとゞまることなし。

多様性(多形性あるいは多重性)。
原始神話的時間概念(「今」)。

 あ、壁は無い。

焼け石に水(めげない)。
渋柿の長持ち(欠点の価値)。

 南無阿弥陀仏々々々々々々。
 難有い々々々。

心施と和顔施。
安心と安全の希求。

『方丈記』、
「『壁』序」(石川淳)、
『吾輩は猫である』より。
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2020年01月05日

『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』(再々々追記)

西田泰子/中垣真通/市原眞記著。
遠見書房。

座右の書(回帰と救済性)。

 熟田津に船乗りせむと月待てば
 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

行動(直観と身体性)。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

笑い(緩和と過剰性)。

 ヘーゲル的意味での
 「不幸なる意識」とは、
 おのれ自身の外部に
 その中心を置こうとした
 意識にほかなりません。

自己疎外(癒合的社会性)について。

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーション(啓示と帰納)。

 撰ばれてあることの
 恍惚と不安と
 二つわれにあり

オプティミズム(発言する)。

 よい仕事をしたあとで
 一杯のお茶をすする
 お茶のあぶくに
 きれいな私の顔が
 いくつもいくつも
 うつつてゐるのさ

仕事(意味の気づきとニヒリズム)。

 「偏見」は案外新たな発見に
 導くかもしれない。

形成(俯瞰と多層性)。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

カーニバル(両義性と力動的平衡)。

 荒海や佐渡によこたふ天河

宇宙論(巨視と微視)。
有るけど無い(混沌と空性)。

『清唱千首』、
『大人から見た子ども』、
『晩年』、
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。

 『やっかいな子どもや大人・・・』。
 『かかわると面倒くさい人』。

戦略と志向(精神的復元力と表出)。

 『DOWN IN THE GROOVE』。
 『OH MERCY』(象徴として)。
 「なだれ」(井伏鱒二)。
 「蒼ざめた馬」(萩原朔太郎)

瞑想(心が上にのる)。
本心の話に耳を澄ます(超越論)。
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2019年12月30日

『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』(再々追記)

西田泰子/中垣真通/市原眞記著。
遠見書房。

座右の書(回帰)。

 熟田津に船乗りせむと月待てば
 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

行動(直観)。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

笑い(緩和)。

 ヘーゲル的意味での
 「不幸なる意識」とは、
 おのれ自身の外部に
 その中心を置こうとした
 意識にほかなりません。

自己疎外(癒合的社会性)について。

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーション(啓示と帰納)。

 撰ばれてあることの
 恍惚と不安と
 二つわれにあり

オプティミズム(発言する)。

 よい仕事をしたあとで
 一杯のお茶をすする
 お茶のあぶくに
 きれいな私の顔が
 いくつもいくつも
 うつつてゐるのさ

仕事(意味の気づき)。

 「偏見」は案外新たな発見に
 導くかもしれない。

形成(俯瞰と多層性)。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

カーニバル(両義性と力動的平衡)。

 荒海や佐渡によこたふ天河

宇宙論(マクロ)。

『清唱千首』、
『大人から見た子ども』、
『晩年』、
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。

 『やっかいな子どもや大人・・・』。
 『かかわると面倒くさい人』。

戦略と志向(精神的復元力と超越論)。

 『DOWN IN THE GROOVE』。
 『OH MERCY』(象徴として)。
 「なだれ」(井伏鱒二)。
 「蒼ざめた馬」(萩原朔太郎)

瞑想(心が上にのる)。
本心の話に耳を澄ます。
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『僕が僕であるためのパラダイムシフト』

EMI著。
エンターブレイン。

再読。
この本を読むと、
いつも清々しい気分に。
「自分」への対処の仕方を、
あらためて工夫することができる。
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『歓喜』

岡本太郎著。
岡本敏子編。
二玄社。

「絶望」と「瞬間」の美学。
講演「芸術と人生」とともに。
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2019年12月23日

『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』(再追記)

西田泰子/中垣真通/市原眞記著。
遠見書房。

座右の書(回帰)。

 熟田津に船乗りせむと月待てば
 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

行動(直観)。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

笑い(緩和)。

 ヘーゲル的意味での
 「不幸なる意識」とは、
 おのれ自身の外部に
 その中心を置こうとした
 意識にほかなりません。

自己疎外(癒合的社会性)について。

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーション(啓示と帰納)。

 撰ばれてあることの
 恍惚と不安と
 二つわれにあり

オプティミズム(発言)。

 よい仕事をしたあとで
 一杯のお茶をすする
 お茶のあぶくに
 きれいな私の顔が
 いくつもいくつも
 うつつてゐるのさ

仕事(意味の気づき)。

 「偏見」は案外新たな発見に
 導くかもしれない。

形成(俯瞰と多層性)。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

カーニバル(力動的平衡)。

 荒海や佐渡によこたふ天河

宇宙論(マクロ)。

『清唱千首』、
『大人から見た子ども』、
『晩年』、
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。

 『やっかいな子どもや大人・・・』。
 『かかわると面倒くさい人』。

戦略と志向(精神的復元力と超越論)。

 『OH MERCY』(象徴として)。
 「なだれ」(井伏鱒二)。

瞑想(心が上にのる)。
posted by ドッチツカズオ at 12:58| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月21日

『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』(追記)

西田泰子/中垣真通/市原眞記著。
遠見書房。

座右の書(回帰)。

 熟田津に船乗りせむと月待てば
 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

行動(直観)。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

笑い(緩和)。

 ヘーゲル的意味での
 「不幸なる意識」とは、
 おのれ自身の外部に
 その中心を置こうとした
 意識にほかなりません。

自己疎外(癒合的社会性)について。

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーション(啓示と帰納)。

 撰ばれてあることの
 恍惚と不安と
 二つわれにあり

オプティミズム(発言)。

 よい仕事をしたあとで
 一杯のお茶をすする
 お茶のあぶくに
 きれいな私の顔が
 いくつもいくつも
 うつつてゐるのさ

仕事(意味の気づき)。

 「偏見」は案外新たな発見に
 導くかもしれない。

形成。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

カーニバル(力動的平衡)。

 荒海や佐渡によこたふ天河

宇宙論(マクロ)。

『清唱千首』、
『大人から見た子ども』、
『晩年』、
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。

『やっかいな子どもや大人の・・・』。
『かかわると面倒くさい人』。

戦略と志向。

『OH MERCY』(象徴)。
「なだれ」(井伏鱒二)。

瞑想(心が上にのる)。
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『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』

西田泰子/中垣真通/市原眞記著。
遠見書房。

座右の書(回帰)。

 熟田津に船乗りせむと月待てば
 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

行動(直観)。

 人言を繁み言痛み己が世に
 未だ渡らぬ朝川渡る

笑い(緩和)。

 ヘーゲル的意味での
 「不幸なる意識」とは、
 おのれ自身の外部に
 その中心を置こうとした
 意識にほかなりません。

自己疎外(癒合的社会性)について。

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーション(啓示と帰納)。

 撰ばれてあることの
 恍惚と不安と
 二つわれにあり

オプティミズム(発言)。

 よい仕事をしたあとで
 一杯のお茶をすする
 お茶のあぶくに
 きれいな私の顔が
 いくつもいくつも
 うつつてゐるのさ

仕事(意味の気づき)。

 「偏見」は案外新たな発見に
 導くかもしれない。

形成。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

カーニバル(力動的平衡)。

 荒海や佐渡によこたふ天河

宇宙論(マクロ)。

『清唱千首』、
『大人から見た子ども』、
『晩年』、
『千年紀のベスト100作品を選ぶ』より。

『やっかいな子どもや大人の・・・』。
『かかわると面倒くさい人』。

戦略と志向。

『OH MERCY』。

瞑想。
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2019年12月13日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
→78,200,236
癒合的社会性。
→197,236
この本はこの二つに尽きる。

苦(逆境)や不安(疑心生暗鬼)も、
→124,134,240,259
身体性(直観)や両義性(葛藤)も、
→38,54,59,73,125,164,188,192
情動(布置)や超出(含蓄)も、
→28,71,157,175,182
楽しさ(楽観)や面白さ(方向)も、
→6,59,219,276
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
→134,201,240
多声性や祝祭性などの「救い」も、
→2,8,135,273
この二つに還元できる気がする。

数字は関連ページ(の例)。

補足。

鏡を見よ(毒を以て毒を制す)。
『かかわると面倒くさい人』問題。
矛盾を乗り越えよ。
→118
罪悪感の問題。
→134
脳の発達(『10代の脳』)。
→201
『見ない、聞かない、反省しない』。
→223
原始神話的時間(「今ここ」)。
→273
コンステレーション。
→276

 つねに記号の布置がわれわれを、
 その布置に先立っては
 どこにもありはしないような
 ある意味に導いてゆく

コンステレーションについての、
抽象的な暗喩と考えてもきれい。

 あはれ青春 うつくしい日々
 しかしはかなく 時はすぎゆく
 楽しみませう 心あるひと
 明日のことなど たれ知るものか

『千年紀のベスト100作品を選ぶ』所収、
丸谷才一「春 ボッティチェリ」より。
『やっかいな子どもや・・・』。
『興奮しやすい子どもには・・・』。
→124,175
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2019年12月07日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
→78,200,236
癒合的社会性。
→197,236
この本はこの二つに尽きる。

苦(逆境)や不安(疑心生暗鬼)も、
→124,134,240,259
身体性(直観)や両義性(葛藤)も、
→38,54,59,73,125,164,188,192
情動(布置)や超出(含蓄)も、
→28,157,175,182
楽しさ(楽観)や面白さ(方向)も、
→6,59,219,276
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
→134,201,240
多声性や祝祭性などの「救い」も、
→8,135,273
この二つに還元できる気がする。

数字は関連ページ(の例)。

補足。

鏡を見よ(毒を以て毒を制す)。
『かかわると面倒くさい人』問題。
矛盾を乗り越えよ。
→118
罪悪感の問題。
→134
脳の発達(『10代の脳』)。
→201
『見ない、聞かない、反省しない』。
→223
原始神話的時間(「今ここ」)。
→273
コンステレーション。
→276

つねに記号の布置がわれわれを、
その布置に先立っては
どこにもありはしないような
ある意味に導いてゆく

コンステレーションについての、
抽象的な暗喩と考えてもきれい。
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『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
→78,200,236
癒合的社会性。
→197,236
この本はこの二つに尽きる。

苦(逆境)や不安(疑心生暗鬼)も、
→124,134,240,259
身体性(直観)や両義性(葛藤)も、
→38,54,59,73,125,164,188,192
情動(布置)や超出(含蓄)も、
→28,157,175,182
楽しさ(楽観)や面白さ(方向)も、
→6,59,219,276
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
→134,201,240
多声性や祝祭性などの「救い」も、
→8,135,273
この二つに還元できる気がする。

数字は関連ページ(の例)。

補足。

鏡を見よ(毒を以て毒を制す)。
『かかわると面倒くさい人』問題。
矛盾を乗り越えよ。
→118
罪悪感の問題。
→134
脳の発達(『10代の脳』)。
→201
原始神話的時間(「今ここ」)。
→273
コンステレーション。
→276

つねに記号の布置がわれわれを、
その布置に先立っては
どこにもありはしないような
ある意味に導いてゆく

コンステレーションについての、
抽象的な暗喩と考えてもきれい。
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2019年12月02日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
→78,200,236
癒合的社会性。
→197,236
この本はこの二つに尽きる。

苦(逆境)や不安(疑心生暗鬼)も、
→124,134,240,259
身体性(直観)や両義性(葛藤)も、
→38,54,59,73,125,164,188,192
情動(布置)や超出(含蓄)も、
→28,157,175,182
楽しさ(楽観)や面白さ(方向)も、
→6,59,219,276
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
→134,201,240
多声性や祝祭性などの「救い」も、
→8,135,273
この二つに還元できる気がする。

数字は関連ページ(の例)。

補足。

罪悪感の問題。
→134
脳の発達(『10代の脳』)。
→201
原始神話的時間(「今ここ」)。
→273
コンステレーション。
→276

つねに記号の布置がわれわれを、
その布置に先立っては
どこにもありはしないような
ある意味に導いてゆく

コンステレーションについての、
抽象的な暗喩と考えてもきれい。
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2019年12月01日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
癒合的社会性。
この本はこの二つに尽きる。

苦(逆境)や不安(疑心生暗鬼)も、
身体性(直観)や両義性(葛藤)も、
情動(布置)や超出(含蓄)も、
楽しさ(楽観)や面白さ(方向)も、
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
多声性や祝祭性などの「救い」も、
この二つに還元できる気がする。
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2019年11月18日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
癒合的社会性。
この本はこの二つに尽きる。

苦(逆境)や不安(疑心生暗鬼)も、
身体性(直観)や両義性(葛藤)も、
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
多声性や祝祭性などの「救い」も、
この二つに還元できる。
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2019年11月17日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

力動的平衡。
癒合的社会性。
この本はこの二つに尽きる。

苦(葛藤)や不安(疑心生暗鬼)も、
身体性(直観)や両義性(逆境)も、
自己疎外(自分軸と他人軸)も、
多声性や祝祭性などの「救い」も、
この二つに還元できる。
posted by ドッチツカズオ at 14:19| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月25日

『大人から見た子ども』

モーリス・メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

「教育学と児童心理学の関係」は、
肝に銘じておきたい文章である。

この本はもう5回ほど読んだが、
まだ飽きが来ないのは、
内容もさることながら、
文脈を重んじつつ、
逐次的に言葉を言い換えながら、
丁寧に繊細に書かれていく、
文そのものにある気がする。
快感から同じ音楽を何度も聴く、
ということに似ている中毒。
posted by ドッチツカズオ at 23:45| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月21日

『よあけ』

ユリー・シュルヴィッツ作/画。
瀬田貞二訳。
福音館書店。

「安部公房著『壁』序」の言うように、
唐詩を読む喜びがある。
posted by ドッチツカズオ at 11:27| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『インディアスの破壊についての簡潔な報告』

ラス・カサス著。
染田秀藤訳。

訳文が上質。
現在の目から見ると、
ラス・カサスの宗教観の危うさが、
この本の趣旨と同時に感ぜられる。
posted by ドッチツカズオ at 11:21| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月08日

『大人から見た子ども』

メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

「両義性」
「自己の身体の知覚」
「他人知覚」
・・・魅力的な議論。
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『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』

宮田雄吾著。
日本評論社。

何と正直な書名だろう。
「現場」の本であり、
名著だと思う。
posted by ドッチツカズオ at 21:47| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月03日

『抄訳 フィネガンズ・ウェイク』

ジェイムズ・ジョイス著。
宮田恭子編訳。
集英社。

見ようによってはシンプルである。
posted by ドッチツカズオ at 06:04| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月02日

『抄訳 フィネガンズ・ウェイク』

ジェイムズ・ジョイス著。
宮田恭子編訳。
集英社。

編訳者の解説、
「『フィネガンズ・ウェイク』の言語」は、
引用のポイントがきれい。

現在である
すべての過去の中に未来がある

魂の皮膚の上に予告された
潜在意識の徴

対立の調和によって
再結合に向けて分極化される

など。

今・ここ(『原始神話学』)。
無意識の声を聞く(直観)。
壁は無い(「『壁』序」)。

劣等感と罪悪感の消滅。
訊く(確かめる)ということ。
重層的(多層的)な見方。

『大人から見た子ども』。
『はじめに読む自閉症の本』。
『自己肯定感うUPコーチング』。
『興奮しやすい子どもには愛着と・・・』
『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』。
『ひといちばい敏感な子』。

分析。
課題。
医療。

『絶滅の人類史』。
『人類の起源、宗教の誕生』。
『自己暗示』。

不可逆的な変奏。

『ブルース・オン・ハイウェイ49』(BJW)。
posted by ドッチツカズオ at 13:56| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月27日

『石川淳集』

石川淳著。
筑摩書房(筑摩現代文学大系57)。

おまへの敵はおまへだ(三幕)。
固い言い方をすれば、
形而上学的な叙事詩。
言葉そのものの楽しさも(が)ある。
ゆえに案外(?)筋は御都合主義で、
因果関係は戯画のような軽さ。
そのことも作品の要素の一つか。
連句的であり音楽的であり。
posted by ドッチツカズオ at 15:25| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『土偶界へようこそ』

譽田亜紀子著。
山川出版社。

この可愛さは小動物の可愛さに似ている気がする。
そういえば『カンガルー・ノート』に、
有袋類の可愛さについて書いてあったのを思い出した。
posted by ドッチツカズオ at 15:11| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『?補 石川淳全集 第十二巻』

石川淳著。
筑摩書房。

安部公房著「壁」序。
この文章に何度も救われた。
漢詩の例も秀逸。
「曲り角を示唆する」
「壁に畫をゑがいたのです」
「あ、壁は無い」
コメディとしての、
易水にねぶか流るる寒さかな(蕪村)、
とともに、
私にとって芸術と生活の定義。
posted by ドッチツカズオ at 14:54| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『見ない、聞かない、反省しない』

大嶋信頼著。
シバブックス。

ちょっと変わった文体だなと最初は感じたが、
「スクリプト」なのだという種明かし(?)があって、
なるほどと思った。


マントラ(テーゼの交響)

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

ノーホエア・マン
ゲッティング・ベター
ヒア・カムズ・ザ・サン
オクトパス・ガーデン

『ブルース・オン・ハイウェイ49』(BJW)

普段の関わりと笑い(信頼関係につながる)
様々な人材の活用(伝聞的な褒め方を含めて)
生きづらさの緩和(本人の中に「方法」を増やす)
実態(色々な実験と分析)と個性(オーダーメイド)
小さな気づかいの礼讃(小さな親切が循環する心の温かさ)
寄り添う(自己肯定感とモチベーションを引き出す)
向き合う(共感しつつ課題とゴールを見据える)

興奮しやすい子どもには
愛着とトラウマの問題があるのかも

四念処観のサーモスタットとしての
「我思う、ゆえに我あり」という言葉
苦難失敗批判反省で学ぶ(まねぶ)

心を読みすぎず
名誉(承認)を求めず
嫉妬と渇愛を知る
初代三平の「ふてぶてしさ」
トラウマの蓋を閉める

ポリフォニー
カーニバル
壁の導き(運命的あるいは他力的)
視点を変える(多層的あるいは重層的)
シンプル思考

イマジネーション(雲の裏側と愛着)
インプロヴィゼーション(即興の快さ)
易水にねぶか流るる寒さかな(joke)
助け合う(絶滅の人類史と縁起)
原始神話学(今ここ)
人生即芸術

脳と気持ちの整理術
意欲・実行・解決力を高める

柔と剛
虚と実を駆使し
敗北の中に勝利を求める

世の中はとてもかくても同じこと
宮も藁屋も果て(ゴール)しなければ(蝉丸)

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

無意識の声を聞く
posted by ドッチツカズオ at 14:54| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『自己肯定感UPコーチング』

神谷和宏著。
金子書房。

「自己肯定感」の次は「課題」である。

失敗に「次はどうする?」など。
posted by ドッチツカズオ at 14:53| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

ほととぎす聲も高嶺の横雲に
鳴きすてて行くあけぼのの空

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

シンプル思考
心施と和顔施
笑い(易水にねぶか流るる寒さかな)
壁の導き(石川淳)

柔と剛
虚と実を駆使し
敗北の中に勝利を求める

無意識の声を聴く
posted by ドッチツカズオ at 14:53| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大人から見た子ども』

メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

身体と行動と言葉、
自我と他者。
著者の分析方法の選択が楽しい。
『原始神話学』
『人類の起源、宗教の誕生』
と関わるところも興味深い。
posted by ドッチツカズオ at 14:53| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月18日

『大人から見た子ども』

メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

『大人から見た子ども』から。

たしかに論理的言語活動は
正確さという
相対的な特権をもっています。
しかし、
それが言語活動全体の一要素にすぎず、
死せる要素にすぎない
ということを忘れているのです。

ピアジェからの「着想」が面白い。
山極(西田や今西)の「直観」ともつながる。
随所に出てくる、
「ゲシュタルト(主義)」の捉え方も、
とても興味深い。
「大人から見た子ども」の、
フロイト検討もいい。
ユングの「無意識」が出てくる。
クーエの「自己暗示」も連想。
『原始神話学』が随時リンクする楽しさ。
posted by ドッチツカズオ at 08:11| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『自己肯定感UPコーチング』

神谷和宏著。
金子書房。

トラウマとHSPと自己肯定感。
『子育てハッピーアドバイス』
『ひといちばい敏感な子』
『発達性トラウマ障害と複雑性PTSD』
『興奮しやすい子どもには愛着とトラウマの問題があるのかも』
『自己暗示』

「すべては自己責任と考えさせる」は、
「はじめに」でも若干触れられているように、
もちろん前提条件が必要であろうし、
「自己肯定感を高めると子どもはこう変わる」
ということを表現していると思った。
posted by ドッチツカズオ at 08:07| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月17日

『原始神話学』

レヴィ=ブリュル著。
古野清人訳。
弘文社。

この本を読んだあと、
『人類の起源、宗教の誕生』を再読。
また『古代から来た未来人』も読む。
よい読書体験。

訳者の解説が補足として素晴らしい。

「時間」「空間」「原因と結果」
「分有(融即)」「動物(トテム)」
「直観」「過去」「未来」「異界」
「主体」「客体」「模倣」「溶け合う」
「地縁」「保存」「移譲」・・・

『二週間の休暇』の神話性の豊富さ。
直観による時間の「了解」。
不思議や異常の「デマ」による説明。

極論はひとつのアンチテーゼとなり、
現実との均衡を取ろうとする。
精神衛生上よい。

『人類の起源、宗教の誕生』から。

(人間は)時間的な流れは
空間化しないと感じることができない

『古代から来た未来人』から。

死者の霊はまた、
時間の観念ももたない。

『原始神話学』から。

(神話期は)他のある著者の言葉では、
〈いまだ時を持たない時代の時〉である。

『弔辞』(タモリから赤塚不二夫へ)から。

あなたの考えは、
すべての出来事、
存在をあるがままに、
前向きに肯定し、
受け入れることです。
それによって人間は
重苦しい意味の世界から解放され、
軽やかになり、
また時間は前後関係を断ち放たれて、
その時その場が
異様に明るく感じられます。
この考えをあなたは、
見事に一言で言い表しています。
すなわち、
「これでいいのだ」と。

谷川俊太郎「朝」では、

一滴の水のすきとおった冷たさが
ぼくに人間とは何かを教える
魚たち鳥たちとそして
ぼくを殺すかもしれぬけものとすら
その水をわかちあいたい

と言う。
身体性やトテムなどの「原始心性」と、
現代性とを際立たせた上で、
共存あるいは融和させている。
posted by ドッチツカズオ at 18:19| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大人から見た子ども』

メルロ=ポンティ著。
滝浦静雄/木田元/鯨岡峻訳。
みすず書房。

どうしても『原始神話学』とリンクする。

『大人から見た子ども』から。

(幼児は)レベルの違う事物を
同一視してしまうのです。

幼児が最初に真似るのも、
人ではなく動作です。

幼児は時間の各瞬間をはっきり分けて考えたり、
因果の諸関係をはっきり考えたりはしません。

その他「未分化な経験の残滓」など、
魅力的な言葉が多数ある。
「トロブリアンド諸島」の話も面白い。
posted by ドッチツカズオ at 18:19| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月16日

『君はピカソを知っているか』

布施英利著。
ちくまプリマー新書。

以前から感じてはいたが、
ピカソはボブ・ディランに似ている。
posted by ドッチツカズオ at 17:58| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月10日

『多情多恨』

尾崎紅葉著。
丸谷才一解説。
岩波文庫。

岩波書店の本は、
改行してカギ括弧でセリフなどを表記する際、
カギ括弧の始まりを一段(一マス)下げるが、
それが私には読みにくくてあまり好きでない。
しかし『多情多恨』ではどういうわけかそれがない。
カギ括弧でも一段下げていない。
丸谷才一氏の意向?

この小説に飽きが来ないのは、
丸谷才一氏が解説で書いている諸事情のためか。


『清唱千首』(「清」は旧字体)
『気違い部落周游紀行』
『漢詩のレッスン』
『二週間の休暇』
『笑う月』
『日本語の文法を考える』
『多情多恨』(丸谷才一解説)
『村上さんのところ』
『世にも奇妙な人体実験の歴史』
『ゴシップ的日本語論』
posted by ドッチツカズオ at 10:12| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ぼくのドイツ文学講義』

池内紀著。
岩波新書。

ギーゼラ・グリムと、
ハイネの話が好き。
posted by ドッチツカズオ at 10:06| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月08日

『人類の起源、宗教の誕生』

山極寿一/小原克博著。
平凡社新書。

「人間にはなぜ言葉が必要だったか」は、
『原始神話学』ともリンクする。
posted by ドッチツカズオ at 15:23| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

シンプル思考
心施と和顔施
笑い(易水にねぶか流るる寒さかな)
壁の導き(石川淳)

柔と剛
虚と実を駆使し
敗北の中に勝利を求める

無意識の声を聴く
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『二週間の休暇』

フジモトマサル著。
MouRa。

『村上さんのところ』とともに読む。
「どろどろしたもの」を描かなくても、
「人の魂の深く暗いところ」は描ける。
「神話性」の話も素敵。
posted by ドッチツカズオ at 14:59| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』

杉山登志郎著。
誠信書房。

宮地尚子著『トラウマ』と合わせて再読。
頭の中を整理できる本。
posted by ドッチツカズオ at 14:27| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月04日

『ボブ・ディラン ロックの精霊』

湯浅学著。
岩波新書。

「ザ・ローリング・サンダー・レヴュー」と、
『レナルド・アンド・クララ』のくだりが好き。

クリスマスアルバムは、
ジャケットにも内ジャケットにも、
悪ふざけが見られる気がする。

『ジョン・ウェスリー・ハーディング』で、
ピート・ドレイクが参加したのは二曲かな。
posted by ドッチツカズオ at 20:46| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『村上さんのところ』

村上春樹著。
フジモトマサル絵。
新潮社。

気軽に読めて(案外?)深い。
文学論(観?)にも共感。
posted by ドッチツカズオ at 11:59| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『見ない、聞かない、反省しない』

大嶋信頼著。
シバブックス。

ちょっと変わった文体だなと最初は感じたが、
「スクリプト」なのだという種明かし(?)があって、
なるほどと思った。


マントラ(テーゼの交響)

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

ノーホエア・マン
ゲッティング・ベター
ヒア・カムズ・ザ・サン
オクトパス・ガーデン

『ブルース・オン・ハイウェイ49』(BJW)

普段の関わりと笑い(信頼関係につながる)
様々な人材の活用(伝聞的な褒め方を含めて)
生きづらさの緩和(本人の中に「方法」を増やす)
実態(色々な実験と分析)と個性(オーダーメイド)
小さな気づかいの礼讃(小さな親切が循環する心の温かさ)
寄り添う(自己肯定感とモチベーションを引き出す)
向き合う(共感しつつ課題とゴールを見据える)

興奮しやすい子どもには
愛着とトラウマの問題があるのかも

四念処観のサーモスタットとしての
「我思う、ゆえに我あり」という言葉
苦難失敗批判反省で学ぶ(まねぶ)

心を読みすぎず
名誉(承認)を求めず
嫉妬と渇愛を知る
初代三平の「ふてぶてしさ」

ポリフォニー
カーニバル
壁の導き(運命的あるいは他力的)
視点を変える(多層的あるいは重層的)
シンプル思考

イマジネーション(雲の裏側と愛着)
インプロヴィゼーション(即興の快さ)
易水にねぶか流るる寒さかな(joke)
助け合う(絶滅の人類史と縁起)
原始神話学(今ここ)
人生即芸術

脳と気持ちの整理術
意欲・実行・解決力を高める

柔と剛
虚と実を駆使し
敗北の中に勝利を求める

世の中はとてもかくても同じこと
宮も藁屋も果て(ゴール)しなければ(蝉丸)

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

無意識の声を聞く
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2019年07月24日

『漢詩のレッスン』

川合康三著。
岩波ジュニア新書。

蕪村の句、

易水にねぶか流るる寒さかな

が引用されていて、
「易水送別」をからかう冗談、
と解釈されている。
素敵。
posted by ドッチツカズオ at 22:22| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『見ない、聞かない、反省しない』

大嶋信頼著。
シバブックス。

ちょっと変わった文体だなと最初は感じたが、
「スクリプト」なのだという種明かし(?)があって、
なるほどと思った。


めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

ノーホエア・マン
ゲッティング・ベター
ヒア・カムズ・ザ・サン
オクトパス・ガーデン

『ブルース・オン・ハイウェイ49』(BJW)

普段の関わりと笑い(信頼関係につながる)
様々な人材の活用(伝聞的な褒め方を含めて)
生きづらさの緩和(本人の中に「方法」を増やす)
実態(色々な実験と分析)と個性(オーダーメイド)
小さな気づかいの礼讃(小さな親切が循環する心の温かさ)
寄り添う(自己肯定感とモチベーションを引き出す)
向き合う(共感しつつ課題とゴールを見据える)

興奮しやすい子どもには
愛着とトラウマの問題があるのかも

四念処観のサーモスタットとしての
「我思う、ゆえに我あり」という言葉
苦難失敗批判反省で学ぶ(まねぶ)

心を読みすぎる
嫉妬と渇愛を知る

ポリフォニー
カーニバル
壁の導き(運命的あるいは他力的)
視点を変える(多層的あるいは重層的)
シンプル思考

脳と気持ちの整理術
意欲・実行・解決力を高める

柔と剛
虚と実を駆使し
敗北の中に勝利を求める

世の中はとてもかくても同じこと
宮も藁屋も果て(ゴール)しなければ(蝉丸)

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

無意識の声を聞く
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2019年07月20日

『見ない、聞かない、反省しない』

大嶋信頼著。
シバブックス。

ちょっと変わった文体だなと最初は感じたが、
「スクリプト」なのだと種明かしがあって、
なるほどと思った。


めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
唯我独尊の喜び
人々の優しさ

ノーホエア・マン
ゲッティング・ベター
ヒア・カムズ・ザ・サン
オクトパス・ガーデン

『ブルース・オン・ハイウェイ49』(BJW)

普段の関わりと笑い(信頼関係につながる)
様々な人材の活用(伝聞的な褒め方を含めて)
生きづらさの緩和(本人の中に「方法」を増やす)
実態(色々な実験と分析)と個性(オーダーメイド)
小さな気づかいの礼讃(小さな親切が循環する心の温かさ)
寄り添う(自己肯定感とモチベーションを引き出す)
向き合う(共感しつつ課題とゴールを見据える)

興奮しやすい子どもには
愛着とトラウマの問題があるのかも

四念処観のサーモスタットとしての
「我思う、ゆえに我あり」という言葉
苦難失敗批判反省で学ぶ(まねぶ)

ポリフォニー
カーニバル
壁の導き(運命的あるいは他力的)
視点を変える(多層的あるいは重層的)
シンプル思考

脳と気持ちの整理術
意欲・実行・解決力を高める

柔と剛
虚と実を駆使し
敗北の中に勝利を求める

世の中はとてもかくても同じこと
宮も藁屋も果て(ゴール)しなければ(蝉丸)

めげない
にげない
くらべない

見ない
聞かない
反省しない

不安の生理の解消
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無意識の声を聞く
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『ゴシップ的日本語論』

丸谷才一著。
文藝春秋。

「折口学的日本文学史の成立」や、
「泉鏡花の位置」の説得力たるや。
「見晴らし」がよくなる。
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『漢詩のレッスン』

川合康三著。
岩波ジュニア新書。

まず文章が上質でうっとりする。

芝居で言う「見巧者」というのは、
著者のような方のことでは。

岩波文庫『多情多恨』の「解説(丸谷才一)」に、

王朝の歌人たちは
多量の泪を供物として献げ、
神々の加護を得ようとしたが、
近代の歌人は、
神々は信じないくせに、
呪術の型だけは継承してゐた。

とある。
「弱さ」や「悲しさ」を神に献げる、
という意味でのカーニバル性は、
漢詩も持っているのを感じた。
「喜び」もまた。
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2019年07月18日

『見ない、聞かない、反省しない』

大嶋信頼著。
シバブックス。

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めげない
にげない
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様々な人材の活用(伝聞的な褒め方を含めて)
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寄り添う(自己肯定感とモチベーションを引き出す)
向き合う(共感しつつ課題とゴールを見据える)

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2019年07月16日

『見ない、聞かない、反省しない』

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『見ない、聞かない、反省しない』

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ヒア・カムズ・ザ・サン
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様々な人材の活用(伝聞的な褒め方を含めて)
生きづらさの緩和(本人の中に「方法」を増やす)
実態(色々な実験と分析)と個性(オーダーメイド)
小さな気づかいの礼讃(小さな親切が循環する心の温かさ)
寄り添う(自己肯定感とモチベーションを引き出す)
向き合う(共感しつつ課題とゴールを見据える)

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四念処観のサーモスタットとしての
「我思う、ゆえに我あり」という言葉
苦難失敗批判反省で学ぶ(まねぶ)

ポリフォニー
カーニバル
壁の導き
視点を変える

脳と気持ちの整理術
意欲・実行・解決力を高める

柔と剛
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2019年06月23日

『生きるために大切なこと』

アルフレッド・アドラー著。
桜田直美訳。
方丈社。

アドラーは個人心理学の創始者であり、
世界初の児童相談所の開設者でもある。
原題を直訳すると「生きることの科学」。
谷崎の『文章読本』を読む時、
「文法」という言葉を、
「英文法」に置き換えると、
筋の通った文章になる、
と丸谷才一は書いていた。
それにならってこの本の言葉、
「共同体感覚」を「自己肯定感」、
「甘やかさない」を「適切な療育をする」、
と「今様」の言葉に置き換えると、
分かりやすく感ぜられた。
当時はそれらを直截的に表現する言葉が、
まだ熟していなかっただろうと思われる。
その時代にすでに現代的な内容を言っているか。
「劣等感」と「優越感」とは、
コインの裏表であることは疑いなさそうだし、
「勇気づけ」は「甘えさせること」、
「ほめること(強化すること)」、
「ともに課題を解決すること」、
などと書き換えても暴挙ではないはず。
時代的なものが感ぜられる部分もあるが、
90年前の著作とは思えない、
示唆に富んだ本。
(ただ私のは第四版だが若干の誤植がある。)


『青少年の治療・教育的援助と自立支援』
『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』
『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』
『ひといちばい敏感な子』
『はじめに読む自閉症の本』
『絶滅の人類史』
『人類の起源、宗教の誕生』
『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』


たとえば『晩年』のエピグラフの症状。

たとえば「『壁』序」に準えて(曲解)。

壁はない。
身(生老病死)、
受(一切皆苦)、
心(諸行無常)、
法(諸法無我)。

ドストエフスキーの壁。
あらゆる種類の「批判」は導きと考えるしかない。

安部公房の壁。
あらゆる種類の「批判」は華と考えるしかない。

「批判」は冷やかな態度や忠告、
非難や教示や軽蔑や分析など混沌たる。


自分を大事に思えていないから、
他人に危害を加え自殺もする、
という理屈には真実味がある。

10歳までは自己肯定感を上げる。
「自分の中のYES」と「勇気づけ」。
手立て。

「考えるな感じろ」。
「虚と実を駆使し敗北の中に勝利を求める」。
マイルス・デイヴィスのインプロヴィゼーション。
知識(ストックフレーズ)と即興(フィーリング)。

罪悪感(疚しさ)は悪さをする。
「過去」と「未来」は存在しない。
その認知に至れば(逆に?)ポテンシャルは上がる。

カフカ「十一人の息子」のように、
一人と人間(じんかん)とを生きる。

ボルヘス編『禿鷹』には笑いがある。
ある種の過剰さ。

小さな笑いと小さなちょっかい。
仮想現実を糧に猥雑な現実を生きる。
たとえば谷川俊太郎「朝」。

「かわいい」ということ。
普段の関わり。
天気の話題。
人間の尊重。

直観と類推と行為による主体性。
「動き」は生命の本質。

ぶれない。
あせらない。

すぐやる。
やるぞ。
やればいい。
瞬時に思う仕事を。
心も軽やかに。

四念処観。
心施と和顔施。
安全と健康。
壁の導き(「自然」を含む)。
よい仕事を。

岩のように非難にも称賛にも動じず。
自他を評価せず疎外感を鈍く。
渇愛の連鎖から脱する。

めげない。
にげない。
くらべない。
(義務的強制的意味合いはない。)

たとえば高見順「われは草なり」。

われは草なり
伸びんとす
伸びられるとき
伸びんとす
伸びられぬ日は 
伸びぬなり
伸びられる日は 
伸びるなり

われは草なり 
緑なり
全身すべて 
緑なり
毎年かはらず 
緑なり
緑の己れに 
あきぬなり

われは草なり
緑なり
緑の深きを 
願ふなり

あゝ 生きる日の 
美しき
あゝ 生きる日の 
楽しさよ
われは草なり 
生きんとす
草のいのちを 
生きんとす

たとえば国木田独歩。
「われ此句を吟じて血のわくを覚ゆ」。
たとえば虚子「去年今年貫く棒の如きもの」。

般若心経は不安に対しての、
何はともあれ呪文であり自己暗示である。
「リミッター」がはずれるということ。

劣等感から来る優越感は、
認められぬ不満、
嫉妬と疎外感、
暴かれることへの恐れにより、
不安を誘発する。
「不安の生理の解消」。
「唯我独尊の喜び」。
「美の中和」。
「人々の優しさ」。
会話能力などの「制限」も解けて、
心も軽やかに。

ぽいと捨ててしまった。

安部公房『笑う月』、
感情と生理。
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2019年05月29日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

水の上に数書く如きわが命
妹に逢はむと祈誓ひつるかも
(『千首』は全て旧字。)

四念処(身受心法)観(『最後の旅』)。
心施と和顔施(「寂庵法話」)。
安全と健康(「熟田津に船乗りせむと」)。
壁の導き(『壁』「序」ドストエフスキー)。
よい仕事を(『晩年』「葉」)。

あらゆることに怯んではいけない。
先の不安のために今を無にするなかれ。
渋柿の長持ち。

八百万の神に捧げる「祈誓」と、
「Rejoice!」(大江)という「祈り」と。

言の葉は露もるべくもなかりしを
風に散りかふ花を聞くかな
(『千首』は全て旧字。)

修行と感謝「ありがとう」。
混沌に飛び込んでシンプルに考えるということ。
助け合うということ。
自分軸で考えるということ。

四念処(身受心法)観(『最後の旅』)。
posted by ドッチツカズオ at 15:46| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月26日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

暗きより暗き道にぞ入りぬべき
はるかに照らせ山の端の月
(『千首』は全て旧字。)

四念処(身受心法)観。
心施と和顔施(寂聴)。

あらゆることに怯んではいけない。
先の不安のために今を無にするなかれ。
「よい仕事」「どうにか、なる。」(『晩年』「葉」)。
「壁」の導き(「『壁』序」のドストエフスキーのくだり)。

モダニズム(あるいはクレオール?)、
シュルレアリスムとしての和歌。
安部公房と萩原朔太郎。
上質な日本語(散文と韻文)。
ポール・セザンヌとマイルス・デイヴィス。
ボブ・ディランの歌い方。
カフカとキューブリックの笑い。
立川談志『最後の大独演会』。

これらは「山の端の月」である。
posted by ドッチツカズオ at 20:28| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月25日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

采女の袖吹きかへす明日香風
都を遠みいたづらに吹く

ジャズ。
ずれのグルーヴ。
ポール・セザンヌの歪み。

土地を慰める。
呪術と祝祭。
科学とアイデア。
仮説とシュルレアリスム。
夢とエンターテインメント。
デヴィッド・リンチ。
折口信夫の国文学と民俗学。
posted by ドッチツカズオ at 09:30| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月24日

『笑う月』

安部公房著。
新潮文庫。

選ぶ道がなければ、
迷うこともない。
(「鞄」から。)

「神のお導き」と「祝福」、
「『壁』序」の「ドストエフスキー」。
夢とジョークとに境界はない。

感覚的に(生理的に)、
何度読んでも楽しい本。
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2019年05月23日

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)。

東路の道の冬草茂りあひて
跡だに見えぬ忘水かな

ダリのダブルイメージ。

数ふれば年の残りもなかりけり
老いぬるばかり悲しきはなし

悲しさを八百万の神々に訴える。
啄木は神々の近代化のせいで、
それが甘ったれに見える。
丸谷才一の説。
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2019年05月16日

『どこ吹く風』

丸谷才一著。
講談社。

赤城颪どこ吹く風で忠治古稀

俳諧的で幻想的でブッキッシュで、
生きることを励ます名句。
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2019年05月05日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

君が行く道のながてを繰り畳ね
焼きほろぼさむ天の火もがも

(『千首』では全て旧字。)
気力のイメージ。
気力は激情であって、
作り出すものである。
北原白秋の一連の最期の言葉から、
ああ蘇った(中略)新生だ。
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2019年05月03日

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)

あはれなりわが身の果てや浅緑
つひには野べの霞と思へば

『小町集』には、

はかなしやわが身の果てよあさみどり
野べにたなびく霞と思へば

「はかなしや」は調べが美しく、
「あはれなり」はより感傷的。
私はどちらも好き。
posted by ドッチツカズオ at 16:22| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

身に積る罪はいかなる罪ならむ
今日降る雪とともに消ななむ

初雪の降らばと言ひし人は来で
むなしく晴るる夕暮の空

(『千首』では全て旧字。)
罪とプライドとは紙一重。
わかっていないと思われるのは罪。
嫉妬と劣等感と憎悪とも罪。
「なにゆゑに こゝろかくは羞ぢらふ」。
「心にぞ問ふ」。
「今日降る雪とともに消ななむ」。
ポリフォニーとカーニバルとは救い。

悲しさに、
いじらしさに、
けなげさに、
和歌は寄り添い、
向き合い「いい」と言う。

ディラン「嵐からの隠れ場所」。
カフカ「町の紋章」。
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2019年05月02日

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)

ほのぼのと春こそ空に来にけらし
天の香具山霞たなびく

落ち着け。
早まるな。
在日ファンクの「爆弾こわい」。
案外に複雑ではない。
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『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

おほかたの秋のあはれを思ひやれ
月に心はあくがれぬとも

映画『13デイズ』で、
マクナマラの言う、
「もうワンチャンスある」
スティブンソンの言う、
「この中に一人くらい臆病者がいてもいいでしょう」
というセリフが好きである。
考え方に差はあっても、
自分とは波長が合わなそうであっても、
全体的に見ると、
その人はおそるべき人ではない可能性がある。

上記の歌には毒がある。
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『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

萩の花暮々までもありつるが
月出でて見るになきがはかなさ

こひこひて稀にうけひく玉章を
置き失ひてまた嘆くかな

(『千首』では全て旧字。)
並べて置いてはいけない二首かもしれない。
失敗する舞台まで見せてしまうふてぶてしさは、
とても素人には真似できない、
と立川談志は初代林家三平を評して言っていた。

時よ、
とどまれ、
おまえはじつに美しい

池内紀訳『ファウスト』から。
夢の浮橋。
人生は素晴らしい。
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2019年05月01日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

思ふことさしてそれとはなきものを
秋の夕べを心にぞ問ふ

朔太郎の有名な詩の一節に、

「思想は一つの意匠であるか」
佛は月影を踏み行きながら
かれのやさしい心にたづねた。

というのがあるが、
彼の詩は愛憐詩篇などに限らず、
和歌にかなりの影響を受けている。
当たり前ながら。

後の世をこの世に見るぞあはれなる
おのが火串の待つにつけても

朔太郎の詩そのものではないか。
寺山修司と言ってもいい。
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『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)

更けゆかば煙もあらじ塩竈の
うらみな果てそ秋の夜の月

潜む渇愛と罪悪感とに気づくべし。
それらが心に悪さをする。
智と情と意地とのバランス。

世に経るは苦しきものを槙の屋に
やすくも過ぐる初時雨かな
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『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

惑はずな苦参の花の暗き夜に
われもたなびけ燃えむ煙に

(『千首』では旧字。)
もう言葉を弄してもしょうがない。
われもたなびけ燃えむ煙に。
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『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

誰が契り誰が恨みにかかはるらむ
身はあらぬ世のふかき夕暮

(『千首』では全て旧字。)
石川淳「安部公房著『壁』序」の云う、
「柔軟なる精神」の必要性を、
溢れる詩情で説いているように感じる。
posted by ドッチツカズオ at 11:02| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

花咲かば告げよと言ひし山守の
来る音すなり馬に鞍おけ

(『千首』では全て旧字。)
感じて明るくすぐにやる。
目標(願い)のために、
何をすべきかという視点。
分析と手立て。

思ひ出でよ野中の水の草隠れ
もと澄むほどの影は見ずとも

信頼の恢復は作者が思うほど(?)、
不可能ではないと私は見る。
変化は必要だろうけども。
スモールステップ。
もと澄むほどの影は見ずとも。
美しい言葉だと思う。
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『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

澄める池の底まで照らす篝火の
まばゆきまでも憂きわが身かな

夢のうちに五十の春は過ぎにけり
いま行くすゑは宵の稲妻

時雨とはちくさの花ぞ散りまがふ
なにふるさとに袖濡らすらむ

(『千首』では全て旧字。)
稲妻に注意を払い、
狂騒(祝祭)の中で、
細心にすべきをすべし。
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『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

熟田津に船乗りせむと月待てば
潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

夷こそもののあはれは知ると聞け
いざ陸奥のおくへ行かなむ

仕へつる神はいかにか思ふべき
よその人目はさもあらばあれ

(『千首』では全て旧字。)
一つ一つその時に注意すべき安全は、
忘れず意識し怠るべきではない。
大勇は怯なるが如し。
なんて。
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2019年04月30日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

この本の中で塚本は評の文に、
「めでたい」という言葉も、
よく使っている。
和歌は供物であり、
祈りであり祭りである。
カーニバル。
生きることも励ます。
posted by ドッチツカズオ at 18:41| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)。

立川談志は落語の原理として、
「業の肯定」「イリュージョン」を挙げていたが、
和歌も同じではという気がする。

丸谷才一のいう、
涙を神々に捧げること。
あるいは、
「人の惑ひを救はむがためなり」。
posted by ドッチツカズオ at 17:47| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

潮満てば水沫に浮かぶ細砂にも
われは生けるか恋ひは死なずて

(『千首』では全て旧字。)
この歌を知っているか否かで、
恋に限らず人生変わるんじゃないか。
posted by ドッチツカズオ at 09:54| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)。

峯村のストイックさは、
面白い上に、
そういえばと気づかされることも多い。
posted by ドッチツカズオ at 09:34| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『高貞碑』

浅見筧洞編。
二玄社。

ピカソのデッサン。
子どもと大人とが共存。
万葉集のような、
ゴツゴツしたエネルギー。
あるいは縄文土器。
それにも「技術」が存在。
posted by ドッチツカズオ at 09:26| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月29日

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)。

序詞はシュルレアリスムの要素多分で、
ある種の和歌はすでに前衛的な象徴詩。
posted by ドッチツカズオ at 21:10| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)。

新古今は主に「オリジナル」の「カバー」である、
という読み方がよりよいかもしれない。
「カバー」が「オリジナル」を凌駕することもある。
例えば「ラ・カンパネラ」だって、
「カバー」と言えなくはない。
演奏者なりの「カバー」が楽しい。
「オリジナル」を「伝統」と言い換えてもいい。
一般的に言われていることかしら。
久しぶりに腰を据えて通読しているが、
いい歌がいっぱいあるなやはり。
万葉集は「写生」ではなく「超現実」に見える。
新古今集は「心理学」かもしれない、
言葉への執着のある。
和歌にはジョイスや安部公房、
ボードレールや萩原朔太郎、
ディキンソンや西脇順三郎、
挙げればいろいろな要素が溢れている。
北原白秋や折口信夫の新古今の見方さすが。
posted by ドッチツカズオ at 20:53| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『気違い部落周游紀行』

きだみのる著。
冨山房百科文庫。

この笑いは著者を含めた、
我々に向けられていることを、
著者が自覚していなかったわけはない。
笑いはそうありたい。

ドストエフスキー「鰐」。
『世にも奇妙な人体実験の歴史』。

過剰さ。
渋柿の長持ち。
posted by ドッチツカズオ at 18:43| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『マイルス・デイヴィス・アット・フィルモア』

マイルス・デイヴィス。
SMJ。

異物の集まりの脈打つリズムに、
またそれぞれが斬り込み、
グルーヴ感をさらに際立たせる。
posted by ドッチツカズオ at 18:00| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月28日

『清唱千首』(「清」は旧字)

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

もう何度も読み返しているが、
相変わらず一首の凡作もない、
と毎回思われる。

塚本のプログレッシブさと、
トラディショナルさ。

語感の鋭さと耳の良さとは病的。
ツキナミとツキスギを徹底的に嫌う。

それでいて飛び道具もお好きらしい。
これはたまらない。
posted by ドッチツカズオ at 17:57| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月27日

『百人一首ノート』

今日マチ子著。
KADOKAWA。

俊成や定家がやろうとしていたのは、
こういうことでは。
乱暴か。


高橋睦郎著『百人一首』
丸谷才一編集『百人一首』
posted by ドッチツカズオ at 22:21| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『新古今和歌集一二』

峯村文人校注・訳。
小学館(完訳日本の古典)。

ビートルズ、
ローリング・ストーンズ、
ドクター・ジョン、
マイルス・デイヴィス。

博士の異常な愛情、
マルホランド・ドライブ、
エド・ウッド。

多情多恨(丸谷才一解説)。
posted by ドッチツカズオ at 15:23| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』

杉山登志郎著。
誠信書房。

『はじめに読む自閉症の本』
『はじめに読むアスペルガー症候群の本』
『青少年の治療・教育的援助と自立支援』
『解離の構造』
『自己暗示』
『僕が僕であるためのパラダイムシフト』
『災害後のこころのケアハンドブック』
『ミルトン・エリクソンの心理療法』
『ひといちばい敏感な子』
posted by ドッチツカズオ at 15:08| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『高貞碑』

浅見筧洞編。
二玄社。

高貞碑、
蘭亭序、
祭姪文稿、
アングル、
セザンヌ、
ピカソ、
不均衡の均衡の美。
posted by ドッチツカズオ at 14:36| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『?唱千首』

塚本邦雄撰。
冨山房百科文庫。

あらゆる文学の要素が溢れている。
ジョイスから安部公房まで。
ディキンソンから萩原朔太郎まで。
とくに「戀」「雜」は圧巻。
両部立とも人麿から始まる。
posted by ドッチツカズオ at 11:00| ERROR: NOT PERMITED METHOD: name | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月19日

『一握の砂・悲しき玩具』

石川啄木著。
金田一京助編。
新潮文庫。

金田一京助の「解説」も、
山本健吉の「啄木と歌」も、
興味深い。

石川啄木は賛否が極端に分かれる歌人だが、
ある時期から私は大好きになった。
ロジャー・パルパース氏の本がきっかけかも。

石川の歌を『絶望名人カフカの人生論』経由で読むと、
「アリストテレスの同質効果」の感じられる歌が、
少なくないことに気づいた。
今更か。
posted by ドッチツカズオ at 22:55| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月14日

『絶望名人カフカの人生論』

頭木弘樹編訳。
新潮文庫。

「ピュタゴラスの逆療法」と、
「アリストテレスの同質効果」。
カフカは後者と著者は言う。
「気持ちによりそってくれる言葉」。
そうだなあと思った。
でもきっとカフカには、
そんな意図はなかったろうな。

 あまりにも絶望的で、
 かえって笑えてくる

たぶんこちらが本質。
posted by ドッチツカズオ at 21:08| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『少年西遊記 全3巻』

杉浦茂著。
河出文庫。

荒唐無稽とは、
こういうことを言うのだ、
という見本(もちろん褒め言葉)。
自由になれる。
言葉による破壊力もすごい。
自動筆記のような、
インプロヴィゼーションのような、
力のあるご都合主義。
ひと回りして笑うような、
あっけらかんとした変な笑い。
新作民話であり新作神話である。
論理的なんだか、
非論理的なんだかわからない、
過剰なテンポの速さ。
むちゃくちゃなんだけれど、
そうとも言い切れない、
ある種のシュルレアリスム。
平然とした理不尽。
過度(過激)でもある。
堂々たる駄洒落も。
けれどあくまで淡々としている。

この作品は叙事詩である。
posted by ドッチツカズオ at 15:48| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『明日を切り拓く手塚治虫の言葉201』

手塚治虫著。
ぴあ。

編者はどなたなんだろう。
「エロ」への言及もある。
私は好き。
posted by ドッチツカズオ at 14:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『吉祥寺キャットウォーク 全3巻』

いしかわじゅん著。
エンターブレイン。

組長の顔などや全体的にも、
業田良家『自虐の詩』っぽいのが、
私には素敵に思われる。
説明しすぎないところも、
オープンエンディングも。
説明しすぎないことによって、
複雑な心理(感覚)を描写している。
辻褄が合わないように、
一瞬思われるところもあったが、
逆にそれが人柄に起因するものと、
考えられることに気づき、
勝手に感心してしまった。
承認欲求の希薄さと児戯と。
posted by ドッチツカズオ at 13:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月11日

『やっぱり猫が好き』

もたいまさこ/室井滋/小林聡美著。
幻冬舎。

三谷幸喜氏脚本の八作品が、
収録されている。
巧みさに感心。
本番での役者さんのアドリブ等も含めて、
再構成されているらしい。
詩的なほんの一例を挙げれば、
「長生き」と「長続き」の言い間違いは、
元の脚本にもあったのだろうか。
posted by ドッチツカズオ at 23:42| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『大魔神』

筒井康隆著。
徳間書店。

この本のデザイン(および存在)自体に、
まず吹き出す。
あるいはそれこそが筒井氏の狙いか。
posted by ドッチツカズオ at 23:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月08日

『漢詩百首 日本語を豊かに』

高橋睦郎著。
中公新書。

読み下された漢詩(漢文)には、
著者による現代語訳が施されているが、
この訳詩(訳文)がまたいい。
振り仮名や分かち書きや括弧の使い方が、
非常にリリカル。
しかも役に立つ。
posted by ドッチツカズオ at 22:30| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『対訳ディキンソン詩集』

エミリ・ディキンソン著。
亀井俊介編。
岩波文庫。

たとえば「on a Disc of Snow」が、
「雪の地平に」と訳されている。
原文と解説(訳注)が必要な所以。
その楽しさ。
posted by ドッチツカズオ at 21:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『はじめてのギリシア神話』

尾高薫/文。
堀川理万子/絵。
徳間書店。

『キン肉マン』が、
ギリシア神話に近い、
荒唐無稽さを持っているのは、
いろいろな意味ですごいこと。
posted by ドッチツカズオ at 19:14| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月05日

『祝詞用語用例辞典』

加藤隆久/土肥誠/本澤雅史編著。
戎光祥出版。

おやつのように、
古語や万葉仮名に触れられる。
説明が歴史的仮名遣いであるのもいい。
神職の方々のための本らしいが、
私なんかが読んでも、
博物館を見学するような、
楽しさが感ぜられる。
巻末には代表的な枕詞が、
付録のようにまとめられていて、
独特の詩情を簡易的に味わえる。
呪文としての言葉の美しさ。
posted by ドッチツカズオ at 23:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月27日

『古句を観る』

柴田宵曲著。
ワイド版岩波文庫。

マエストロ(コンダクター)、
という言葉が思い浮ぶ。
宵曲の解釈がいちいち面白く、
辻褄も合っているように感ぜられる。
情理兼ね備わる解釈。
選句もまた。
解釈の中で、
批判的な意味で挙げられている句も、
また面白い。
posted by ドッチツカズオ at 22:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ヴィヴァルディ 四季』

イル・ジャルディーノ・アルモニコ。
1993年9月ルガーノ。
ワーナーミュージック・ジャパン。

ヴィヴァルディも、
「先鋭」「過激」であったに違いない、
と素人ながらに思われる。
イル・ジャルディーノ・アルモニコの、
「先鋭」さと「過激」さとは素人でもわかる。
鮮烈で心地よい。
posted by ドッチツカズオ at 22:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『はだしのゲン 中公愛蔵版 全3巻』

中沢啓治著。
中央公論新社。

通読したのは初めて。
最後にある呉智英氏の論文が、
短いけれど出色の出来栄えだと思った。

 『はだしのゲン』の中には、
 しばしば政治的な言葉が、
 しかも稚拙な政治的言葉が出てくる。
 これを作者の訴えと
 単純に解釈してはならない。
 そのように読めば、
 『はだしのゲン』は稚拙な政治的マンガだ
 ということになってしまう。
 そうではなく、
 この作品は不条理な運命に抗う
 民衆の記録なのだ。
 稚拙な政治的言葉しか持ち得なくても、
 それでも巨大な災厄に
 立ち向かおうとする人々の記録なのだ。

というくだりを読んで、
『はだしのゲン』に抱いていた、
もやもやが晴れた気がする。
「政治的(な)言葉」は、
「事実認識」という言葉に、
換言できるかもしれない。
それらはあくまで「民衆」の記録。

さらに呉智英氏は『はだしのゲン』には、
「反戦反核を訴えた良いマンガ」
「反戦反核を訴えた悪いマンガ」
以外にも「読み方」があることを主張する。

呉智英氏の論文に賛成。
posted by ドッチツカズオ at 21:49| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月21日

『ブラック・ジャック 全25巻』

手塚治虫著。
秋田書店(チャンピオンコミックス)。

例えば、
第18巻「身代わり」の、

 患者のことなんかどうでもいい
 わしの計画をくるわせるな!!

 どうでもいいとは何だ

や、

 おじちゃん悪魔なのに
 どうしてママを助けてくれたの?

などの台詞ように、
さらりと核心を突く。
シンプルなのに効果的。

古い版なので、
今では読めなくなった話も、
収録されている。
posted by ドッチツカズオ at 23:02| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『折れる力』

吉田照幸著。
SB新書。

副題、

 流されてうまくいく
 仕事の流儀

映画『酔拳』における、
「酔拳」の奥義のよう。

 柔と剛
 虚と実を駆使し
 敗北の中に
 勝利を求める

というやつ。
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『野草』

魯迅著。
竹内好訳。
岩波書店。

ボードレール『パリの憂愁』、
与謝蕪村「春風馬堤曲」、
安部公房『箱男』などを連想したが、
それらと比べると、
「意味」が強い気がする。
もっと言えば「倫理」が。

 絶望は虚妄だ、
 希望がそうであるように。

有名な部分だが、
なるほどと思う。
posted by ドッチツカズオ at 21:44| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『DEJAVU〜いつかどこかで〜』

松本俊明。
ユニバーサルミュージック。

「変奏」は好き。
あらゆる芸術ジャンルでの。
創造の源という気がする。
次の音の感覚的な予想が、
当たっても外れても楽しい。
posted by ドッチツカズオ at 21:28| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月08日

『生きる』

黒澤明監督。
東宝。

「Happy Birthday to You」の、
歌およびBGMによる場面に、
ぐっと来ないなら、
どんな映画を観てもそうに違いない、
と言いたくなる。

映画で人生が変わったと言うと、
軽薄に感ぜられるかもしれないが、
あらゆる状況で「Happy〜」を聴くたびに、
蘇生したい気分になり、
おそらく私の人生も、
変えられているようである。

ひたすら「空気」が読めない、
主人公の兄も味わい深い。

若い女性が葬儀に来ないのも、
いろいろ慮られる。

手塚治虫と同様の意味で、
群像劇とはこういうものを言うか、
と思われたものだった。

温泉のように、
何度観ても飽きない、
私にとっては不思議な映画。
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2017年02月03日

『詩めくり』

谷川俊太郎著。
マドラ出版。

この種のバカバカしさ(これは褒め言葉)を、
おそらくはさらりと創り出せる、
谷川氏のセンスに敬服してしまう。
これらの詩に触発されて、
自分の発想の自由性が、
高まっていくような感じがする。
錯覚でもよい。
posted by ドッチツカズオ at 21:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『レイン・ドッグ』

トム・ウェイツ。
ユニバーサルミュージック。

次から次へと、
素晴らしい、
サウンドとリズムと歌が。
名曲ぞろい。
いつ聴いても鮮烈。
どこを切っても、
生理的な快感がある。

ディランについてもそうだが、
どの曲も基本的にメロディアス。

音楽的な遊び(?)の要素も多い気がする。

このアルバムを聴きながら、
谷川俊太郎『詩めくり』を読んでいる。
なんという幸せ。
posted by ドッチツカズオ at 19:54| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月30日

『オール・シングス・マスト・パス』

ジョージ・ハリスン。
EMIミュージックジャパン。

CDでは、
1993年の盤、
2001年の盤、
2014年の盤が出ている。
全て持っているが、
私は2001年の盤が好き。
こういうヴァージョンがあっていい。
(ジョージのふてぶてしさも含めて。)
posted by ドッチツカズオ at 22:11| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ボブ・ディラン語録』

ジョー横溝編著。
セブン&アイ出版。

『セルフ・ポートレート』制作時の思いを語った、

 思いつくものは
 なんでも壁に投げつけ、
 壁にくっついたものは
 すべて発表する。
 壁にくっつかなかったものをかき集め、
 それもすべて発表する。

という言葉が採られている。
実はちょっと唸った。
ディランが同じような内容を語った言葉は、
いくつか見聞きしたことがあったが、
上の言葉が最もすっきりしている気がする。
posted by ドッチツカズオ at 21:42| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『犬神歩き 箱』

寺山修司作。
キングレコード。

ラジオによる叙事詩「犬神歩き」。
どうしてこのラジオドラマに、
かように惹かれるのか考えていると、
ふとカフカの短編「流刑地にて」と、
似たような種類の笑いがあるから、
という気がした。
デフォルメはしてあるけれど、
誰しもが持っている不安と、
不吉な美と笑いとのごった煮で、
複雑な味わいになっているのだと思った。
posted by ドッチツカズオ at 21:22| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月23日

『世にも奇妙な人体実験の歴史』

トレヴァー・ノートン著。
赤根洋子訳。
文春文庫。

文庫版も購入。
「第1章」の初っ端、

 十八世紀において医者とは、
 医薬に精通した教養ある内科医か、
 あるいはノコギリを使って
 実際に手を下す外科医かのどちらかだった。

を読んでこの「くだらなさ」が伝わるか否かで、
各のこの本に対する評価が変わる気がする。
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『猫町』

萩原朔太郎原作。
浦浜昌二郎監督。
町田康朗読。
金井田英津子版画。
海田庄吾音楽。
ビデオメーカー。

素敵な映像作品。
丁寧なのか乱暴なのかわからない文章に、
生々しい幻想を引き起こされる。
緻密さといい加減さ。
最後の段落の文章にはいつも胸を打たれ、
涙っぽい気分になる。

 あらゆる多くの人々の、
 あらゆる嘲笑の前に立つて、
 私は今も尚固く心に信じて居る。
 あの裏日本の伝説が口碑してゐる特殊な部落。
 猫の精霊ばかりの住んでる町が、
 確かに宇宙の或る何所かに、
 必ず実在して居るにちがひないといふことを。

清岡卓行『萩原朔太郎『猫町』私論』から孫引き。
何をか恐れんである。
posted by ドッチツカズオ at 11:47| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『爆弾こわい』

在日ファンク。
スミス監督。
ポニーキャニオン。

これが「詩」でないと言うなら、
T・S・エリオット『荒地』もまた、
「詩」ではない。

無論イデオロギカルに感じるが、
もっと広い意味のメタファーとしても、
なんだか楽しい。
(心当たりがあるというか何というか。)
この軽みは俳諧を思わせる。

 真にオリジナルな
 ジャパニーズ・ミュージック

アルバム『爆弾こわい』の帯の惹句から。
なるほどと思った。
過度なサウンドと、
言語への過度な執着。
もちろん映像も過度。
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『ヴォリューム・ワン』

トラヴェリング・ウィルベリーズ。
ワーナー。

バンドじゃないもん!経由で聴いてみて、
このアルバムがアイドル的な作品だと気づいた。
病的な朗らかさは魅力の一つ。
このアルバムは30年近く聴き続けているので、
今更だろうか。
posted by ドッチツカズオ at 10:52| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月19日

『唐詩選』

石川忠久校註。
東方書店。

唐詩は正字(旧漢字)に限る。
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『トップ・パーカッション』

ティト・プエンテ。
BMGファンハウス。

この生理的な快感たるや。
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2017年01月18日

『百人一首ノート』

今日マチ子著。
KADOKAWA。

いわゆる「ヘビロテ」中である。
感傷的で素晴らしい本だが、
著者はニヒリストのような気もする。
何冊も百人一首の本を読んできたけれど、
この本はとくに気づかされることが多かった。
台詞のない漫画がそれぞれの歌に対して、
こういう読み方もできるんだよ、
と論じているように思われた。
和歌の技巧として。
「秋の田の」の丸谷才一による解釈のように。
そういう意味では情理兼ね備わる名論。

モダニズム?
ポストモダニズム?

 「思想は一つの意匠であるか」
 佛は月影を踏み行きながら
 かれのやさしい心にたづねた。

萩原朔太郎「思想は一つの意匠であるか」から。
posted by ドッチツカズオ at 21:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『みんな!エスパーだよ!』

園子温監督。
東宝。

池田エライザさんのための映画では。

私は池田エライザさんのファンである。
「ぼくのりりっくのぼうよみ」や、
「フィフス・ハーモニー」のMVもよい。
(後者は賛否が分かれるらしいが。)
可憐さに魅了されている。
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『猫町』

萩原朔太郎著。
金井田英津子絵。
パロル舎。

スウィフトの晩年のような事態に陥っても、
「猫町」に入り込んだということなら、
次元の違う不思議な「安堵」があるに違いない。
そう考えると「かわいそう」ではなくなる。
(あえて自分に置き換えて思えば。)
朔太郎の書くものはどこか「あらけずり」だが、
その「世界」に引きずり込む手腕(技術)は見事。
(言わずもがなか。)
魔睡。
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『マーズ・アタック!』

ティム・バートン監督。
ワーナー・ホーム・ビデオ。

バートン映画の真骨頂だと思う。
変な奴や弱者への「優しい」目は心を打つ。
バートンが比較的「普通」に映画を作っても上手い、
ということは『エド・ウッド』でわかったが、
「普通」でないものはもちろん素晴らしい。
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『夷齋風雅』

石川淳著。
集英社。

 (荘子)天道篇に、
 意ノ随フトコロノモノハ
 言ヲ以テ伝フベカラズといふ。
 夢の中の胡蝶のやうに、
 道は雲間にひらひらして捕へがたい。
 荘周は夢を説いてはだますやつ
 意は言にケジメをくはせる。
 このあたりから、
 荘子は禅じみて来て、
 不立文字にかたむく。

「忘言」から(原文の漢字は全て正字)。
言葉の「バブル」「飽和」「カオス」を、
そっとトータライズするには、
「不立文字」しかない気がする。
ただし「ことばの世界」の、
休憩所に過ぎないだろうな。
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2017年01月15日

『ペット・サウンズ』

ビーチ・ボーイズ。
東芝EMI。

冒頭のドラムの一発目から、
祝祭(カーニバル)の様相。
幻想に次ぐ幻想。
「アナログ」であることのすごみ。
生理的な快感。



『原始仏教』
『日本教の社会学』
『2割に集中して結果を出す習慣』

『パンプルムース!』
『百人一首ノート』
『はじめてのギリシア神話』

『わざとじゃないモン』
『「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム』
『信頼でつながる保護者対応』

『萩原朔太郎『猫町』私論』
『世にも奇妙な人体実験の歴史』
『いつか、ずっと昔』

精神。
社会。
対機説法。

詩情。
感傷。
悪漢。

明るさ。
考えるヒント。
基盤。

概論。
ジョーク。
イマジネーション。
posted by ドッチツカズオ at 20:32| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『てにをは連想表現辞典』

小内一編。
三省堂。

言葉好きには、
拾い読みをしているだけで、
ワクワクする本。
posted by ドッチツカズオ at 15:05| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『てにをは辞典』

小内一編。
三省堂。

言葉好きには、
拾い読みをしているだけで、
ワクワクする本。
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『萩原朔太郎『猫町』私論』

清岡卓行著。
筑摩書房(筑摩叢書)。

縦横無尽に論じていて、
楽しそうで羨ましい。
萩原朔太郎のダイジェストとしても、
成立している気がする。
私も萩原朔太郎を偏愛している。
posted by ドッチツカズオ at 14:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『パンプルムース!』

江國香織/文。
いわさきちひろ/絵。
講談社。

「文」というのは謙遜か照れか。
それとも「詩」という意識が、
本当にないだけかしら。
どちらでもよいといえば、
どちらでもよい。
私は小説家の書く詩については、
あまりいい読者ではないが、
江國香織氏は別格という気がする。
名人藝。

絵がどこかエロティックに見える。
posted by ドッチツカズオ at 13:36| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『承認欲求』

太田肇著。
東洋経済新報社。

ボブ・ディランの言葉に、

I think it's wrong for a person
to talk about themselives.
I think a person's life speaks for itself.
If you've done good things
then people will spread the news.

というのがあるが(『ボブ・ディラン大百科』から孫引き)、
「承認欲求」は原始仏教の「渇愛」の中でも、
かなり厄介な方に属するような気がする。
副作用が大きいだけ効き目も大きいということか。
posted by ドッチツカズオ at 00:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月14日

『死者の書 上下』

近藤ようこ著。
折口信夫原作。
KADOKAWA。

折口信夫『死者の書』の漫画化で、
古代人の「意識」「感覚」という意味での、
「思い」が体験できる本と言っていいと思う。
(原作者が折口信夫であるがゆえに。)
もちろん原作も読んだことがあるが、
耳に残る妖しい言葉遣い(オノマトペを含む)が、
漫画の中でもフィーチャーされていて、
呪文のような畏ろしさがある。
(原作は妖しい言葉の宝庫。)

漫画版もどこか淡々としていて、
美しく清々しい。
posted by ドッチツカズオ at 21:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月11日

『はじめてのギリシア神話』

尾高薫/文。
堀川理万子/絵。
徳間書店。

再読。
この混沌は何かと考えていて、
ふと映画『アウトレイジ』を思い出した。
たしか映画の惹句に「全員悪人」とあった。
この本に登場する神々もまた、
「全員悪人」であることに気づいた。
醸し出される過度さによる笑いは、
それに由来するように思った。

ホムンクルス人形のような、
シュルレアリスム。
posted by ドッチツカズオ at 23:08| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月10日

『召使心得 他四篇』

ジョナサン・スウィフト著。
原田範行編訳。
平凡社ライブラリー。

副題「スウィフト諷刺論集」。
スウィフトは、
埴谷雄高の言うところの、
「悪人」だろう。
posted by ドッチツカズオ at 17:34| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『席亭立川談志のゆめの寄席』

立川談志監修。
竹書房。

「三平さんの思いで」を自選している。
そのあたりは照れか三味線か。
でも「三平さんの思いで」は、
どこを切っても立川談志で、
「立川談志ダイジェスト」のよう。
posted by ドッチツカズオ at 00:40| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月09日

『ミステリー・ガール』

ロイ・オービソン。
ヴァージン・ジャパン。


尾崎紀世彦「また逢う日まで」を聴いて、
ロイ・オービソンを思い出し、
このアルバムを久しぶりに聴いてみた。
唱法が日本的な気がする。
「日本的」の定義は難しいけれど。
posted by ドッチツカズオ at 15:13| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『子どもの「お馬鹿行動」研究序説』

加用文男著。
かもがわ出版。

タイトルに惹かれて購入。
「シュルレアリズム」を、
「お馬鹿行動」と意訳しても、
いい気がしてきた。
強度の現実が表現されている。
posted by ドッチツカズオ at 01:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『最古の文字なのか?』

ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー著。
櫻井祐子訳。
文藝春秋。

副題は、

 氷河期の洞窟に残された
 32の記号の謎を解く

著者の肩書きは、

 カナダ・ビクトリア大学
 人類学博士課程在学中の研究者

そもそも人間とは、
という問いに答えるための、
視点の一つのように感じた。
白石正久『発達の扉 上下』のような本が、
謎を解く鍵のような気もした。
ペッツィンガー氏が、
いろいろな方向から、
アプローチしていて楽しい。

そういえばレヴィ=ストロースは、
「未開民族」という言葉を、
「不当な呼び方」として、
「無文字民族」という言葉を、
使っていたっけ。

わからないということの豊かさ。
posted by ドッチツカズオ at 00:45| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月08日

『自由であるということ 旧約聖書を読む』

エーリッヒ・フロム著。
飯坂良明訳。
河出書房新社。

原題は「You shall be as gods」、

 汝ら神のごとくなるべし

である(「訳者あとがき」)。

私は聖書に頗る疎い。
だからこの本の内容を、
検証はできないけれど、
面白いということでは、
この手の本の中で、
群を抜いている気がする。
「旧約聖書」という枠組みのおかげで、
私の気が散らなかったせいもあるか。

 僕たちは何であれ、
 様々な制約の下で活動しています。
 そして制約が全て悪い方に働くのではなく、
 『丁度いい制約』というものがあり、
 その制約があるからこそ、
 人間の持っている知性という翼を
 自由にはばたかせる喜びもある。

佐藤雅彦『毎日新聞』から。
フロムも例外ではないのかも。
posted by ドッチツカズオ at 23:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『YAKIMOCHI』

バンドじゃないもん!
大久保拓朗監督。
ポニーキャニオン。

浜野謙太作詞作曲。
MVがCD発売に先駆けて、
公開となっているらしい。
CD(とブルーレイ)は予約した。

奇跡的な映像と歌とサウンド。
それぞれの声質の違いが美しい。
ザ・バンド。
トラヴェリング・ウィルベリーズ。
詩も素晴らしい出来栄え。
それらが有機的に結びつく。

『YAKIMOCHI』と、
CDが同日に発売予定らしい、
『YATTA!』のMVも、
オマージュが感じられ素敵。
「9時間睡眠」が「繰り返す日々」、
あるいは「繰り返す意味」に聴こえ、
勝手に言葉の意味の重層性を感じた。

『バンもん!殺人誘拐事件』なる動画を観た。
なかなかの虚構(虚像)性だが、
そこから少しはみ出る部分も感じられ、
ちょっとした人間賛歌に思われた。
繊細な笑い。
「爆弾こわい」「やったやった」などは、
ジョイス『ユリシーズ』。

作曲家の武満徹の言葉に、

 オーケストラに対して、
 日本の伝統楽器を
 いかにも自然にブレンドする
 というようなことが、
 作曲家のメチエであってはならない。
 むしろ、琵琶と尺八がさししめす
 異質の音の領土を、
 オーケストラに対置することで
 際立たせるべきなのである。

というのがある。
(「ノヴェンバー・ステップス」の説明。)
異質なものを際立たせることが調和である、
ということを言っているのだと感じたものだった。
人間(じんかん)にも言える気がする。
多少調べると「バンドじゃないもん!」も、
異質なもの(各メンバー)を際立たせることで、
調和しているように思った。
一つのモデルかもしれないと考えてしまった。
何かしらの「ヒント」として。

様々な虚構性(演技)を判断し出すと、
切りがなくナンセンスである。
posted by ドッチツカズオ at 23:41| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『池田満寿夫「日付のある自画像」』

池田満寿夫著。
日本図書センター。

母への書簡集。
天性の文才を感じる。
posted by ドッチツカズオ at 22:40| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『わざとじゃないモン』

NPO法人発達障害を考える会/
TRYアングル編。
斗希典裟著。
合同出版。

タイトルを全て書くと、

 実録4コママンガ
 そうだったのか!発達障害
 わざとじゃないモン

読みやすく体感できるように思った。
4コマ漫画も面白い上に役に立つ。
posted by ドッチツカズオ at 22:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『信頼でつながる保護者対応』

飯塚峻/有村久春編集。
図書文化。

「過保護である」の項目に、
まず「保護者をねぎらう」とあるのを、
立ち読みで見つけ、
信頼できる気がして購入。
読んで信頼を裏切られず。
posted by ドッチツカズオ at 22:21| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『「愛情の器」モデルに基づく愛着修復プログラム』

米澤好史著。
福村出版。

事例が多く興味深い。
使える状態。
posted by ドッチツカズオ at 22:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『Dr.スランプ 全18巻』

鳥山明著。
集英社(ジャンプ・コミックス)。

久しぶりに全巻読み込んで、
私の情緒がこの漫画に、
多大な影響を受けていた、
ということに気づいた。
可愛さや愛しさや健気さの基準、
あるいは倫理の基準として。

ペンギン村では「変な奴」も「弱者」も、
許(赦)されている(救済されている)。
そういえば自分も許(赦)されているなあ、
と思いを馳せてみると、
妙にありがたい気分になる。

オープンエンディング。
小説(物語)は未完のような形でもよい、
というのは盲点だった。
スターン『トリストラム・シャンディ』。

ルノワールの言うような、
嘘(虚構)による救済。

「真珠の耳飾りの少女」や、
「モナ・リザ」は、
眉毛がないことによって、
普遍性を帯びている気がするが、
とどのつまり、
かつて流行した眉毛の形に対する違和感は、
思い込み(先入観)に過ぎない。
違和感にはエネルギーがある。

文明(文化)論。
posted by ドッチツカズオ at 22:01| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『発達の扉 上下』

白石正久著。
かもがわ出版。

氏のご講演を拝聴した。
この本と重複するところがあって、
かえってありがたく感じた。
坂井泉水の詩に、

 揺れる想い体じゅう感じて

というのがあるけれども、
まさにそういうこと。
あらゆる場面で矛盾に揺れる心。
「失敗は成功のもと」の理論的証明。
(安全を脅かす失敗は含めるべきでない。)
機に応じて揺れる(揺らされる)ことで成長する。
もちろん子どもばかりではない。

「受け入れる」表情や対応の有用性。
posted by ドッチツカズオ at 16:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

『口語訳聖書』

日本聖書協会。
旧約(1955年改訳)。
新訳(1954年改訳)。
中型。

『文語訳』と『新共同訳』も持っているが、
最初から通して読んだことがない。
(さらにいくつかの翻訳が出ている。)
比較的評判のよい『口語訳』を新たに購入して、
最初から通して読もうと思い立ったところ。
(書店で軽く数冊を読み比べて。)
早速「創世記」から読み始めた。
こんなに面白かったっけ聖書って。
私は「非有神論者」か。
posted by ドッチツカズオ at 02:29| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ヴェルディ レクイエム』

トスカニーニ指揮。
1951年1月27日録音。
ソニー・ミュージックエンターテインメント。

「過度」という言葉から、
この曲を連想。
トスカニーニ指揮のが愛聴盤。

シュルレアリスム?

posted by ドッチツカズオ at 01:54| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『現代詩手帖特集版 石垣りん』

思潮社。

付属の「自作朗読CD」を久しぶりに聴く。
詩に言葉を「手品」のように使う方だと思った。
(あくまで技術として。)
「魔術(マジック)」という言葉は、
石垣りんにどうも合わない気がする。

原爆の詩での数の抽象化(あるいは非論理化)や、
お弁当の詩での擬人法(文法無視)など、
「手品」としか言いようがない。
落語「そば清」の結末のようなレトリック。
イロジカリティの魅力。
それに「ヒューマニズム」が絡み、
気持ちが揺さぶられる。

言葉と言葉の「つきすぎ」ないラインが絶妙。
posted by ドッチツカズオ at 01:32| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『マグマスパゲティ/マグマ串かつ』

なかやまきんに君(マグマ中山)。
『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』にて。
日本テレビ(2008年1月20日放送)。

過度(あるいは過剰)であるという点では、
正統なシュルレアリスムである。
笑うと同時に感心した。

彼は動じずやり切る。
posted by ドッチツカズオ at 00:46| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月28日

『げんきな日本論』

橋爪大三郎/大澤真幸著。
講談社現代新書。

「そもそもは」というような、
こういう話(話し合い)は好き。
ただ(当然だが)日本史を扱うと、
どうしても天皇論になってしまう。
引いたり寄ったりしつつも。

私は「歴史の専門家」ではないので、
論理を辿って気楽に楽しめた。
posted by ドッチツカズオ at 01:55| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『タイガーマスク 全18巻』

東映。

緊張感のある線が素晴らしい。
(写楽かピカソか。)
荒いからこそのスピード感も。
プロレスの場面の流れや省略は、
プロレス的リアリティがある気がする。

登場人物は全員、
単純化された、
抽象的モデルに見える。
(埴谷雄高かジョン・ロックか。)
人間関係もまた。

典型(紋切型)は全能。
認知療法たりうる。
メタファー。

ラストは原作とアニメとでは、
大きく異なるが、
甲乙つけがたい。
posted by ドッチツカズオ at 00:27| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月27日

『図解 2割に集中して結果を出す習慣』

古川武士著。
ディスカヴァー。

原始仏教でいう中道。
スジャータの乳粥を、
現代で使用可能な状態にすると、
こうなるのではなかろうか。
対機説法の原則からいえば、
ブッダもこういった応用を、
望んでいたように思う。
・・・というのは暴論か。
posted by ドッチツカズオ at 23:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『言海』

大槻文彦著。
ちくま学芸文庫。

読む辞書として、
群を抜いて、
面白いのは『言海』。

例えば今、
当てずっぽうにページを繰って、
止めた所に目を落としてみると、

 にんげん(名)人間
 (三)俗ニ、誤テ、人(ヒト)。

などとある。
自分の中の言葉の「遺物」を発掘する、
という意味では考古学のよう。
(功罪のある「語法指南」を含めて。
あくまで「功罪」は結果論であろう。)
posted by ドッチツカズオ at 22:15| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『獄中メモは問う』

佐竹直子著。
道新新書。

副題「作文教育が罪にされた時代」。
冤罪ともスコープス裁判とも、
また違う妙な怖さ(カフカ的?)。
現在でもありうる気がする。
ただ裁くのは公権力とは限らない。
いろんな「罵倒」のしかたがある。
「空気」で団結する危うさ。
posted by ドッチツカズオ at 00:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月26日

『壁』

安部公房著。
新潮文庫。

久しぶりに腰を据えて読んだ。
安部の『アリス』好きは有名だが、
もっとこういう作品が読みたい。
『カンガルー・ノート』のような。
『笑う月』のような。
でも今の作家が同じ傾向の作品を書いたら、
「勘違い」した作品と批評されそう。
しかしなに構うもんかと、
誰か『壁』のような小説を、
書いていただけないものだろうか。

安部の小説には「意味」や「寓意」の匂いがある。
そう感じるのは学校の国語教育に毒されているせい?
小説が終局的に「意味」に到達するというのは、
間違いであると安部は生前語っていた。

言葉と内容による、
逐次的な面白さは要約できない。

『壁』の言葉は案外(?)感傷的で甘い。
『さようなら、ギャングたち』も連想される。
それでいて妙に理屈っぽい。
変なリリシズム。
やはり『アリス』の情操か。
言葉への執着もある。

カフカにもいえると思うけれど、
安部公房の本質は笑い。
今更仰々しく言うことでもないが。
posted by ドッチツカズオ at 23:44| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『世界を変えた10冊の本』

池上彰著。
文春文庫。

こういう「ベスト盤」のような、
「本の本」は好き。
posted by ドッチツカズオ at 22:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ナイト・オン・ザ・プラネット』

ジム・ジャームッシュ監督。
パラマウントホームエンタテインメントジャパン。

久しぶりに観た。
ジム・ジャームッシュ監督の映画では、
『コーヒー&シガレッツ』に次いで好きな作品。
いつ観てもタチの悪い笑いが素晴らしい。

ウィノナ・ライダーが素敵。
posted by ドッチツカズオ at 22:23| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月17日

『大いなる遺産』

アルフォンソ・キュアロン監督。
20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン。

ロバート・デ・ニーロの登場シーンは、
映画史に残るのではないか、
と勝手に思っている。
幻想であることの高らかな宣言。

類型的な人物像とご都合主義が、
ディケンズの真骨頂、
とこれも勝手に思っている。

こんな奴いないだろう、
というような登場人物が、
イマジネーションを刺激する。
それでいて極めて卑小でもある。
そこがいい。

バタイユ『眼球譚』のようでもあり、
島崎藤村「初恋」のようでもある、
エロティシズムが感じられる。
丸谷才一の言葉を借りると、
「変なデカダンス」。
posted by ドッチツカズオ at 13:40| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』

マックス・ウェーバー著。
中山元訳。
日経BPクラシックス。

言わずと知れた名著。
『日本教の社会学』と合わせて読めば、
本をいかに使うかということの、
おそらく初歩がよくわかる。

帯にも惹句のように書かれているし、
有名な言葉だけれど、
書きつけておきたい。

 精神のない専門家、
 魂のない享楽的な人間。
 この無にひとしい人は、
 自分が人間性の
 かつてない最高の段階に
 到達したのだと、
 自惚れるだろう。

または、

 まったく新しい預言者たちが登場するのか、
 それとも昔ながらの思想と理想が
 力強く復活するのか

「巨大な発展が終わるとき」に限らず、
デリケートといえばデリケートに、
これらのバランスがとられる様は、
景気循環のよう。
・・・であればよいが。
posted by ドッチツカズオ at 13:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月13日

『発達とは矛盾をのりこえること』

白石正久著。
全国障害者問題研究会出版部。

まだ読んではいない。
これから読むところ。
タイトルが強烈至極。
「おまへの敵はおまへだ」に匹敵する。
posted by ドッチツカズオ at 02:57| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『日本教の社会学』

山本七平/小室直樹著。
ビジネス社。

再読。
日本における、
宗教からイデオロギーまで、
「薬」で解けてしまう、
ある種の事件も、
「浅見絅斎」で解けてしまう、
日本の資本主義についても、
「下級武士のエトス」と、
「町人的合理性」の結合、
で解けてしまうきれいさ。

この本で示される、
日本の大小「共同体」の性質は、
感覚的にも思い当たる節が多々ある。

インターネット上の、
日本人の「コメント」なども・・・。

『歎異抄』に関して、
多少もやもやしていたところが、
すっきりして、
逆に真宗の教えはやはり、
親鸞の知恵(戦略)では、
とあらためて感じた。

「誰でも使えるようにする」のは、
技術(テクニック)であり、
山本七平は柳田國男に、
似ているのかしらと思った。

今更だが読んだことのなかった、
『プロテスタンティズムの倫理と
資本主義の精神』を読んでみたい。
posted by ドッチツカズオ at 02:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月07日

『考えるヒント』

小林秀雄著。
文春文庫。

冒頭のエッセイに出てくる、
「メールツェルの将棋差し」
のことをふと思い出した。
下のようなことを、
考えたからであった。

男性は下唇に円形の板を嵌めて、
それが大きいほど「二枚目」で、
女性は首が長ければ長いほど、
「美人」であるという部族がある、
と聞いたことがある。
(それぞれ別の部族だったか。)
なんて「平等」な社会だろうと思った。
(別の面の「差別」はあるかもしれない。)

都市での「二枚目」や「美人」というのは、
先天的な要素が多分にある気がする。
(そんなことはないという方もいるだろう。)
でも上記の「板」や「首」は後天的なもので、
いわば「努力」の要素が強いと思う。
少なくとも「生まれ」は関係なさそう。
とてもシンプル。

小林秀雄の表現を使えば、
「仕切りが縦に三つしかない」将棋盤のよう。
都市ではずっと「仕切り」が多くなるはず。
「仕切り」が九かける九になれば、
読み切れなくなるのは当然。
それが生きにくさとなってあらわれる。
(「自由」は選択肢が多すぎる。)
あるいは楽しさや面白さともなる。

一人の人間には無限の情報がつまっているが、
彼を単純なモデルとして考えるるとき、
どういうバランス感覚でやるか。
単純すぎると見逃すし、
複雑すぎてもまた見逃す。

例えば前者はお気に入りの石畳が、
観光用のパンフレットの略地図には、
描かれていないごとく。
後者は教科書に下線を引きすぎて、
どれがより大事だか、
わからなくなるごとく。
posted by ドッチツカズオ at 00:02| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月06日

『OH MERCY』

ボブ・ディラン。
SMJ。

2003年にリマスターされた音は、
ミステリアスさが減った気はするが、
もやもやしたものがなくなって、
聴きやすくなった(当然ながら)。
ラノワのサウンドが素敵。
ボーカルを含めて、
生理的な快感に溢れる。

全ての歌がどこか「矮小」で、
そこがとてもいい。
「シリーズ・オブ・ドリーム」は、
未収録で正解という気がする。
スケールが大きすぎるので。



以下は私的メモ。

意識の流れ。
正体は渇愛(承認欲求)。
反応がいいと話しやすい。
明るい。
単純化したモデル(単純に考える)。
大小危機管理は少し大げさに。
地図(写真)の無限の情報と、
略図のバランス(人間のメタファーか)。
柔軟性(甘いということではない)。
説明(スケッチ)。
間違いの謝罪。
心を読みすぎる。
めげない。
にげない。
くらべない。

スウィフト著(中野好夫訳)
『ガリヴァ旅行記』
中村元著
『原始仏教』

大岡信著
『百人百首』
今日マチ子著
『百人一首ノート』
山本七平/小室直樹著
『日本教の社会学』

三好達治他編集
『萩原朔太郎全集第一巻詩集(全)』
石川淳著
『夷齋風雅』
多田智満子著
『遊星の人』

麻生けんたろう著
『スケッチ・トーキング』
野口敏著
『66のルール』
吉田照幸著
『会話の公式』

ボードレール著(福永武彦訳)
『パリの憂愁』
きだみのる著
『気違い部落周游紀行』
ノートン著(赤根洋子訳)
『世にも奇妙な人体実験の歴史』

谷川俊太郎/箭内道彦/宮藤官九郎著
『自由になる技術』
宮田雄吾著
『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』
佐野洋子著
『ヨーコさんの❝言葉❞』

安部公房著
『笑う月』
オーシュ卿(バタイユ)著(生田耕作訳)
『眼球譚』
ディキンソン著(亀井俊介訳)
『対訳ディキンソン詩集』


 ああ蘇った。
 隆太郎きょうは何日か。
 十一月二日か。
 新生だ新生だ。
 この日をお前たち、
 よく覚えておおき。
 私の輝かしい記念日だ。
 新しい出発だ。
 (窓を)もう少しお開け。
 ああ素晴らしい。

 一度安心したせいか、
 もう打ち勝つ気力もない。
 駄目だ駄目だよ。

北原白秋の最期の言葉から。

 死ぬ?死ぬのか君は?

太宰治「葉」から。
妙に「耳」に残る言葉があるもの。
posted by ドッチツカズオ at 19:27| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月03日

『日本教の社会学』

山本七平/小室直樹著。
ビジネス社。

再刊された。

良くも悪しくも(?)、
私は「日本教」信者らしい。
日本の社会を振り返ってみても、
自分の生活を振り返ってみても、
思い当たることが多数。

単純化された抽象的なモデルで、
わかりやすく説明されているので、
例外も多くあるかもしれないが、
ずっともやもやしていたものが、
晴れていくような感覚で読めた。

例えばいわゆる日本人の、
「柔軟性」「規律」「優しさ」などが、
おそらく「空気」に支配されている、
という恐怖(と「豊かさ」?)を感じた。
この構造を知るとなぜか、
妙に救われる気分になる。

 智に働けば角が立つ。
 情に棹させば流される。
 意地を通せば窮屈だ。
 とかくに人の世は住みにくい。

なんていうのは「日本教」的な苦しみ、
あるいは生きづらさかと思った。
漱石はイギリスと比較して、
日本が「見えた」のかしら。

 人の世を作ったものは
 神でもなければ鬼でもない。
 やはり向う三軒両隣に
 ちらちらするただの人である。
 ただの人が作った人の世が
 住みにくいからとて、
 越す国はあるまい。
 あれば人でなしの国へ行くばかりだ。
 人でなしの国は
 人の世よりもなお住みにくかろう。

というくだりは、
『日本教の社会学』を読んだあとだと、
今までとはまた違った面白さを感じる。

終盤の浅見絅斎論は圧巻。
「絅斎学の疎外されたかたち」の系譜には、
「オウム」も含まれる気がする。

 日本的予定調和説が、
 組織論なき絅斎学において、
 組織論の機能をする。

小室がさらりと言っている。
すごい。

「日本教」への「指弾」ではなく、
「気をつけよ」ということ。
posted by ドッチツカズオ at 19:45| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月21日

『パリの憂愁』

ボードレール著。
福永武彦訳。
岩波文庫。

福永訳は笑いの要素が強い気がする。
ボードレールと笑いとが、
私の中で初めて結びついた。
あるいは思い過ごしか。
私は福永訳が好き。

極端あるいは過度で、
突き抜けている。
ブレイクスルー。
救済と祝祭。
ただ石川淳が言うところの、
「壁に画をかい」ている、
という感じもする。
業の肯定。
イリュージョン。
対極にありそうな、
『スッタニパータ』に、
似ていなくもない。
posted by ドッチツカズオ at 01:03| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『タランチュラ』

ボブ・ディラン著。
片岡義男訳。
角川書店。

旧版。
ジョン・レノンの著作もそうだが、
片岡氏の翻訳が素敵。


ディランがノーベル文学賞を受賞したが、
ノーベル賞側がいくら連絡しても、
本人とは全く連絡が取れず、
巷では憶測が憶測を呼んでいたところ、
しばらくして(約2週間後)結局、
「喜んで賞を受けます」
と本人からノーベル賞側に連絡。
そしてその後、
「授賞式には先約があるから出席しない」
とノーベル賞側に伝えたらしい。

普段はインターネット上の、
いわゆるコメント欄に、
あまり書き込みはしないが、
ディランに関しては自論があるので、
つい不特定多数のコメントに対して、
以下のように返信した。

「格好悪い」
「ダサい」
デビュー以来そうです。

「首尾一貫していない」
ディランから最も縁遠い言葉の一つです。

「よくわからん人」
30年以上ファンをしていてもそうです。

「晩節を汚した」
若い時からそうです。

「ポリシーがあるのかないのか」
たぶんないと思います。

「更にぐだぐだ」
今後もっとぐだぐだになるはずです。

「行動がブレ過ぎ」
別の意味ではブレてません。

「最初から断れよ」
彼に要らないという気持ちがあるならば、
おっしゃるとおりです。

「素直じゃなくて面倒くさい」
むしろ最初から、
素直に対応している可能性があります。

「ディランの一連の言動はおかしい」
少なくともデビュー以来ずっとおかしいです。

「今からでも受賞取り消してしまえばいいのに」
いいアイデアです。
でもディランの伝説に、
さらに箔が付いてしまいます。

「姑息な小市民にしか見えない」
デビュー以来ずっと、
彼は姑息な小市民でした。
山師と言ってもいいくらいです。

「賞金目当てではないか」
そうかもしれません。

「ノーベル賞の選考委員たちが馬鹿」
そういう見方もあっていいかもしれません。
ディランはノーベル賞を受賞したばっかりに、
一挙一動いちいち叩かれていますものね。
ディランは普段通りなのに。
ノーベル賞は目立ちますからね。
彼は貰えるものは積極的に貰う主義だと思いますが、
元来は別に欲しくもなかったんじゃないかしら。

「彼のやりたいことが分からない」
今に始まったことではありません。
ふとまあそうしたんだろうな、
と結果論的に割り切るのは、
よい方法です。


30年来ディランのファンをしていますが、
彼はいつでも「適当」「いい加減」でした。
彼の行動にポリシーなんてものは、
ほぼありません。
根拠となりうる資料もいっぱいあります。
(書くには文字数が足りません。)
今回のノーベル賞への彼の対応も、
「またか」と思いました。
佐藤龍一さんが、
「あらゆる方向に期待を裏切る」
と書かれていたそうですが、
まさにそうで、
授賞式への対応についてもまた、
「イライラさせる」
「ダサい」
「がっかりさせる」
「格好悪い」
ようなことをしました。
わかりやすい方ではないのです。
嘘とジョークと本気と、
ずぼらと偏屈と過誤とが、
混沌としているのが、
ディランという人物の魅力だと思うけれど、
みんなに「そう思え」なんて、
とても言えません。
「相変わらず素敵」
「さすがディラン」
と個人的には思いましたが、
意見の分かれるところでしょう。
posted by ドッチツカズオ at 00:25| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月20日

『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』

宮田雄吾著。
日本評論社。

この本のタイトルの、
「やっかいな」と、
「マニュアル」という言葉は、
反感をまねきそうである。
この本の著者が経験豊かな方で、
その経験を上手く消化されていることが、
伝わってくる。
イロハのイを検討できる。
自己は他者の一人であることもわかる。
posted by ドッチツカズオ at 21:34| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『日本人のための憲法原論』

小室直樹著。
集英社インターナショナル。

再読。
正誤や賛否はともかく、
社会学的方法が、
とても楽しい。
posted by ドッチツカズオ at 20:26| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『火の鳥 全12巻』

手塚治虫著。
朝日新聞出版。

朝日ソノラマ版(全9巻?)と、
角川文庫版(全13巻)を、
既に持っているが、
朝日ソノラマ版に準ずる、
この版をあらためて買い、
一気に読んだ。
内容も大きさも、
この版が好き。

『千年紀のベスト100作品を選ぶ』に、
収められている、
各氏の文章を以下に引用する。
『火の鳥』について、
書かれたものではない。

丸谷才一「源氏物語」から。
『源氏物語』をモダニズム小説と、
見立てる理由を列挙している。

 まづ大河小説的な構造によつて
 社会の総体を描き、
 人間性の諸層をとらへようとしたこと。
 茫々と流れる時間そのものが
 主題であるかのやうな時間への執着。
 都市と人間との関係への注目。(中略)
 縹渺と終るオープン・エンディング。
 総じて言へば、
 知的でありながら
 しかも遊戯的であるといふ
 方法への関心と、
 人間の探究との一致。

三浦雅士「失われた時を求めて」から。

 『失われた時を求めて』は
 小説ではない。
 評論である。
 時間と記憶をめぐる評論。
 物語的な註が肥大して
 本文に入りこみ
 小説風になっただけだ。

鹿島茂「ユリシーズ」から。

 いずれの挿話もなんらかのかたちで
 オデュッセウスの冒険と
 結び付けられているという点で、
 『ユリシーズ』は
 人類の神話的な無意識と連動する。

沼野充義「百年の孤独」から。

 魔法と現実が
 何の違和感も引き起こさずに
 共存している。
 年代記には同じような名前の人物が
 繰り返し現れ、
 数え上げることも
 要約することも不可能なほど
 奇想天外な挿話が
 つぎつぎに積み上げられる。

これらの文章はそのまま、
『火の鳥』にも当てはまる気がする。
「小説」を「マンガ」に、
「オデュッセウスの冒険」を、
『記紀』に変えるとまさにそう。

両性具有的なエロティシズムや、
運命論的な(紋切型の)恋愛関係や、
「同じような名前の人物」の登場は、
「永遠」を象徴する。

・・・とあるテレビ番組に触発されて。
posted by ドッチツカズオ at 19:57| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月12日

『新・映像の世紀 DVD−BOX』

NHKエンタープライズ。

前シリーズの、
どこか「静謐」な印象とは、
また違う感じだが、
わかりやすく興味深かった。
「現代社会の縮図」の様相。
今回のシリーズは、
反論が多そうな気もする。
posted by ドッチツカズオ at 18:54| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『日曜美術館 私と鳥獣戯画 手塚治虫』

Eテレ。

手塚治虫の独壇場。
分析が天才的だと思った。
さらさらと簡単に語ってはいるが。
情理兼ね備わる名論。
漫画的な「手法」についても、
「記号」についても触れられ、
手塚の偉大さを再認識。
posted by ドッチツカズオ at 18:33| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月03日

『日本人のための憲法原論』

小室直樹著。
集英社インターナショナル。

面白かった。
少々乱暴ではと思われる部分は、
説明を「シンプル」にするために、
「抽象化」されているところかもしれない。
考えるための道具と、
その取扱説明書(思考方法)。
「あれ?」と感じる箇所は、
示されている取扱説明書に従って、
反論を考えることもできる。
この取扱説明書は日常生活や、
仕事にも役立つ。
管賀江留郎著『戦前の少年犯罪』を、
もし小室が読むことができたなら、
話の運び方がまた違ったかもしれない。
天守閣を目指すのに、
いろいろな方向から、
外堀を埋める「原論」。

以下は極々私的なメモ。
『戦前の少年犯罪』を読み、
『憲法原論』と合わせて考えてみる。
戦前は「単純アノミー」で、
戦後はそれに「急性アノミー」が加わったか。
例えば立川談志「価値観の崩壊」。
結婚も難しく(複雑に)なったか。
戦前から学級崩壊は多々あったよう。
戦前のいじめと親殺しの多さ。
現代は「いかにも」という子ではなく、
「普通」の子が凶悪犯罪を犯すのか。
犯罪の「質」が変わったというのに、
データ的な根拠はあるか。
「モラル」はなくなっているか。
世界的に「アノミー」?
ヒトラー政権下では「アノミー」が消えた?
インターネットは?核家族は?
プロパガンダと「空気」と民主主義。
posted by ドッチツカズオ at 01:11| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『CHAOS AND CREATION IN THE BACKYARD』

ポール・マッカートニー。
ユニバーサルミュージック。

粒ぞろい。
才能が無尽蔵。
すげえ。
自明のことだけれど。
posted by ドッチツカズオ at 00:42| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月02日

『トゥゲザー・スルー・ライフ』

ボブ・ディラン。
ソニー・ミュージックエンターテインメント。

「マイ・ワイフズ・ホーム・タウン」の、
最後の方のディランの笑いがまたいい。
自分のオーバーアクトに笑った?

アルバム全体が粒ぞろい。
珍しくジャケット(?)もいい。


ディランがノーベル文学賞を受賞したが、
ノーベル賞側がいくら連絡しても、
本人とは全く連絡が取れず、
巷では憶測が憶測を呼んでいたが、
しばらくして結局、
「賞を受けます」と、
本人からノーベル賞側に、
連絡が入ったという話。

インターネット上の書き込みでは、

そのまま無視すれば格好良かった。
辞退すると思っていたのにがっかり。
賞金に目がくらんだのだ。
礼儀としてよくない。
ダサいしロックじゃない。
辞退するに決まっていると言っていた、
ディラン信者は間抜け。
ダイナマイトに関係する、
ノーベル賞は受けるはずがない、
と思っていたのに残念。
今さら受けるって、
何を考えているのか。
なぜ「沈黙」した?

・・・などの意見が見られた。
私はインターネット上のコメント欄には、
あまり書き込まないのだけれど、
ディランに対しては思うところがあったので、
つい以下のような内容の、
コメントを書き込んでしまった。


ディランが元来「何も考えていない」のは、
ディランのファンなら周知のこと。
世の人がディランの行動に、
深い意味を勝手に想像して、
それを裏切られて、
勝手に腹を立てるのは、
60年代から変わっていない。
私は30年来のディランのファンだが、
彼はたいてい「適当」「いい加減」だった。
今回の彼の対応も、
やはりこれ以上ないくらいの、
「適当さ」「いい加減さ」である。
あるドキュメンタリーで、
彼は「賞なんていらない」と言っていたが、
基本的に賞は断ったことないんじゃないか。
彼の場合こういった「矛盾」は枚挙に暇がない。
個人的には「相変わらず素敵」あるいは、
「さすがディラン」と思ったが、
まあ意見の分かれるところであろう。
ジョーン・バエズの、
「なぜ反戦歌を作ろうと思ったの?」
という問いにディランは、
「売れると思ったから」
と答えてバエズを絶句させた、
という逸話もある。
確かに「反戦歌」をよく作っていたのは、
初期の1〜2年間で、
ある程度「売れ」てからは、
ほぼ作っていない。
その意味では、
珍しく言葉に行動が伴っている。
少なくともノーベル賞側にとっては、
「平和賞」じゃなくてよかったといえる。
私としては授賞式でも、
世の人をイライラさせたり、
「ダサい」と感じさせたりする、
何かを彼はやらかすのではないか、
と期待している。
服装(衣装)を含めて。
そもそも散々ノーベル賞側からの連絡を、
「無視」して「沈黙」しておいて、
今さら「光栄です。
もちろんノーベル賞を受けます」
なんて「普通」の人じゃ言えないはず。
その第一報で少なくとも私は吹いた。
またか、と。
彼のこういった、
スケールの大きさは素晴らしい。


・・・しかし先に挙げた、
インターネット上の意見の数々も、
もっともという感じがする。
能書きたれるのが、
馬鹿馬鹿しくなってくる、
ディランのスケールの大きさ。

丸谷才一は、

 インタビューに正直に答へる
 フェリーニがゐたら、
 ニセモノに決まつてる。

と書いているが(「8 1/2」)、
ディランにもいえるかもしれない。
嘘とジョークと本気とずぼらと偏屈とが、
混沌としている感じがするのも、
ディランという人物の魅力、
と私は思っているけれど・・・。

別のところに、
以下のようにも書いた。


30年来ディランのファンをしていますが、
彼はたいてい「適当」「いい加減」でした。
根拠となりうる資料もいっぱいあります。
今回のノーベル賞への彼の対応も、
「またか」と思いました。
佐藤龍一さんが、
「(ディランは)あらゆる方向に期待を裏切る」
と書かれていたそうですが、
まさにそうで授賞式でも、
「イライラさせる」
「ダサい」
「がっかりさせる」
何かをやらかすのではないか、
と期待しています。
嘘とジョークと本気とずぼらと偏屈とが、
混沌としているのが、
ディランという人物の魅力。
ただディランの言葉を借りると、
「意見の分かれるところ」でしょうけれど。
個人的には「相変わらず素敵」あるいは、
「さすがディラン」と思いますが。
「反戦歌を作ったら売れると思った」
というようなことも彼は言っています。
よく「反戦歌」を作っていたのは
初期の1〜2年です。
発言が「適当」なのか「正直」なのか。
まあフェイクの可能性もあります。


どんなふうにでも、
料理を作ることができる者に、
かえって主体性がなくなるのは、
例えば『We Are The World』での、
頼りなく落ち着かない彼の様子を見れば、
わかるように私には思われる。
(その他の映像でもよい。)


明るい(よく笑う)。
責任転嫁をしない。
素直に修正。
恥をかかせない。
よい「やけくそ」。
すべき対応。
ごまかすべきでない。
任せる部分は任せる。
華は持たせるべきかな。
posted by ドッチツカズオ at 01:53| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月21日

『ロックト・ダウン』

ドクター・ジョン。
ワーナーミュージック・ジャパン。

たまらん、
の連続。
posted by ドッチツカズオ at 23:11| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『クリオール・ムーン』

ドクター・ジョン。
東芝EMI。

たまらん、
の連続。
posted by ドッチツカズオ at 23:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月16日

『ペツェッティーノ』

レオ・レオニ著。
谷川俊太郎訳。
好学社。

全体のテーマ(?)は、
紋切型の気配があるが、

 なんの ことか よく わからなかったけど
 ペツェッティーノが うれしそうだったから
 みんなも うれしかったのさ。

という結末のセンテンスが好き。
posted by ドッチツカズオ at 10:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月12日

『気違い部落周游紀行』

きだみのる著。
冨山房百科文庫。

三たび書く。

立川談志が言うところの、
「落語」に近い世界だと思う。
例えば八代目三笑亭可楽、
「二番煎じ」「味噌蔵」「らくだ」。

この記事が800本目。
posted by ドッチツカズオ at 15:46| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ゆきゆきて、神軍』

原一男監督。
GENEON ENTERTAINMENT。

複雑な味の映画。
マイケル・ムーア監督が、
絶賛していることからも、
それがわかる。
蜜柑を並べるシーン、
「神が言っているんです」等、
珠玉の場面が無数にある。
それらの場面と、
奥崎が追う深刻な事実との対比が、
「複雑」としか言いようがない。
安部公房『箱男』に、

 見られることには憎悪がある。

とある。
奥崎とは関係のない言葉に思えるが、
「見られること」への彼の「憎悪」は、
むしろ過度なのかもしれない。
posted by ドッチツカズオ at 15:19| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月09日

『イマジネーション』

ブライアン・ウィルソン。
ワーナーミュージック・ジャパン。

私は傑作だと思う。
posted by ドッチツカズオ at 22:22| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『プロパガンダ』

A・プラトカニス/E・アロンソン著。
社会行動研究会訳。
誠信書房。

身近なものから、
規模の大きいものまで、
様々な「プロパガンダ」が、
例示されている。
この本で扱われる、
「プロパガンダ」の範囲は広いし、
応用的にあえて広く考えることもできる。
報道やインターネット、
先入観(思い込み)、
説得の方法。
落ち着けということか。
多層的な視点と分析。

 Silencio.(お静かに)

デイヴィッド・リンチ監督、
『マルホランド・ドライブ』から。

めげない(単純に考える)。
にげない(恐れと不安を飛ばす)。
くらべない(自分の愛好者になる)。
ひとつずつ(穴を埋める)。
すぐに(立ち向かう)。
Everybody,smile!(分かち合う)。
Silencio.(落ち着く)。

以下はA・H・マスロー著、
『完全なる人間』(上田吉一訳)から。

 われわれはまた、
 困難を克服し、
 自己を極度に張りつめ、
 挑戦と苦難を乗り切り、
 ときに失敗を重ねさえして、
 自己の力とその限界を知り、
 これを伸ばそうとする。
 大いなる闘いのうちには
 大いなる喜びがあるもので、
 これがおそれに
 とって代わり得るのである。

あるいは、

 あなたの生涯のうちで、
 最も素晴しい経験について
 考えてほしいのです。
 おそらく、
 恋愛にひたっている間や、
 音楽を聴いていて、
 あるいは書物や絵画によって
 突然「感動」を受けたり、
 偉大な創造の場合に経験する
 最も幸福であった瞬間、
 恍惚感の瞬間、
 有頂天の瞬間について
 考えてほしいのです。

これらは「成長欲求」のことあって、
「欠乏欲求」のことではない。
ただし「欠乏欲求」の解決は、
「成長欲求」に直結しているし、
その軽視は怪我や病気を招く。

岡本太郎の講演から。

 下手なら下手な方が得意になって、
 全身を動かせるような、
 そういうスポーツの場所を作れと。

あるいは、

 負けた方がバンザイと言え。

毅然たる。
情理兼ね備わる。

きだみのる著、
『気違い部落周游紀行』。
トレヴァー・ノートン著、
『世にも奇妙な人体実験の歴史』。
深刻にならない。
業の肯定。
笑い。

今日マチ子著、
『百人一首ノート』。
アガペー。

作曲者の武満徹自身による、
「ノヴェンバー・ステップス」の説明から。

 オーケストラに対して、
 日本の伝統楽器を
 いかにも自然にブレンドする
 というようなことが、
 作曲家のメチエであってはならない。
 むしろ、
 琵琶と尺八がさししめす
 異質の音の領土を、
 オーケストラに対置することで
 際立たせるべきなのである。

対置も調和。
その時々の筋(原則)。
多様な意見とその理由(論拠)。
意見を変えるのは進化かもしれない。
矛盾してなきゃおかしい。

野口『66のルール』。
麻生『スケッチ・トーキング』。
吉田『会話の公式』。
誤学習の防止のための丁寧さ。
スモールステップ(細分化)。
考える力(合理性の発見)。
イマジネーション。
インスピレーション。
イリュージョン。

萩原朔太郎著、
『月に吠える』「序」から。
(正字は新字に直した。)

 人は一人では、いつも永久に、
 永久に、恐ろしい孤独である。
 原始以来、
 神は幾億萬人といふ人間を造つた。
 けれども全く同じ顔の人間を、
 決して二人とは造りはしなかつた。
 人はだれでも単位で生れて、
 永久に単位で死ななければならない。
 とはいへ、
 我々は決してぽつねんと
 切りはなされた宇宙の単位ではない。
 我々の顔は、我々の皮膚は、
 一人一人にみんな異つて居る。
 けれども、実際は一人一人に
 みんな同一のところをもつて居るのである。
 この共通を人間同志の間に発見するとき、
 人類間の『道徳』と『愛』とが生れるのである。
 この共通を人類と植物との間に発見するとき、
 自然間の『道徳』と『愛』とが生れるのである。
 そして我々はもはや永久に孤独ではない。

げにもっとも。
ただ実のところ重きは前半。
執着(渇愛)を捨てよと。
よく見せようとしない。
感性を侮られん。
だがしかし、
後半が軽いわけではない。
posted by ドッチツカズオ at 02:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月02日

『Coming Up』

ポール・マッカートニー。
キース・マクミラン監督。

曲にも詩にも、
サウンドにも映像にも、
狂気があふれている。
詩は武者小路実篤のような狂気。
posted by ドッチツカズオ at 02:14| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『自分を励まし、強い心を育てる習慣術――サイコスケッチ』

土屋清著。
青山ライフ出版。

宮澤賢治ほど、
ストイックではないにしても、
賢治がやろうとしていたのは、
極々平たくいうと、
こういうことだったのでは。
posted by ドッチツカズオ at 01:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ナーサルパナマの謎』

入沢康夫著。
書肆山田。

副題「宮沢賢治研究余話」。
この方の論文は面白い。
詩人だから当然かもしれないが、
言葉への執着がすごい。

入沢氏が『校本宮澤賢治全集』の、
編纂委員のお一人であることは、
『校本宮澤賢治全集』の信頼性を、
かなり高めているのではと思う。
posted by ドッチツカズオ at 01:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『気違い部落周游紀行』

きだみのる著。
冨山房百科文庫。

差別的あるいは高踏的、
という評もあるが、
私はそうは思わない。
この笑いは著者自身を含めた、
文化や文明に向けられている。
過度さを笑う、
イマジネーションにあふれる。
シュルレアリスム(過度の現実)。
posted by ドッチツカズオ at 01:23| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月19日

『戦艦ポチョムキン』

セルゲイ・エイゼンシュテイン監督。
アイ・ヴィー・シー。

全集のうちの一本。
久しぶりに観た。

あらためて、
ショスタコーヴィチが、
妙に合うと感じた。
考えた方は誰だろう。

画面に観客を惹きつける技術が、
いまだに古びていない。
たぶんずっとそうだろうけども。

エイゼンシュテインは、
実のところ、
「政府」だけでなく、
「革命(政府)」をも、
批判しているように見えた。
随所で。
常識?
気のせい?
posted by ドッチツカズオ at 23:50| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月18日

『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方66のルール』

野口敏著。
すばる舎。

かなり売れた(売れている)本らしい。
著者は「きもの専門店」に勤務していたそう。
歌仙(連句)の技術のような本。
逆にいえば、
歌仙が社交であるという、
当たり前のことに、
あらためて気づく。

 芸術は人生であり、
 人生は芸術である。

岡本太郎の言葉。
そう考えると楽しさが増す。
将棋のようでもあって。

会話で苦労した方にしか、
おそらく書けない本。
こういうテクニックを、
学校で教えるべき、
という気がする。
少しあるいは大いに、
人生が面白くなるわけだから。
(ただし強要はできぬ。)
posted by ドッチツカズオ at 22:23| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ダイアレクツ』

ジョー・ザヴィヌル。
ソニー・ミュージックエンタテインメント。

ジョー・ザヴィヌルは、
「ジャズ」の思想を体現している、
というような解釈があって、
本人も似たことを言っていた(はず)。
少しずつ予想を裏切る、
グルーヴ感(スウィング感?)、
意外に(?)甘いメロディ。

posted by ドッチツカズオ at 21:41| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

伊藤亜紗著。
光文社新書。

 視覚がないから死角がない。

たくまずして(?)駄洒落だが、
目から鱗が落ちる。
「痛快」の字解も面白い。
笑いによる救いがある。
(ただし強要はできぬ。)
posted by ドッチツカズオ at 13:22| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『火の鳥 7 乱世編上/8 乱世編下 羽衣編』

手塚治虫著。
朝日ソノラマ(月刊マンガ少年別冊)。

「乱世編」の終わりの方が、
後年手塚自身により、
さらに改変される(角川版)前のもの。
私はこちらの方が好き。
より詩情と熱量がある気がする。
時空を超えることで、
「永遠」が強調される。

全9巻(?)のこの版に親しんでいる。
(8巻と9巻は「デュオ別冊」。)

ベルナトーレ監督のように、
何食わぬ顔で放っておく、
ということが、
手塚にはできなかったんだろう、
とも思う。
無論ベルナトーレは、
確信犯だろうし、
手塚の「違和感」(?)とはまた、
意味合いも違うだろうけれど。
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2016年09月14日

『求愛』

瀬戸内寂聴著。
集英社。

すげえ。
傑作揃い。
「数え年九十五歳」にして、
このイマジネーションと、
現状認識は不思議でさえある。
たぶん年齢は、
関係ないんだろうなと思う。
『源氏物語』の影響が、
書き方や発想に感じられる。
和歌のような趣向の掌編群。
色(材料)を組み合わせて、
デザインするのが楽しそう。
理知的で論理的でもある。
論文といえなくもない。
情理兼ね備わる。
感傷的すぎない詩情。
俳諧味(諧謔性)も。
色っぽさも。
心がふわりと揺れる。
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『トランプ全発言!』

芹田ねこ著。
徳間書店。

トランプ氏は、
立川談志の言う、
「落語家の料簡」を、
体現している気がする。

 しやれたやつは、
 しやれをもつてこれを追へ。

石川淳『夷齋風雅』「忘言」から。
(「追」は正字。)
あるいは同じ文章中の川柳、

 荘周は夢を説いてはだますやつ

これぞ「落語家の料簡」では。
「子ども」の残酷性。
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2016年09月11日

『これがビートルズだ』

中山康樹著。
講談社現代新書。

ビルの屋上でのライヴ録音、
「ワン・アフター・909」の、
ジョージ・ハリスンのギターについて、

 ジョージのギターも味わい深い。
 間奏のぎこちないソロは
 寒さからくるものだろうが、
 それなりにまとめあげてしまうところが
 ジョージの個性だ。

と書いている。
理解者は美しい。
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『百人一首がよくわかる』

橋本治著。
講談社。

再び書く。

歌の背景や言葉や並べ方の分析による、
現代的な心理洞察が楽しい。
よい意味で、
百人一首を馬鹿にしている。
そのせいで歌の作者たちが、
身近に感じられる。
愛おしく思えてくる。
作者たちの人間性が、
露わになることによる笑い。
彼らが変人であれ、
常識人であれ。
歌の虚構性とも言える。

著者の「さっぱりわかりません」は、
フェイクのような気がする。
巧みな。
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2016年09月10日

『発達障害と多様性 映画の主人公が教えてくれる豊かな感性と可能性』

二通諭(札幌学院大学)。
2016年8月3日の講演。
札幌市教育文化会館にて。

講演を拝聴した後、
ずっと引っかかっていることがあった。

講演の中(最後の方)で、
映画『居酒屋兆治』の一場面が、
「人間性を考える」例として、
挙げられていたと記憶する。

居酒屋で虚栄を張って、
二人の女性を侍らせ、
調子づいている男に、
板前が高額の勘定を吹っ掛け、
ぎゃふんと言わせる。
で逆に「貧しい人たち」には、
兆治が勘定をタダにしてあげる。
極々簡単に言うと、
そういう場面だったと思う。

どうしても私には、
浅薄な場面に思えて、
仕方がなかった。
一義的な感じがして。

男は高額の勘定を聞いて困惑していた。
そんなに裕福なわけでもなかろうに、
一時のささやかな夢を、
その男なりに見ていたのだとすれば、
愛すべき男ではなかろうか。
居酒屋という空間で、
しばしの夢を見させてあげたって、
バチは当たらないのでは。
私には男より兆治の方が、
器の小さい人間に感じられた。

ただ私はその映画の、
その場面しか見ていない。

大江健三郎『ヒロシマ・ノート』に、
原爆投下後に死産した母親が医者に対して、
死体でも自分の赤ん坊の姿を見ていたら、
勇気づけられたはずと後に語った、
という話があったと思う。
医者は母親がショックを受けると思い、
赤ん坊の死体を見せなかったのだ。

どちらともいえない。
『居酒屋兆治』は、
そのための例であったのかもしれない、
と気づき(勝手に?)納得。

ブライアン・ウィルソン、
ボブ・ディラン、
ジョン・レノン、
ポール・マッカートニーは、
私も大好きなので、
彼らについての話(記述)を、
興味深く聴いた(読んだ)。
ビートルズとディランの、
公式発表されている曲は、
全て聴いている(はず)。
彼らについては、
母親との関係だけでなく、
父親との関係も私には興味深い。

あるいはディランの、
夥しい数のライヴ映像なんかを観ると・・・。

また映画(?)『We Are The World』での、
ディランの様子はよく知られている。

映画は好みに偏りはあるが、
大好きである。
エイゼンシュテインや、
グリフィスの映画技法(「映画文法」)、
いわゆるモンタージュ理論などは、
心理学の影響を相当受けていると思うので、
その面でも突き詰めると、
面白い気がする。
(たぶんもう大勢の方々が、
散々やっているんだろうけど。)
私の好きなキートンにしても。

映画を材料にした啓蒙は、
手法として素敵。
posted by ドッチツカズオ at 03:47| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月09日

『甦るオッペケペー』

川上音二郎一座。
東芝EMI。

1900年パリ万国博覧会での、
日本人初の商業録音。
ノイズも私は好き。
寝しなに聴くと妙に落ち着く。
鮮烈な考古学。
無常の宇宙論。
posted by ドッチツカズオ at 16:06| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月05日

『詩的自叙伝 行為としての詩学』

寺山修司著。
思潮社(詩の森文庫)。

再び書く。

とあるスープカレー屋さんに行くと、
幼い女の子がコップのジュースに、
ストローで息を吹き込んで、
ブクブクしているのを父親が見て、
「ブクブクす(る)な!」
と注意していた。
女の子はどこ吹く風。
ふと自分が「ブクブク」しなくなったのは、
いつごろからだったかしらと、
記憶をたどってみたが思い出せず。
「ブクブク」しなくなったことで、
得たものと失ったものがある気がする。

この本に、

 こどもは大抵の場合、
 詩人である。

あるいは、

 「詩を書くことによって、
 いままで見えなかったものが見えてくる。」
 ということでなかったら意味がない

あるいは、

 それ(児童詩)は
 おとなの詩への動機とはまったく逆の
 人生への好奇心のさきがけであり、
 「詩」の表現と伝達の問題を越えた、
 もっとわがままな行動欲の成果である。

あるいは、

 こどもは児童詩などを読むべきではなく
 木を読み、日を読み、太陽を読むべきである。

とあるのを思い出した。
女の子は混沌とした世界について、
ひとつひとつ学んでいる最中。
「ブクブク」はその学びの一形態。
posted by ドッチツカズオ at 12:52| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月02日

『アート・オブ・マッカートニー』

ビリー・ジョエル/
ボブ・ディランその他。
ユニバーサルミュージック。

ボブ・ディランの「今日の誓い」、
相変わらずの歌のうまさに、
心ふるえる。
posted by ドッチツカズオ at 21:36| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『完全なる人間 魂のめざすもの』

A・H・マスロー著。
上田吉一訳。
誠信書房。

再び書く。
例えば、

 われわれはまた、
 困難を克服し、
 自己を極度に張りつめ、
 挑戦と苦難を乗り切り、
 ときに失敗を重ねさえして、
 自己の力とその限界を知り、
 これを伸ばそうとする。
 大いなる闘いのうちには
 大いなる喜びがあるもので、
 これがおそれに
 とって代わり得るのである。

といったところは、
巷のいく冊もの本にあるような、
ありきたりの文章かもしれない。
ただマスローがそう言う時、
それは「成長欲求」の話であって、
「欠乏欲求」の話ではないのが、
頭の中の整理がきれいにできるところ。
世のこういった「自己啓発」的な言葉で、
いつも感じる疑問が、
マスローの本では、、
すっと解けるのが嬉しい。

「至高経験」などの、
自論の「危険性」への注意喚起も、
「砂糖菓子を組み立てるように」、
繊細に慎重に書かれている。

著者が行った、
至高経験に関するアンケートの問いに、

 あなたの生涯のうちで、
 最も素晴しい経験について
 考えてほしいのです。
 おそらく、
 恋愛にひたっている間や、
 音楽を聴いていて、
 あるいは書物や絵画によって
 突然「感動」を受けたり、
 偉大な創造の場合に経験する
 最も幸福であった瞬間、
 恍惚感の瞬間、
 有頂天の瞬間について
 考えてほしいのです。

とある。
ここだけ切り取ると、
中和剤のよう。

 生命の原理は新陳代謝であるが、
 その証しである言葉も
 新陳代謝によって生きてゆく

杉山平一『現代詩入門』から。
イマジネーションは新陳代謝。
posted by ドッチツカズオ at 20:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月30日

『完全なる人間 魂のめざすもの』

A・H・マスロー著。
上田吉一訳。
誠信書房。

第2版。
9ページ足らずだが、
「訳者あとがき」が大胆。
「先達はあらまほしきことなり」。
頭の良い方の解説や説明は、
論理的でシンプル。
オートフォーカス。

「欲求の階層組織」。
「至高経験」。
「みち足りた人間の究明」。

原始仏教的。

講演が基になっている、
文章の多いせいか、
語りが明快。
posted by ドッチツカズオ at 18:52| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『いつか、ずっと昔』

江國香織/文。
荒井良二/絵。
アートン。

古典的とも、
前衛的とも感じられ、
狂気があって、
寺山修司『詩的自叙伝』を、
読んでいたせいもあってか、
荒井氏の絵と相俟って、
「落書」のように感じた。
posted by ドッチツカズオ at 18:10| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『詩的自叙伝 行為としての詩学』

寺山修司著。
思潮社(詩の森文庫)。

寺山の仰々しい言葉遣いが、
岡本太郎の原色の絵を観るようで、
とても気持ちがよい。
寺山の言葉を借りると、
「大時代な言い方」。
散文詩的。
ミック・ジャガーや、
ボブ・ディランの歌い方。

哲学の術語としては、
一般的ともいえるものも、
あるかもしれないが、
例えば思いつくままに、
いくつか挙げると、
「思考」「疎外」「実践」「両眼」
「略奪」「地動説」「反復」
などの言葉は、
この本の文章によっては、
特別な意味を帯びている。
同じ言葉でも、
違うところではまた、
意味合いが変わっているものもある。

 私は擬似悲劇的な多くの詩人に、
 なじみがたいものを感じた。

あるいはまた、
高取英氏の「解説」からの孫引きだが、

 勿論、星野哲郎の詩には
 精神の深い燃焼といったものはない。
 (中略)しかし(中略)
 彼は活字を捨てて、
 他人の肉体をメディアに選んだのだ。

あるいは、

 (落書は)
 「書き手を見えない人間にする」

そして、

 「見えない人間」になっていることさえ
 (書き手に)忘れさせてしまう

こんな予見に満ちた言葉が多くあって、
これらは「永遠に追いつかれない予見」
のような気もする。
だから古びた感じがせず、
むしろ現代的。
たぶん百年後も。

「石川啄木ノート」は、
『伊勢物語』のようで、
神話的だけれど、
神話でないような啄木がいい。

この本の文章には、
藝とサービス精神があふれている。

相反するような心情(思想)が、
一人に同時に存在することを、
これだけ上手く書ける方は、
そんなにいない気がする。

言っていることは案外、
単純なのかもしれない。
それに与えられている表現が、
独特で頭が働く。

「人生は芸術である」
という言葉のように、
この本にもまた、
生きることを励まされる。
posted by ドッチツカズオ at 17:53| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月22日

『自閉症スペクトラム障害のある人が才能を生かすための人間関係10のルール』

テンプル・グランディン/
ショーン・バロン著。
門脇陽子訳。
明石書籍。

再び書く。
座右の書になりそう。
ほんの一例だが、
たとえば、

 すべてのからかいが悪意あるものではない。
 関心や愛着の表れの場合もある。

など、
「あたりまえ」の内容だけれど、
忘れる場合がある。
こういう言葉にこの本は溢れている。
もちろんこの本は、
自閉症スペクトラムに関する本だが、
人間(社会)の仕組みを、
独特な視点で書いた本、
ともいえる気がする。
その仕組みの教え方(伝え方)や、
学び方のヒントとともに。

 柔軟な思考を身につけることは
 ルールの習得より難しいのです。

ビートルズ「Nowhere Man」の、

 Isn't he a bit like you and me?

というフレーズを思い出す。
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2016年08月21日

『裸の大将放浪記 全四巻』

山下清著。
ノーベル書房。

原文は句読点なしで、
しかも全て平仮名。
この本では適宜、
分かち書きを施した上に、
平仮名を漢字に直してある。

助詞の「て」や「ので」が、
連続しても平気なところや、
文体の呼吸が『枕草子』に近いがする。
(以前にも書いたかもしれないが。)
posted by ドッチツカズオ at 18:45| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『萩原朔太郎詩集』

三好達治選。
岩波文庫。

奥付に、

 昭和四七年六月一〇日 第二六刷発行

とある。
正字・歴史的仮名遣いの版。
少なくとも朔太郎の詩は、
正字・歴史的仮名遣いの方がいい。
三好達治の校訂は、
新潮社版の朔太郎全集を含めて、
さすがとしか言いようがないくらい、
素晴らしい。
ただとくに『氷島』への冷遇など、
選の方は意見が分かれると思うけれど。
有名な俳句、

 冬日暮れぬ思ひ起せや岩に牡蠣

も省かれている。
朔太郎の娘さんが、
「一度も父と目が合ったことがない」
というようなことを、
何かで書かれていた記憶がある。

『月に吠える』「序」に、

 人は一人では、いつも永久に、
 永久に、恐ろしい孤独である。
 原始以来、
 神は幾億萬人といふ人間を造つた。
 けれども全く同じ顔の人間を、
 決して二人とは造りはしなかつた。
 人はだれでも単位で生れて、
 永久に単位で死ななければならない。
 とはいへ、
 我々は決してぽつねんと
 切りはなされた宇宙の単位ではない。
 我々の顔は、我々の皮膚は、
 一人一人にみんな異つて居る。
 けれども、実際は一人一人に
 みんな同一のところをもつて居るのである。
 この共通を人間同志の間に発見するとき、
 人類間の『道徳』と『愛』とが生れるのである。
 この共通を人類と植物との間に発見するとき、
 自然間の『道徳』と『愛』とが生れるのである。
 そして我々はもはや永久に孤独ではない。

とある。
(正字は新字に直した。)

竹内薫『99.9%は仮説』に、
ときに他人と話がかみ合わないのは、
相手の「仮説」と、
自分の「仮説」とが、
異なっているからだ、
というようなことが、
書かれていた記憶がある。
そういう時に相手を、
話がわからない人、
感覚がわからない人、
と軽蔑することもできる。
でもそれは自分の思い込みで、
実のところ相手は、
「話」も「感覚」も、
わかっている可能性が、
そこそこある気がする。
そう見えないだけで。
立場が逆の時に、
そう感じることがある。

「孤独」や「単位」と、
「同一のところ」や「共通」との関係性は、
社会の醍醐味かも。
同一(モノトニー)であり、
かつ多様(バラエティ)である、
ということの豊かさ。
posted by ドッチツカズオ at 15:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』

NHKスペシャル取材班。
角川書店。

考えるヒントが満載の本。
ナジャフ市の話、
面白い。

Everybody,smile!

テレビ番組(第1集)から、
クリストファー・ヒューズ大佐の言葉。
posted by ドッチツカズオ at 00:08| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月20日

『はつ恋 ツルゲーネフ』

小川洋子/文。
中村幸子/絵。

文と絵ともに、
川端康成的な妄想、
という感じがした。
posted by ドッチツカズオ at 23:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『二週間の休暇』

フジモトマサル著。
講談社。

絵が好き。
posted by ドッチツカズオ at 22:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『決定版 鉄腕アトム 解体新書』

沖光正著。
廣済堂出版。

 ぼくは、
 シリアスで深刻な話を描いていて、
 フッと自分で照れたときに、
 童心にかえるつもりで、
 このヒョウタンツギを出してみるのだ。

手塚治虫『ぼくはマンガ家』から(孫引き)。
この手塚の気分が伝わる人と、
伝わらない人がいるはず。
いや、そうでもないかな。
posted by ドッチツカズオ at 22:06| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『結婚』

ゴーゴリ著。
堀江新二訳。
群像社。

何だこれは。
私は嫌いではない。
笑った。
ただ「訳者あとがき」冒頭のような、
笑わせようというダジャレは、
少し苦手。
ただ言葉の音による、
意味の多層性は好き。
それによって、
過度さから、
笑いになるものも。
(矛盾してますが。)
登場人物の名前は、
ドストエフスキーなんかのも、
日本語に訳せば、
こうなんだろうな。
「は?」という人物名。

「あたりまえ」による笑い。
posted by ドッチツカズオ at 21:53| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『石川啄木』

ドナルド・キーン著。
角地幸男訳。
新潮社。

啄木の魅力については、
海外の日本文学研究者に、
教えられるところが多い。
posted by ドッチツカズオ at 21:42| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『シンボリズムで読み解く縄文文化の伝統とアイヌ文化』

大島直行(札幌医科大学客員教授)。
2016年8月20日の講演。
紋別市文化会館にて。

シンボリズム。
普遍的無意識。
「あたりまえ」とは。
錯覚。
「融即律」。
元型。

安部公房著『箱男』や、
寺山修司原作「箱」を思い出した。
折口信夫も。

大島氏の『月と蛇と縄文人』を読んだ時、
私の頭の中の本の分類としては、
「オカルト」だったが、
今日お話を聴いて、
飛躍のあった部分が埋まり、
本の内容について、
「なるほど」とよくわかった。
決して「オカルト」ではない。
posted by ドッチツカズオ at 21:36| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月17日

『ゾンビの星』

浜岡賢次著。
秋田書店。
ヤングチャンピオン・コミックス。

私は傑作だと思った。
著者は「はるか」に、
不満のようだが、
狂言回しと考えれば、
このくらいが、
ちょうどいい気がする。

このくだらなさは、
詩と言っていいくらい。
辻褄の合わないところに、
つい考えが及ぶのは、
頭が固いからだろう。

短編群もまたくだらない。
著者の言うように、
「真説フランケンショタイン」は、
とくにひどい。
笑った。

「CHAMPION OF THE LIVINGDEAD」は、
『源氏物語』の「輝く日の宮」や、
「雲隠」にも通ずる。
ブローティガンの詩にも、
こんなのがあったっけ。
posted by ドッチツカズオ at 00:53| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月15日

『伊勢物語』

渡辺実校注。
新潮日本古典集成。

現代文学の特徴を、
いくつも挙げてみると、
おそらく『伊勢物語』にも、
多く当てはまるのでは、
と思われる。

「解説」では、
『源氏物語』との比較が楽しい。

新潮社のこの古典シリーズが好き。
よくできた本。
posted by ドッチツカズオ at 22:03| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『裸婦像』

荒井修/作。
木彫。

彫刻は写真ではなかなか・・・。
裸婦像(荒井修)

素敵な木彫。
posted by ドッチツカズオ at 16:39| 彫刻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月14日

『自閉症スペクトラム障害のある人が才能を生かすための人間関係10のルール』

テンプル・グランディン/
ショーン・バロン著。
門脇陽子訳。
明石書籍。

人間(自閉症スペクトラムに限らず)を描いて、
余すところがないように思われた。
全体小説のよう。
ベロニカ・ジスク氏の存在がまた。
自分や周りの人々についても、
理解が深まったような気がする。

三名で書いているのが、
多層的でいい。
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『シン・ゴジラ』

庵野秀明/脚本・編集・総監督。
樋口真嗣/監督・特技監督。
東宝。

テンポも心地よく感じ、
意外と面白かった。
カヨコ・アン・パタースンが、
ずっと生理的に不快だった。
わざとだと思うが、
オーバーアクトで。
晩年の石川淳の小説に出てきそう。
戯画であり冗談である。
ゴジラも。
スウィフトの『ガリヴァ旅行記』。
素敵。

エンドロールの伊福部昭がまたいい。
牧悟郎の「B級映画」感は、
オマージュのよう。
その他数々のオマージュが。

里見祐介は「保守の知恵」者?

「シン」のような、
言葉遊びによる意味の重層性は、
日本語の伝統。
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2016年08月12日

『アキレスと亀』

北野武監督。
バンダイビジュアル。

スウィフトの『ガリヴァ旅行記』のよう。
メロドラマの要素も。
ときどき観たくなる映画。
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『千羽鶴 川端康成』

松谷染佳朗読。
横浜CD文庫。

久しぶりに聴くと、
川端康成は、
『日本語のレトリック』を、
読んでいたのでは、
と思われた。
そんなわけはないが。
posted by ドッチツカズオ at 00:53| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『一握の砂・悲しき玩具』

石川啄木著。
新潮文庫。

最近また啄木の歌を読むようになった。
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『感情類語辞典』

アンジェラ・アッカーマン/
ベッカ・パグリッシ著。
滝本杏奈訳。
フィルムアート社。

「「感情類語辞典」の使い方」に、

 この本の各項目にある表現は
 ブレインストーミングのための道具として
 とらえてほしい。

とある。
のんびりとした、
言葉の見物には、
持って来いの本。
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『日本語のレトリック』

瀬戸賢一著。
岩波ジュニア新書。

読むのにも、
書くのにも、
しゃべるのにも、
役立つ本だと思われた。
読後、
言葉への自分の意識が、
少し変化した感じもする。
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2016年08月11日

『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』

ヤマザキマリ著。
集英社新書。

読者を引っ張っていく、
文章の力がすごい。
論理的で上質な日本語。
感覚的な部分も啓蒙的な部分も面白い。
わりとよく知られた事柄であっても、
あらためて楽しめる。
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『偽りの保守・安倍晋三の正体』

岸井成格/佐高信著。
講談社+α新書。

 かつての知恵のある政治家というのは、
 面子やプライドなんか、
 はなから捨ててかかっていた。

「保守の知恵」と称されるような、
こういう部分が認知の分かれるところか。

相手の立場。
当事者でなければ、
分からぬ事情。
拒否する国。
中国への対応は、
日常生活にもまた。
「批判する人も必要だから」。
「部分的に正しい」。
意見の分かれるところ。
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『発達上の問題と家族支援の実際』

山本彩(札幌学院大学准教授)。
2016年8月3日の講演。
札幌市教育文化会館にて。

発達凸凹(同じゴール?)。
バーチャルな例いくつか(「何故できない?」)。
集団・個別(「平等」・「正義」?)。
家族・社会(本人の意思?)。

うつ。
虐待。
イネイブリング。

イネイブラーへのねぎらい。

視点。
自己実現欲求。
自尊欲求。
所属・愛情の欲求。
安全欲求。
生理的・身体的欲求。

視点。
わからない。
うっかり。
わざと。
できない。
やめたいけど、
やめられない。

急がない担当。
急ぐ担当。
リセット担当。
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2016年07月15日

『対訳 ディキンソン詩集』

エミリ・ディキンソン著。
亀井俊介編。
岩波文庫。

川名澄訳より「客観的」な訳、
という感じがする。
(訳の優劣ではなく。)
著者に寄り添っているような。
訳者が語感や語法や文法を、
とても大切にしているのが、
よく伝わってくる繊細な訳。
例えば「many-colored」を、
「あやなす」と訳す類。
著者が笑っているところは、
笑って訳されている気がする。
好き嫌いだけで言えば、
亀井訳の方が好き。

少しずつ「予想」を裏切る。
離れたものがふと近づく。
精神の運動。
詰将棋。
「恋」と瞑想。
宇宙論。
例えば著者の代表的な詩、
「わたしは誰でもない人! あなたは誰?」
などは。

ディキンソンの詩による「死」は、
自殺予防になる気がする。

ディキンソンの、
ある種の詩は、
よく「難解」と言われるが、
意味の音楽が心地よい。
posted by ドッチツカズオ at 10:50| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月12日

『ふしぎなメルモ』

手塚治虫著。
秋田書店(SUNDAY COMICS)。

小学校1年生向けで、
話の流れ方は「のらくろ」に近い。
(「のらくろ」ほど大味ではないが。)
もっと言うと民話のよう。
ひとつのひとつのエピソードが、
7ページずつなので、
展開が早く理屈が少ない。
そこが魅力的。
あと妙な色気と。
posted by ドッチツカズオ at 22:36| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『英語で読む啄木 自己の幻想』

ロジャー・パルバース著。
河出書房新社。

詩と言葉が好きな者には、
たまらない本。
こんなに詩情にあふれた本は、
めったにあるものでない。

帯に柴田元幸氏の推薦文がある。

 英語を母語とする、
 宮沢賢治の生まれ変わりのような人が、
 石川啄木を読み込んで、
 見事な英語に訳し、
 啄木をめぐる思いを綴った。
 啄木愛好者には新しい発見があり、
 これから啄木を知ろうとする人には
 格好の入口になるだろう。

異議なし。
posted by ドッチツカズオ at 22:08| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『わたしは誰でもない』

エミリ・ディキンソン著。
川名澄編訳。
風媒社。

荒っぽいところの多い訳。
(非難ではない。)
posted by ドッチツカズオ at 01:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『百人一首がよくわかる』

橋本治著。
講談社。

橋本氏の現代語訳が木島始訳の、
ラングストン・ヒューズの詩のようで、
私は好きだし、
それで百人一首の現代性が、
証明されている気もする。
この本は詩や言葉(日本語)の入門書、
と言っていいようにも思った。

『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』の、
ナット・ヘントフによる解説(山本安見訳)に、

 彼等(真のブルース・シンガーたち)は
 自分たちの苦悩を
 一歩離れたところから眺めている。

というボブ・ディランの言葉が引用されている。
そういう意味でこの本は『スッタニパータ』、
アドラー心理学や森田療法などにも通ずるかも。
『百人一首がよくわかる』を読んでいると、
漱石が『坊っちゃん』を書いている時の気分は、
こんな感じだったのではなかろうかとも思う。

フィクションであり、
超現実主義でもあるように感じた。
訳の序詞の部分はとくに。

あえて極端にいうと、
人間の気持ちなんて、
そんなに種類はないのかも。
堀口大學が「詩を漁る」で言っているように、
それらを言葉でどう表現するかが心を動かすし、
「詩は別に気持ちの表現でなくてもいい」、
と谷川俊太郎氏が言っていたのも思い出す。

橋本氏の解説も楽しい。

川名澄訳のエミリ・ディキンソンの詩と、
百人一首は似た感覚で読める。

「恋」は瞑想の一形態。
posted by ドッチツカズオ at 01:39| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月19日

『Somewhere In England』

ジョージ・ハリスン。
EMI UK Beatles。

いわくつきのアルバムだが、
「原型」は「原型」で、
味わい深いけれど、
これはこれで素敵。
『George Harrison』の後、
連続して聴くと、
これがまたいい。
posted by ドッチツカズオ at 23:23| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月14日

『ブッダのおしえ〜真訳・スッタニパータ〜』

前谷彰訳/解説。
講談社。

『スッタニパータ』の翻訳。

訳文は読みやすくて、
「解説」も面白かった。
いくつかの疑問点が解決した。

芥川龍之介『侏儒の言葉』に、

 良心とは厳粛なる趣味である。

とあるが、
そういう観点で読むと、
さらに面白い。

あるいは、

 分かっちゃいるけど
 やめられねぇ

という業への諦念によって、
突き抜けるエネルギーが得られる、
という読み方もできる気がする。

この本に反論することで、
逆にこの本で示される理想に、
より自分が近づいてしまう、
とも感じられる。

誰が書いていたのか、
忘れてしまったが、

 宗教は方便

という言葉を思い出した。
極端にいえば、
荒唐無稽なことであっても
信じて落ち着くのなら、
精神衛生上そのほうがいい。
私は素直に信じられないほうだが。

メタファー。

いろいろな方向からの、
認知療法。

「ブッダの言葉」を「解説」すると、
どうしても煩悩にあふれてしまうのは、
読んでいて何だか可憐に感じられ、
楽しくなる。

 矛盾してなきゃ
 おかしい

と『自由になる技術』で、
谷川俊太郎氏が語っていた。

詩(言葉の反復)はウディ・ガスリーや、
ボブ・ディランのフォークソングのよう。
BGMを聞くようにも読める。

複雑な味の本。
posted by ドッチツカズオ at 03:29| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月06日

『古代の恋愛生活』

古橋信孝著。
NHKブックス。

副題に、

 万葉集の恋歌を読む

とある。

遺跡、
郷土資料館、
博物館を見物する楽しさ。

万葉集の歌は、
縄文土器と変わらない。
語感や文法や民俗や思いなどが、
現代(語)とつながっているのが、
嬉しくなる。
もちろん恋愛も。
posted by ドッチツカズオ at 23:08| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『現代詩入門』

杉山平一著。
創元社。

この手の本の中では、
とくに秀逸だと思った。
詩について、
何となく感じていたことを、
言葉にしてもらえる快感。

岡本太郎が言う、
「人生は芸術である」とは、
この本の内容のことかと思った。

内容の面白さは抜群。
文体も具体例(引用)も。
どんどん読み進んでしまう。
共感するところが多い。

井上ひさしの座右銘で、

 難しいことを易しく
 易しいことを深く
 深いことを面白く

というのがあった記憶がある。
(正確ではないかもしれない。)
この本はこの言葉通りの本。

 詩が失われたときおそらく
 世界は硬直化し死滅するだろう。

とある。
逆に言うとこの本を読めば、
「世界」が息を吹き返す、
救いがある気がする。


めげない(単純に考える)、
にげない(恐れ・不安を飛ばす)、
くらべない(自分の愛好者になる)、
しめた(問題を認識する)、
今だ(穴を埋める)、
命を濃く(立ち向かう)。
posted by ドッチツカズオ at 21:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月04日

『発想をカタチにする技術』

吉田照幸著。
日本実業出版社。

惹句に、

 何か問題が起こったら、
 「しめた!」

とある。
『戦國策』に、

 聖人之制事也、
 轉禍而為aA
 因敗而為功。

 聖人の事を制するや、
 禍を転じて福と為し、
 敗に因りて功を為す。

とある。
人間の精神構造は、
時代を経ても、
そうそう変わるものでない。

そういえば、
『世にも奇妙な物語』に、
「不幸せをあなたに」、
というのがあったっけ。
posted by ドッチツカズオ at 16:14| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月29日

『アシモフの雑学コレクション』

アイザック・アシモフ著。
星新一訳。
新潮文庫。

既にデータが古くなっている、
雑学も多いはずだが、
いまだに読まれ続けていて、
絶版になっていない。
アシモフと星との、
言葉の魔術のせいだと思う。
小さい頃からの愛読書。

有名な、
PLAN、
DO、
CHECK、
ACT、
で面白く。
posted by ドッチツカズオ at 22:47| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月20日

『犬神歩き 箱』

寺山修司作。
キングレコード。

「犬神歩き」を愛聴している。
呪術(心霊)的なものを、
藝術にしてしまう気楽さ。
「不吉な美」(丸谷才一『新々百人一首』)。
折口信夫「国文学の発生」の妖しさ。
バタイユのようなエロティシズム。
虚無的に勇気づけられる。
落ち着けと。
映画『マルホランド・ドライブ』のラスト。
きだみのる『気違い部落周游紀行』。
posted by ドッチツカズオ at 07:30| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月16日

『Everybody Knows This Is Nowhere』

Neil Young with Crazy Horse。
Reprise。

ふと聴きたくなり聴き始めると、
これでもかというくらい、
何度も繰り返し聴いてしまった。

でリマスターされた音源を購入。
これがまたいい。

どこかマイルス・デイヴィスっぽい、
と感じるのは錯覚か。

堕落論。
広い意味での無欲。
ニール・ヤングは歌もギターも、
下手と言われることがある。
クレイジー・ホースも、
ときに演奏が下手と言われる。

このころからすでに、
歌のメロディが独特。
もちろん声と歌い方も。

めげない(単純に考える)、
にげない(恐れ・不安を飛ばす)、
くらべない(自分の愛好者になる)、
今だ(穴を埋める)、
命を濃く(立ち向かう)。
posted by ドッチツカズオ at 21:36| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月14日

『百人一首ノート』

今日マチ子著。
KADOKAWA。

マンガが見事な「反歌」になっている気がする。
全ページにわたる「青」も頭に焼き付く。
何度でも読み(観)たくなる。
池内紀『カフカの書き方』のようでもある。
日常生活を詩で彩ることができる。
posted by ドッチツカズオ at 11:31| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月04日

『サユリ 完全版』

押切蓮介著。
幻冬舎コミックス。

著者のおっしゃるように、
前半で読むのをやめてはいけない。
「ばあちゃん」の覚醒を読まねば。

 命を濃くして・・・
 立ち向かうぞ・・・

また、

 よく食べ
 よく寝て――
 よく活きる

名言。
アドラー心理学?
ケリー・マクゴニガル?
posted by ドッチツカズオ at 20:49| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『百人一首ノート』

今日マチ子著。
KADOKAWA。

萩原朔太郎『純情小曲集』「自序」の、

 やさしい純情にみちた
 過去の日を記念するために、
 このうすい葉つぱのやうな
 詩集を出すことにした。

という言葉がふと思い浮かんだ。

マンガそのものが、
枕詞(序詞)のような、
レトリックになっている感じがした。
シュルレアルな比喩に。

序や跋がないということを含めて、
余計な説明がないのもいい。
もの哀しさに浸れて。
闇と毒と狂気もある。

百人一首が今日氏のマンガに救われている、
と感じるのは気のせい?
お互いがお互いのリリシズムを、
高め合っている感じがする。

読みなれた歌のはずなのに、
「そういう読み方(視点)もあるな」、
と思ってハッとすることが多かった。
無理なく多層的な読みができる心地よさ。

ある種の評論であって、
『戀愛名歌集』に匹敵するのでは。

著者のすごいイマジネーション。
素晴らしい本。
posted by ドッチツカズオ at 15:44| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月01日

『初級日本語文法と教え方のポイント』

市川保子著。
スリーエーネットワーク。

大野晋や折口信夫になったつもりで、
あれやこれや日本語について「妄想」できる本。
こういった本の性質上あたりまえだが、
言葉についての説明が「本質」よりも、
指導の「便宜」を優先しているところがある。
それらがまた「妄想」をかきたてる。
posted by ドッチツカズオ at 20:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月30日

『芸術と人生』

岡本太郎。
1982年7月4日の講演。
沖縄県那覇市労働福祉会館にて。

 芸術は人生であり、
 人生は芸術である。

何と「美しい」言葉であろうかと思う。
posted by ドッチツカズオ at 17:26| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『気違い部落周游紀行』

きだみのる著。
冨山房百科文庫。

ジョイス『ダブリンの人びと』、
スウィフト『ガリヴァ旅行記』、
安部公房『方舟さくら丸』、
カフカの長編小説などのようで、
無数に笑いが含まれている。
最初の方の例を挙げれば、

 (下流で水が無くなるのは)弘法大師が、
 彼に水を拒んだ老婆を罰するため、
 他の人々の迷惑に於て
 水を呪縛したからである。

なんてくだり。
笑わそうという、
あざとさが感じられるところにも、
必ず真理がある。

 芸術は人生であり、
 人生は芸術である。

岡本太郎の講演より。
『気違い・・・』に言えると思った。

言葉の楽しさ。

田舎への「悪口」という面では、
漱石『坊っちやん』をも、
はるかに凌駕するのでは。
普遍的な「悪口」。

固有の具体例は既にして、
普遍的な真理を帯びている、
と誰かが言っていた気がする。
posted by ドッチツカズオ at 13:49| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『おーい ぽぽんた』

茨木のりこ/大岡信/川崎洋/
岸田衿子/谷川俊太郎編集(委員)。
柚木沙弥郎画。
福音館書店。

 久方のアメリカ人のはじめにし
 ベースボールは見れど飽かぬかも

正岡子規のこの歌は、
最初は全く理解できなかったが、
「久方のアメ」や「かも」などに、
古代人が「現代」に来て詠んだ、
と感じられてきて、
今は「おかしさ」よりも、
「幻想」の方が強い。
時代を経て、
表現の材料は変わっても、
情そのものは、
なかなか変わるものでない。
posted by ドッチツカズオ at 08:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月11日

『飛ぶ男』

安部公房著。
新潮社。

傑作。
幻想も笑いも。
ぐいぐい引っ張られる文体。

ロレンス・スターンのように、
感じる部分もある。

「飛ぶ男」は未完の小説だが、
『カンガルー・ノート』より、
エネルギーがあって、
完成度が高い気がする。
ひょっとしたら、
まだ十分に、
推敲されていないせいかも。
新鮮という意味で。
未定稿であること自体も、
作品の一部のように感じる。
posted by ドッチツカズオ at 21:25| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月05日

『気にしすぎ人間へ』

長沼睦雄著。
青春出版社。

原始仏教に近い気がする。
むしろ原始仏教がすごいのかも。
posted by ドッチツカズオ at 23:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月03日

『おーい ぽぽんた』

茨木のりこ/大岡信/川崎洋/
岸田衿子/谷川俊太郎編集(委員)。
柚木沙弥郎画。
福音館書店。

 暗号を完全に
 解いてしまったあとの意味は、
 インターネットで主婦が
 不倫している内容と
 さほど変わりはないのだ。

『千年紀のベスト100作品を選ぶ』所収、
鹿島茂「新古今和歌集」より。
詩の本質を突いている気がする。
音楽で「悲しみ」を表現するのに、
無数のメロディが存在するように、
文学もそうだということを、
忘れることがある。
ふと「何々は何々みたい」と思うのと、
例えば芭蕉の俳句は本質的に同じこと。
表現(力)の違いはあれど。

よいところを見つける。
多層的に。

千里の道も一歩から。


(スルー読み。)
麻生けんたろう
『スケッチ・トーキング』
吉田照幸
『「おもしろい人」の会話の公式』
深沢孝之
『「ブレない自分のつくり方』

平光雄
『子育ての話』
栗田正行
『保護者の心をつかむ「言葉」のルール』
垣内英明
『思春期の子どもの心をつかむ生徒指導』

そして「具体的な取組」。


(感覚読み。)
トレヴァー・ノートン
『世にも奇妙な人体実験の歴史』
虚構新聞社
『号外!!虚構新聞』
ジョン・レノン
『絵本ジョン・レノンセンス』


『おーい ぽぽんた』は、
こういう本をも、
すべて呑み込んでしまう。
ジョイス。
posted by ドッチツカズオ at 22:03| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月02日

『古志・天球』

長谷川櫂著。
花押社。

ゴッホのように、
「自分にはこう見える」という、
世界観を提示する方法の一つが、
俳句だと今更ながら思った。

視点と感覚。

付けすぎず離しすぎず、
言葉を組み合わせることによる「爆発」。
posted by ドッチツカズオ at 09:14| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月28日

『「ブレない自分」のつくり方』

深沢孝之監修。
造事務所。

対機説法。
posted by ドッチツカズオ at 21:58| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『PLANET WAVES』

ボブ・ディラン。
COLUMBIA。

以前はこの時期のディランの声や、
歌い方があまり好きでなかったが、
最近なぜか依存症気味になっている。
『偉大なる復活』も含めて。
「乱暴」な歌い方でも、
繊細な歌ごころは隠しきれない。
ザ・バンドの演奏も心地よくて、
リック・ダンコのベースにゾクゾクする。
もちろんリヴォン・ヘルムのドラムにも、
ロビー・ロバートソンのギターの音色にも。

「ウェディング・ソング」は、
あえてアルバムの完成度を落とす、
狙いかもしれない。
皮肉ではなくそう思う。
あるいはあまり深く考えていないか。
posted by ドッチツカズオ at 21:52| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月27日

『希望』

杉山平一著。
編集工房ノア。

少しずつ予想を裏切る、
言葉遣いとリズムが、
妙に気持ち良かった。
月並の擦れ擦れという感じ。
円熟の藝か。

この詩集には含まれていないが、
詩「退屈」を読んで、
杉山平一は天才だと思った。


以下はメモ。

めげない(単純に考える)、
にげない(恐れ・不安を飛ばす)、
くらべない(自分の愛好者になる)、
今だ(穴を埋める)
命を濃く(立ち向かう)

全体、
部分。

ポイント、
理由、
具体例、
ポイント。

穴、
指摘さる、
劣等感、
すべき仕事、
刺激。

日常生活、
社会生活、
健康・安全。

『おーい ぽぽんた』
『世にも奇妙な人体実験の歴史』
『号外!!虚構新聞』
『「おもしろい人」の会話の公式』

栗田氏(保)、
平氏(悩)、
垣内氏(思)。

或る人曰く「彼は吝嗇だった」、
また或る人曰く「彼は吝嗇ではなかった」、
どちらも正しい、
人間は矛盾した存在。
情報過多による、
矛盾性への拒否反応。
(森達也氏のテレビ番組に触発されて。)

『「ブレない自分」のつくり方』
対機説法。

すべきことの見通しを、
整理するだけで、
自己啓発になる。

 柔と剛
 虚と実を駆使し
 敗北の中に
 勝利を求める

映画『酔拳』から。
posted by ドッチツカズオ at 23:26| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月21日

『わたしの戦争体験』

鷲頭幹夫著(聞き書き)。
オホーツク新聞社。

シュルレアリスム。
寺山修司。
カフカ。

あまりにひどいと、
人間は笑ってしまう。
戦争は過剰。

日本が戦争していない時代に、
生まれてよかった、
としか言いようがない。
おそろしい。
posted by ドッチツカズオ at 00:22| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月19日

『おーい ぽぽんた』

茨木のりこ/大岡信/川崎洋/
岸田衿子/谷川俊太郎編集(委員)。
柚木沙弥郎画。
福音館書店。

文学の教科書に採用すべき。
大人が読んでも十分に楽しい。
何度読んでも飽きない詩ばかり。

別冊の大岡信氏の文章も、
日本語の見本帳のよう。

大岡信氏が、
山上憶良の歌への「意見」で、
どさくさに紛れて、
自分の詩の解説をされているのが、
見事としか言いようがない。
また、

 なんでもないものが
 おもしろいというのは、
 いつまでもいつまでも
 同じおもしろさが残るからです。

なんてところは、
詩の本質という気がする。
posted by ドッチツカズオ at 23:06| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『現代、野蛮人入門』

松尾スズキ著。
角川SSC新書。

チクチクピリピリ。
posted by ドッチツカズオ at 22:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月12日

『イレイザーヘッド[完全版]』

デイヴィッド・リンチ監督。
コムストック。

学生時代に何度も何度も観た。
久しぶりに観てみると、
この映画の楽しさの一つが、
「間」だと今更ながら気づいた。
だからリズムの合わない方には、
全く楽しめない気がする。
私は心地よい。
リンチの笑いも好き。
posted by ドッチツカズオ at 19:43| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月06日

『絵本ジョン・レノンセンス』

ジョン・レノン著。
片岡義男/加藤直訳。
晶文社。

奥付に「一九八七年一月二〇日一六刷」とある。
中学生の頃から愛読しているらしい。
この笑いの世界は好き。
内容の立体的な馬鹿馬鹿しさと繊細さ。
「有名な五人がウォーナウ・アビーをぬけて」
などがいちいちくだらなくて素晴らしい。
「ヘンリーとハリー」も。
もちろん全編くだらないのだが。
「すてきにすてきにクライヴ」
などは現代文学の要素が、
かなり含まれている気がする。
カフカやジョイスも笑うに違いない。
訳がいい。
変に笑わそうとしていなくて。

潮凪洋介著
『「バカになれる男」の魅力』
吉田照幸著
『「おもしろい人」の会話の公式』
長沼睦雄著
『気にしすぎ人間へ』
平光雄著
『道徳の話』
『子育ての話』
『偉人の話』
池上彰著
『世界から戦争がなくならない本当の理由』
佐々淳行著
『重要事件で振り返る戦後日本史』
三島由紀夫著
『不道徳教育講座』
G・フローベール著(山田ジャク訳)
『紋切型辞典』
大岡信著
『古典を読む 万葉集』

同時進行で読んだ本(再読を含む)。
「アホか」と思いながら読むのも好き。
『絵本ジョン・レノンセンス』のような本は、
全てを呑み込む「過剰さ」がある。
日常の他の事まで笑いになってしまう。
そういう意味ではノートンの、
『世にも奇妙な人体実験』に似ている。
笑いとはまた違うし音楽だが、
マイルス・デイヴィスの、
『オン・ザ・コーナー』にも。

「・・・レノンセンス」という、
日本語のタイトルが嫌いだったが、
『新古今』を読むようになって、
これはただ笑わそうとしているわけではなく、
「詩的効果」を狙っているのだと気づき、
許せるようになった。

この本を読んだり、
岡本太郎の講演を聴いたりしている時は、
どこか瞑想に近い感覚が、
得られているかもしれない。
posted by ドッチツカズオ at 23:54| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月02日

『プリーズ・プリーズ・ミー』

ザ・ビートルズ。
東芝EMI。

アルバムCD化最初期の、
モノラル・バージョン。
単純にして「完璧」な音楽。

めげない(単純に考える)、
にげない(不安・恐れを飛ばす)、
くらべない(自分の愛好者になる)、
の象徴と言っていい気がする。
タイトル曲に有名なミスがあるが、
本人たちはへっちゃらである。

落合博満氏はかつて、
首位打者を目指す松井秀喜選手に、
首位打者になりたいではなく、
首位打者となるに決まっている、
と思わなければ、
打ち方も悪くなってくるし、
絶対に首位打者にはなれない、
といった旨のことを、
発言されていた記憶がある。
余裕。
ゆったり。
不動。


以下はたぶん自分にしかわからないメモ。

翻訳者山内義雄の「説明」。
項目ごとに。
点でさらに分類。
何があったか。
どう対応したか。
何を目指すか。

哲学者池田晶子の「反論」。
落合博満氏の件と、
思いや筋。
説明をして、
わかってもらうということ。
あるいは、
考えを進展させるということ。

話を聴く。
話を聴きすぎる。
その人でなければを避ける。
さじ加減。
状況判断。
対応と信頼の関係。
個別。

「下手」であることの魅力。
金原亭馬生。
三笑亭可楽。
室生犀星。
武者小路実篤。
キース・リチャーズ。
ボブ・ディラン。
アンリ・ルソー。
パブロ・ピカソ。
posted by ドッチツカズオ at 18:50| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『河童』

芥川龍之介作。
橋爪功朗読。
新潮CD。

まず「序」の最後、

 出て行け!
 この悪党めが!
 貴様も莫迦な、
 嫉妬深い、
 猥褻な、
 図々しい、
 うぬ惚れきった、
 残酷な、
 虫の善い動物なんだろう。
 出て行け!
 この悪党めが!

の朗読の巧さに感銘して、
結末までずっと聴いてしまった。

上の「河童」からの引用文は、
ちくま文庫『芥川龍之介全集6』より。
posted by ドッチツカズオ at 12:21| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月22日

『芥川龍之介全集 6』

芥川龍之介著。
ちくま文庫。

小説「河童」は「浅薄」「軽い」と、
批判されることもあるけれど、
私はそれと同じ理由で、
この作品が好き。
紋切型の文明(文化)批評。
イージーリスニング。

初期の安部公房っぽい感じがする。
『カンガルー・ノート』のような雰囲気も。
『ガリヴァ旅行記』のせいか。


以下は私にしかわからないメモ。
河童の中に入っていく。
河童は遊んでほしい。
時間のメリハリ。
河童に欠点を見せる。
河童を「見下す」。
筋が通っていて、
しっかりしていたら、
何も言われない。
河童とやってみる。
河童に甘える。
怒らなくてもよくするため。
かまって。
一緒にやる。
はきはきと話しかける。
河童が支えになる。
親の代わりに河童をみる。
緊張しているのを見せる。
情報整理。
話を聴き話をする。
難しい河童。
話が入らなくならぬように。
楽なやり方楽しいやり方。
裏切りたくないと。
飛び込む。
ぶつかる。
ちゃんと怒れ。
友人ではない一線。
話を短く端的に。
余裕。
ゆっくり。
河童以外は70点でよい。
自分が楽しいように、
行事を持っていく。
私にしかわからない、
河童のいいところがある。
主導する喜び。
来たらすっきりする。
いじる。
河童で疲れをとる。
時間の使い方。
将来を見る。
「一所」懸命。
シンセサイザーに埋もれ、
いろんな音色を操作する、
ガースのような快感。
振り返りは河童が振り返る。
余暇・余技・出し物の充実。
見られることへの過剰な意識で、
打ち方が悪くなる。
河童の関係者に声を掛ける。
様子を知らせる。
すべきを書き出す。
河童が全て。
同じであること。
posted by ドッチツカズオ at 14:07| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月20日

『ショット・オブ・ラブ』

ボブ・ディラン。
SMJ。

このアルバムは、
ディランのアルバムでは、
現在のところ、
「ライヴ感」がある、
最後のスタジオアルバムだと思う。
曲もバンドも声も歌い方もいい。
程よくルーズで。
ジャケットを含めて、
失敗とはなんぞや、
というエネルギーがある。
快楽の追求。
例によって賛否のあるアルバムだが、
私は好き。
この時期のアウトテイクや、
デモもいい。
posted by ドッチツカズオ at 15:24| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『砂の女』

安部公房著。
新潮文庫。

言わずと知れた、
名作中の名作。
たとえば、
エピグラフと、
「希望」というネーミングとが、
深いのか浅いのか、
よくわからない。
その感覚が好き。
「意味」を考えても、
「意味」を考えなくても楽しい。
安部は小説を「意味」に収束させることに、
たいへん批判的だったが。
posted by ドッチツカズオ at 14:27| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ぶたのたね』

佐々木マキ著。
絵本館。

傑作あるいは名作という以外に、
形容の言葉がないくらい、
素晴らしい絵本。
posted by ドッチツカズオ at 14:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『笑い』

アンリ・ベルクソン著。
林達夫訳。
岩波文庫(ワイド版)。

たとえば、

 往来を走っていた男がよろめいて倒れる。
 すると通りがかりの人びとが笑う。
 もし彼が急に出来心で
 地上に座る気になったのであると
 想像することができるとしたなら、
 おもうに人は彼を笑わないであろう。

というところなど、
本当にそうだろうか。
少なくともこの部分に関しては、
いちいち間違っているような気がする。
むしろ逆ではとさえ思われる。
そういうのも含めて面白い。
posted by ドッチツカズオ at 14:01| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月11日

『カリスマ入門 【第一巻】』

古屋雄作監督。
ジェネオンエンターテインメント。

「人生」に必要なのは、
「過剰さ」であると思った。
また笑った。

ブラックホール。
一般相対性理論。
量子力学。
素粒子論。
分母が0。
ひも理論。
10次元。
極小。
熱。
ブラックホール理論は、
桂枝雀の「緊張と緩和」の理屈と、
感覚的に似ている気がする。
伊藤潤二『富江』の「過剰さ」は、
「緊張と緩和」と言えなくもない。
立川談志は「緊張と緩和」の理屈に、
懐疑的だったようだが。
ただバタイユの言う「過剰さ」とは、
また別のような気がする。
でも同根かしら。
posted by ドッチツカズオ at 16:07| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月06日

『モーツァルト フルート四重奏曲全集』

バルトルド・クイケン/
シギスヴァルト・クイケン/
ルシー・ファン・ダール/
ヴィーラント・クイケン。
1982年3月ボーフォ教会にて録音。
キングインターナショナル。

第4番が好き。
モーツァルトっぽい、
展開の目まぐるしさ。
変化のタイミングが、
たぶん私のバイオリズムに、
ぴったり合っていて、
生理的快感が得られる。
メロディのコラージュを含めて、
子どもような自由さ。
スウィング感もある気がする。
リズムの「ずれ」や「うねり」。
メロディは相変わらず、
モーツァルトの「完璧さ」で、
「繰り返し」に「魔睡」を催す。
仰々しい言い方だが。

 ここ過ぎて曲節の悩みのむれに、
 ここ過ぎて官能の愉楽のそのに、
 ここ過ぎて神経のにがき魔睡に。

北原白秋「邪宗門扉銘」から。
音楽が抽象的に励ます。
第3楽章の有名な指示表記も、
馬鹿でいい。

曲全体として岡本太郎の講演に、
似ているといえば似ている気がする。
posted by ドッチツカズオ at 11:34| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月02日

『ヴォリューム3』

トラヴェリング・ウィルベリーズ。
ワーナーミュージック・ジャパン。

なんだか「原始」の匂いがする。
岡本太郎の言う「赤ん坊」だから?
フレーズの繰り返しや変奏が多いから?
ジム・ケルトナーのせい?
岡本の講演を聴いたから?

ボブ・ディランの尋常でない歌のうまさと、
ジョージ・ハリスンの音楽性の独特さ。
posted by ドッチツカズオ at 23:57| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月01日

『恐怖と欲望』

スタンリー・キューブリック監督。
IVC。

ヴァージニア・リースの、
可憐さと「小悪魔」ぶりと、
死の色気のみが印象に残った。
posted by ドッチツカズオ at 20:53| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月30日

『芸術と人生』

岡本太郎。
1982年7月4日の講演。
沖縄県那覇市労働福祉会館にて。

この方の本質は、
「笑い」だと思った。
もっと言うと、
「サービス精神」。
野球も大好きのはず。

過剰さの快感。

内容は矛盾だらけで、
ぐっちゃぐちゃだが、
(そう装っているだけ?)
そこがまたよく、
奮い立つような、
エネルギーがある。
「今」の「爆発」。

ただよく聴くと、
論理的でないことはない。
言いたいことの本筋は、
一貫していて。
非論理の論理。

後半の、
絵と音楽とを比較した、
若干の件などは、
大いに矛盾を感じるが、
それも何だか可愛いし、
たぶん「矛盾」ではない。
クラシック音楽の素養のある方。
モーツァルトを高く評価されていた、
と何かで読んだことがある。
意外な感じもするが、
それはピカソや縄文土器への高評価と、
究極的には同じ理由からだろうと思う。
(頭に「降りる」ままにできてるから?)
ザ・シャッグスをご存知なら、
また講演の展開が違っていたか。

岡本太郎が実は「ナイーヴ」で、
礼儀正しい方であることは、
講演のいたるところに出ている。

「無条件」と「条件」との、
矛盾した関係性についての言及などは、
妙に感じるほど冷静。
それでいて「矛盾」を肯定する、
凄まじい意気込みがある。
フェイクか。
ありうると思う。

不思議な藝。
ひたすらに、
ある感情を表現する。
『歎異抄』のような、
突き抜けるための、
自分への心の工夫。
この矛盾に満ちた、
話し方そのものが、
一つの思想のように感じる。
丸谷才一が、
石川淳への弔辞の中で、

 あなたの作品はみな、
 矮小な眞実など求めようとせず、
 いつそ花やかに景気をつけて、
 生きることを励ましてゐる。

と述べている。
この講演にも、
当てはまる気がする。

意外に(?)フィリッポ・リッピや、
ヴィルヘルム・ハンマースホイをも、
高く評価されたことであろうと思う。
もちろんアンリ・ルソーも。
既にどこかで、
言及をされているのかどうかは知らない。

純真さと強かさとは、
武者小路実篤の詩のような、
処世術としての戦略であり、
彼自らが「フィクション」なのだと思った。

これだけのテンションで、
スキーをしている人は、
どれだけいるだろう。
死を意識しながら味わう「歓喜」。
日常においても。

岡本は非常なニヒリスト。
また平和主義者。
またロマンチスト。

理屈が矛盾していようと、
あるいはそれが分かった上で、
突き進もうとしていると感じた。
ただ弱さと上品さとは隠しきれない。
よい意味で。

まさにブッダ。
posted by ドッチツカズオ at 17:44| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月26日

『さよなら渓谷』

大森立嗣監督。
キングレコード。

立川談志の言葉、

 ちんぼこを出せるかどうかだ

の映画版だと思った。
醜悪美。
邪な安心感。
拠りどころ。
純粋なもの。
迷いの効能。

役者さんがみんな素敵。
だから神話(メタファー)のように、
感じてしまうのだと思う。
posted by ドッチツカズオ at 23:59| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『隠し砦の三悪人』

黒澤明監督。
東宝。

久しぶりに観た。
相変わらず面白かった。
業の数々。
類型的な人々。

ジョージ・ルーカスが、
のちに真似したと思われる、
いくつもの場面を観ると、
妙に嬉しい。
そりゃ真似するわ、
と思う。

黒澤の円熟味と余裕を感じる。
狂言回し二人に。
posted by ドッチツカズオ at 18:13| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』

セルジオ・レオーネ監督。
ワーナー・ホーム・ビデオ。

3時間49分のもの。
最後の方の見え隠れする人影と、
車のライトの入れ替わりとが、
その直前の安っぽいサスペンス的な謎解きを、
幻想的にして陳腐さから救う。
そしてラストの「笑顔」へ。
全体的ないくつもの伏線に、
感情をくすぐられる。
映像も物語も人間描写も、
いかにも「フィクション」で、
美しい。
posted by ドッチツカズオ at 02:02| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月18日

『ブッダの生涯』

中村元。
新潮社(新潮CD講演)。

同シリーズの『ブッダの言葉』より、
むしろ(?)「仏教」の特徴が、
よく語られているように感じた。

「対機」。
「人は恐怖の中に安住することができる」。
posted by ドッチツカズオ at 23:09| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『石川淳全集 第十四巻』

石川淳著。
筑摩書房。

石川淳の「安部公房著『壁』序」が、
収録されている。
いつ読んでも救われる。
名文中の名文だと思う。

バンホーテンの素晴らしいCM、
「MAMAMETAL#1#2#3」を観て、
石川のこの文章を連想した。
posted by ドッチツカズオ at 22:43| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月13日

『とうさん おはなし して』

アーノルド・ローベル著。
三木卓訳。
文化出版局。

傑作。
安部公房「S・カルマ氏の犯罪」を、
凌駕しかねないイマジネーション。
ローベルの心の闇も感じる。
他のローベル作品に比べて、
自身のために書いたのでは、
という気配がより強い気がする。

「そういうことか?」
「いやいやいやいや」
と言えて紙一重で、
道徳的になることを、
かわしている感じがする。
posted by ドッチツカズオ at 15:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月10日

『ザ・ベスト・オブ・ザ・カッティング・エッジ1965-1966』

ボブ・ディラン。
ソニー・ミュージックエンターテインメント。

「ジョアンナのヴィジョン」の、
タイトな演奏を聴くと、
『ブロンド…』の「ゆるさ」は、
やはり狙いだったのだと、
改めて感じた。
posted by ドッチツカズオ at 12:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月04日

『世にも奇妙な人体実験の歴史』

トレヴァー・ノートン著。
赤根洋子訳。
文藝春秋。

名著。
名訳。
文体の、
あるいはフレーズの、
言葉の魔術が随所に。
バイブル。
笑った。
彼らは「自己実験」で死にかけるが、
そんな自分を愛しているように見える。
ありのままの過剰さ。
全ての事象は笑いに変換できる。
トレランスと毒。
吉田拓郎「全部だきしめて」と、
言っていることは同じと考えるのは、
間違っているかもしれないが。
太宰治「懶惰の歌留多」風に。
お金は大事。
筋を通す(「賢者の贈り物」などもか)。
些細な話。
話が可笑しい(笑う)。
お互いにちょっと、
ふざけてるような会話のしかた。
かの「世界」に入る。
あらゆることが可愛い。
状況を考える。
かの人への休日。
話し合う(その楽しいのを伝える)。
幸せ(幸運)を感ずる。
八割(執着しない)。
変化を恐れない。
感じたまま。
近い「世界」があれば別の「依存」をしない。
人は恐怖の中に安住することができる。
のめり込む(内・外・脳内麻薬)。
大切にすること。
そろそろ利他へ。
やるべきことを(悔いぬよう)。
ちゃんと怒る。
めげない(単純に考える)。
にげない(不安・恐れを飛ばす)。
くらべない(自分の愛好者になる)。
心を読みすぎない。
ワーキングメモリ。
怒りとガソリン。
卵とオムレツ。
オープン。
かの「迷惑」は華(資産)。
ちんぼこを出せるかどうかだ。
不安・恐れを楽しさに。
心霊的現象の寺山修司的解釈。
「壁」に絵を描く(「MAMAMETAL123」)。
村山富市氏(震災時)。
納豆。
指針。
「一所」懸命(「今」の意)。
感謝。
そういえば前に、
ランボーは、
結婚して子供ができれば、
用はなくなるが、
ボードレールは、
一生ついてくる、
というようなことを、
鹿島茂氏が書いていた記憶がある。
posted by ドッチツカズオ at 21:31| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月29日

『哲人・文豪・偉人 哲学の名言』

ファミマ・ドット・コム。

この本にある「名言」は全て、
立川談志(立川志らく『談志のことば』)の、

 ちんぼこを出せるかどうかだ

という言葉に集約できることに気づいた。

この記事が700本目。
posted by ドッチツカズオ at 03:18| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月28日

『ひげよ、さらば』

上野瞭著。
理論社。

実は上野瞭の作品は、
これ以外読んだことがない。

この作品は児童文学版の、
『古事記』であり、
『ロビンソン・クルーソー』であり、
『ガリヴァー旅行記』であり、
『ベラミ』であり、
『失われた時を求めて』であり、
『悪霊』であり、
『失踪者』であり、
『訴訟』であり、
『源氏物語』であり、
『平家物語』であり、
『坊っちやん』であり、
『細雪』であり、
『さようなら、ギャングたち』であり、
『狂風記』であると思った。

読み出すとやめられない文章。
覚悟を決めて中断しなければ、
徹夜になってしまうと思う。
posted by ドッチツカズオ at 16:44| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月27日

『遊星の人』

多田智滿子著。
邑心文庫。

「遊」は正字。

素晴らしい歌集。
posted by ドッチツカズオ at 21:17| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『真夜中は純潔』

椎名林檎。
EMI Records Japan。

曲も歌詞も歌も演奏も、
アニメーションのPVも、
全部いい。
posted by ドッチツカズオ at 21:05| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月25日

『LITTLE RICHARD 22GREATEST HITS』

リトル・リチャード。
phonogram。

「KEEP A KNOCKIN’」は、
原始仏教の経典に載っていても、
決しておかしくない詩。
リチャードよりずっと以前に、
ルイ・ジョーダンが歌っている。

歌と演奏は単純にして完璧。
「過剰さ」まである。
笑わずにはいられない。
思考停止の快さ。
posted by ドッチツカズオ at 00:27| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月24日

『談志のことば』

立川志らく著。
徳間書店。

 ちんぼこを出せるかどうかだ

何かにつけてふと思い出す言葉。
都市生活における、
ある種の打たれ強さを言って、
間然するところがない。
『スッタニパータ』にあっても、
おかしくない言葉だと思う。
posted by ドッチツカズオ at 00:36| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

『ナッシュビル・スカイライン』

ボブ・ディラン。
ソニー・ミュージックエンタテインメント。

ディランのアルバムは全て聴いている。
その上で最近このアルバムが、
ディランの最高傑作ではと思えてきた。
ディランのファンでそう言う人は、
おそらく皆無だろうと思うが。

聴いていると「何か」心地よい。
声も気持ちは悪いが「何か」いい。
その声のせいで、
よりディランの歌のうまさが、
はっきりするからか。
バンドもいい。

1曲目ウォーミングアップ、
2曲目バンド紹介、
という構成も私は好き。
(意図的ではないと思うけれど。)
ジョニー・キャッシュに失礼か。

聴いている時の脳波を測ると、
アルファ波が出ているかもしれない。

30分弱の短いアルバムだが、
オーディオ機器のあるところでは、
現在「リピート」でずっと掛け続けている。
依存性あり。
posted by ドッチツカズオ at 23:30| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月19日

『子どもたちが身を乗り出して聞く道徳の話』

平光雄著。
致知出版社。

下手な心理学の本より、
ずっと面白い。
子どもたち相手に、
「実践をくぐらせた」だけあり、
人間の(現象としての)心の動きが、
即物的によく表されている気がして、
そういう意味では、
シュルレアリズムだと思った。
意外に逆説・アンチテーゼが多い。
と感じるのは私が背徳者だから?
それとも世の中がおかしい?

精神科医・医学博士の水島広子氏の著作、
『「本当の自信」を手に入れる9つのステップ』
などと内容の本質は変わらない。

グレーゴル・ザムザに読んでもらい、
彼の感想を聴きたい気もする。
posted by ドッチツカズオ at 22:29| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『変身』

フランツ・カフカ著。
高橋義孝訳。
新潮文庫。

初版の1952年から、
絶版になっていない、
時の審査に耐え続けている名訳。

何度読んでも面白い。
posted by ドッチツカズオ at 19:19| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『アイズ ワイド シャット』

スタンリー・キューブリック監督。
ワーナー・ホーム・ビデオ。

時々無性に観たくなる。
観ると清々しい気分になる。
人生のあらゆる面を描いている気がして。
「LUCKY TO BE ALIVE」など、
悪ふざけっぷりもいい。
posted by ドッチツカズオ at 18:47| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』

永田豊志著。
中経出版。

 「現実」の好ましくない状態を、
 「理想」においては解消したくて、
 そのために何かを「提案」する、
 というわけです。

とある。
「ナニゴトノ不思議ナケレド」。
posted by ドッチツカズオ at 18:13| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『憂鬱でなければ、仕事じゃない』

見城徹/藤田晋著。
講談社。

面白かった。
タイトルも苦笑いを誘う。
言葉は感じ方を変換する。
逆説・アンチテーゼの楽しさ。

大石内蔵助の有名な「辞世の歌」、

 あら楽し
 思ひは晴るる
 身は捨つる
 浮世の月に
 かかる雲なし

が引用されている。
俳諧味(諧謔)のある歌。
posted by ドッチツカズオ at 17:49| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月13日

『41歳からの哲学』

池田晶子著。
新潮社。

ヤンキー。
ニヒリスト。
ジョーカー。
巨視的。
啖呵を切る。

最後の最後の文章で、
愛犬のことが語られる、
この矛盾(?)が素敵。
皮肉ではない。
「純粋な」ヒューマニストだと思った。
もちろん他の文章でも。

ホーキングの宇宙論を読むのと、
似た感じを覚えた。
漱石の『坊っちやん』にも近い。
瞑想のようでもある。
たぶん瞑想の何たるかを、
私は知らないだろうけども。

文体のリズムが、
ウディ・ガスリーやボブ・ディランの、
トーキング・ブルースみたい。

ディランの『ブロンド・オン・ブロンド』は、
全曲トーキング・ブルースなのだとふと思った。
快感のままに聴き続けてしまう。

面白さは抜群。
読んでいると著者の意図に反し、
思考を停止する気持ちよさを感じるのは、
私だけだろうか。
もちろんこれは褒め言葉。

論理の破綻にこそ美しさがある。
愛犬の話を本の最後に持ってきているあたり、
著者はそれを狙っていたのでは、
とさえ思った。
本全体にそれが見られる。
もちろんこれも褒め言葉。

谷川俊太郎氏の言葉、

 矛盾してなきゃおかしい

『自由になる技術』より。
posted by ドッチツカズオ at 22:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月12日

『ミステリアス ピカソ 天才の秘密』

アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督。
紀伊國屋書店。

精神の運動が果てなく続く。
迷いにも突き抜けたものを感じる。
堂々たる「失敗」と「不完全性」。
ねじ伏せる強引さ。
芸術は結局のところ全て、
インプロヴィゼーションによるので、
「完成」などありえない、
という極論を言いたくなる。
いい加減なところでやめるということが、
観客にゆだねられているのも、
この映画(DVD)の魅力。
posted by ドッチツカズオ at 11:30| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月11日

『「おもしろい人」の会話の公式』

吉田照幸著。
SBクリエイティブ。

ベルクソンの『笑い』に匹敵する、
あるいはそれを凌駕する名著。
posted by ドッチツカズオ at 22:12| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月05日

『自由になる技術』

谷川俊太郎/箭内道彦/宮藤官九郎著。
扶桑社。

文字通り「自由になる技術」の本。
救われる言葉が多くあった。

箭内氏は「左脳でわざと関節を外して」、
個性的であろうとしている、
極めて常識的な方だと思った。
他のお二人には生粋の狂気を感じた。

 僕はそれで、
 自分に気がついたんだと思う。

谷川氏の言葉。
他者というものを説明して、
間然するところがない気がする。
一瞬陳腐にも聞こえるのが、
谷川氏のすごさだとも感じた。
他者が存在することで、
自分に怠けないというような、
勝手な解釈もできる。
posted by ドッチツカズオ at 20:54| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『100歳詩集 逃げの一手』

まど・みちお著。
小学館。

タイトルすげえ。
笑った。
この詩集はタイトルだけで、
十分だと思った。
もちろん皮肉ではない。
posted by ドッチツカズオ at 20:38| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月03日

『王羲之《蘭亭序》』

上海書畫出版社。

王羲之の真筆は残っていない。
残っているのは、
技術者による精巧な「コピー」か、
書家による臨書。
これは「コピー」の複製。
書としての「蘭亭序」は、
もともと王羲之が、
下書きとして書いたものだったが、
のちに自身で清書を試みても、
それ以上の出来にはならなった、
という話はいくつもの本に載っている。
「コピー」は推敲の跡をも再現する。
それらも作品のうちと言わんばかりの前衛性と、
即興性や勢いを重視するような、
王羲之のスケールの大きさに感動する。
ひとつひとつの字の中に、
あるいは作品全体の構成に、
微妙に予想を裏切るようなリズムがあり、
観ていると生理的な快感が得られる。
字の線自体とその切り込み方にも。
posted by ドッチツカズオ at 02:23| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『オルガスムの科学』

バリー・R・コミサリュック/
カルロス・バイヤー=フローレス/
ビバリー・ウィップル著。
福井昌子訳。
作品社。

 性欲は、
 人を成り立たせる
 あらゆる本質を含んでいる。
 生物的・心理的・感情的・
 社会的・文化的・精神的なものまで、
 すべての本質なのである。

とある。

全体は谷川俊太郎氏の、
ある種の詩のようにも読める。
「辺縁系手術と「過剰性欲」」などは幻想的。

 オルガスムが多ければ多いほど、
 長生きできる

あるいは、

 オルガスムは、
 睡眠・鎮痛・ストレス軽減・
 前立腺ガン予防に効果がある

・・・これらだけ抜き出すと、
変な宗教のようだが、
科学的な根拠がある(らしい)。
いちいち研究データが示されている。
posted by ドッチツカズオ at 01:48| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月01日

『千羽鶴 川端康成』

松谷染佳朗読。
横浜CD文庫。

松谷氏の朗読が良かった。

川端康成の、
笑うほどの「過剰さ」を感じる部分が、
いくつもある。
posted by ドッチツカズオ at 22:43| 音声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『すみれ』

青山七恵著。
文藝春秋。

べらぼうにうまい気がした。
比較的短い小説ではあるけれど、
あっという間に読み切ってしまった。
posted by ドッチツカズオ at 09:26| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『マンガでわかる よのなかのルール』

横山浩之著。
小学館。

「文明」と「文化」の違いについて、
一度は調べたことのある方は多いのでは。
この本は「文化」の本。
posted by ドッチツカズオ at 08:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月30日

『シャイン・ア・ライト』

マーティン・スコセッシ監督。
TFC。

中山康樹が言うように、
この映画は「フィクション」だと思う。
演奏も映像も素晴らしい。
posted by ドッチツカズオ at 23:15| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『図説 日本語の歴史』

今野真二著。
河出書房新社。

以前は大野晋の本を読み漁ったものだった。
その当時の楽しさがよみがえった。
図版に「生身の人間」が、
より感じられて楽しい。
posted by ドッチツカズオ at 22:59| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『リアル鬼ごっこ』

園子温監督。
NBCユニバーサル・エンターテイメント。

実はあまり期待していなかった。
でも観てみると素晴らしい映画で、
賛否が分かれる作品だとは思われるが、
園監督の作品の中で私はいちばん好きかも。
傑作だと思った。
デイヴィッド・リンチや、
タランティーノのようでもあり、
セリフなどは「B級映画」の要素が満載。
「陳腐さ」のテンションが高い。

田村隆一「毎朝数千の天使を殺してから」を、
思わず連想してしまった。
以前にも園監督は作品の中で、
田村隆一の詩を引用されていたので。
posted by ドッチツカズオ at 21:46| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月23日

『号外!!虚構新聞』

虚構新聞社編。
笠倉出版社。

久しぶりに読み直した。
「過剰さ」の素晴らしさ。
posted by ドッチツカズオ at 23:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『コンビニロボットぽぷりちゃん 全4巻』

林雄一著。
MFコミックスアライブシリーズ。

たまたまラーメン屋さんに置いてあって、
待ち時間に少し読んで面白かったから、
全4巻をまとめて購入。
設定が見事。
posted by ドッチツカズオ at 23:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ベラミ』

ギー・ド・モーパッサン著。
中村桂子訳。
角川文庫。

「遊び」ということ。
posted by ドッチツカズオ at 23:09| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『談志のことば』

立川志らく著。
徳間書店。

福音書のよう。
「ちんぼこを出せるかどうかだ」など、
鮮烈なメタファーとも言える。

著者の読者を引っ張っていく力がすごい。
池内紀氏の見識もさすが。

「うまいこと」を言う時は、
その恥ずかしさを知った上で、
パロディの一種として言う以外に、
手はないと思われるけれど、
「グロさ」や「ひどさ」にも、
救われることがある。
posted by ドッチツカズオ at 22:47| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『落語登場人物事典』

高橋啓之著。
東京堂出版。

著者の笑い(言葉)のセンスは、
あまり好きではないけれど、
落語の「登場人物」が、
記号であることは、
「心優しき人物」
「面白い人物」
「かわいそうな人物」
「芯の強い人物」
などの説明の言葉から、
よくわかる。
ほぼ季語と同じ。
posted by ドッチツカズオ at 22:26| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月15日

『リーマン予想とはなにか』

中村亨著。
講談社(ブルーバックス)。

いつも「オイラー積」に興奮する。
きれいに素数が式にはまっているので、
謎が全て解けたかような快感を覚える。
ましてそれが円周率にまで絡んでいるなんてと思う。
「ネピア数」との関連には畏れすら感じる。
素人でもわかるオイラーのすごさ。
逆に言えば、
私がわかったつもりになれるのは、
「オイラー積」(のおそらく極々初歩)まで。
posted by ドッチツカズオ at 22:10| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月11日

『幸せの帰り路』

上野優華。
キングレコード。

全てが美しい。
posted by ドッチツカズオ at 00:25| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月07日

『ちゃんと人とつきあいたい』

井澤信二/霜田浩信/小島道生/
細川かおり/橋本創一編著。
エンパワメント研究所。

副題に、

 発達障害や人間関係に
 悩む人のための
 ソーシャルスキル・トレーニング

とある。
幼児期から成人期までを五段階に分けていて、
見やすいし分かりやすい。
「Case【場面】」の解説(分析)が、
簡潔ですぐに役立てられそうに思われた。
「他者」とはと考える。
posted by ドッチツカズオ at 22:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『はじめてのギリシア神話』

尾高薫/文。
堀川理万子/絵。
徳間書店。

文も絵も素晴らしい。

「論理的な」文章で、
おかしなところが一つもない。
歌ごころも感じる。
言葉の意味の重複を、
俳句的に避けている気もする。

一回だけ「させていただきます」が出てくるが、
由緒正しい使い方なので許せる。

絵はどこかドライで、
感傷的でなく、
神話にとても合っている。

ギリシア神話の、
笑ってしまうほどの「業」が、
十分に伝わってくる本。
あと「理不尽さ」や「過剰さ」も。
「夢中さ」ゆえの。
posted by ドッチツカズオ at 22:34| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月02日

『現代詩手帖特集版 石垣りん』

思潮社。

「自作朗読CD」が付いている。
それを聴いていると、
彼女は謙虚なのか傲慢なのか、
さっぱりわからない。
そこがいい。

「わかんないことって素晴らしいですよね。」
シンプルな言葉で蓋し正論。

品のある健やかな口調で、
「父のはらわた」
なんて言葉が出てくる美しさ。
posted by ドッチツカズオ at 20:50| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『Solid State Survivor』

YELLOW MAGIC ORCHESTRA。
αEPIC。

「君に、胸キュン。」のPVを観て、
あらためて「悪ふざけ」「からかい」「やりすぎ」が、
パロディには必要不可欠なのだと思った。
映像と詩による「ダサさ」「モサさ」の表現は、
今もなお新しい。
そんななか音楽の方はもちろん極上、
というところが素敵。
映像の三人の「気持ち悪さ」は、
世界の見方に別の視点を与える。

ただこのアルバムに、
「君に、胸キュン。」は、
入っていないが。

音の「ひねくれた」ところと、
「ストレートな」ところとの、
バランスがとてもいい気がして、
このアルバムは大好き。

アナログ的な、
途轍もないグルーヴ感。
それでいてメロディアス。
posted by ドッチツカズオ at 20:10| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月25日

『表札など』

石垣りん著。
思潮社(思潮ライブラリー・名著名詩選)。

この詩集は伊藤潤二氏の漫画を読んだ後に、
読むべき本かもしれない。
言うまでもなく素晴らしい詩集で、
「ホラー」の要素がかなりある。

わざとらしいくらいの、
露骨な「ダブルイメージ」が鮮烈。

自分の書いている詩が、
冗談(笑い)になりうるという認識が、
著者にあったかなかったか判断に迷うところ。
(最初から明らかに「笑い」を狙っている詩は除く。)
究極的にはどちらでもよいが、
私は「なかった」に一票。
そう思った方が面白い。
過剰さはどうしても笑いになる。
posted by ドッチツカズオ at 16:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『富江 上下』

伊藤潤二著。
朝日新聞出版(ASAHI COMICS)

『伊藤潤二傑作集1富江上』と『同2富江下』。
紙質が比較的よく「ノイズ」を感じずに読める。
これはこれでとてもよい。

怖くはない。
ただひたすらに、
気持ちが悪い。
生理的な不快感。
それが快感に転ずる。
「見るなのタブー」に近い。
私は煙草を吸わないが、
煙草を吸うのにも、
似てるのかもしれない。
依存性あり。

というのは、
『伊藤潤二自選傑作集』と同じ。
posted by ドッチツカズオ at 16:40| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『魔の断片(まのかけら)』

伊藤潤二著。
朝日新聞出版(Nemuki+コミックス)

座る拍子に一瞬だけ、
体から頭が離れるシーンは、
笑った。
posted by ドッチツカズオ at 16:28| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『伊藤潤二自選傑作集』

伊藤潤二著。
朝日新聞出版(ASAHI COMICS)

怖くはない。
ただひたすらに、
気持ちが悪い。
生理的な不快感。
それが快感に転ずる。
「見るなのタブー」に近い。
私は煙草を吸わないが、
煙草を吸うのにも、
似てるのかもしれない。
依存性あり。
posted by ドッチツカズオ at 16:07| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『酩酊の七変人』

喜多川歌麿作。
木版画。

素晴らしい象徴性。
映画『戦場のメリークリスマス』の、
最後のシーンで、
ハラとローレンスとの会話の中に、
「サケ(酒)」のことが出てくる。
それを思い出す。
「酔い続ける」ということ。

酩酊の七変人.jpg
posted by ドッチツカズオ at 15:48| 絵画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月19日

『落合博満 バッティングの理屈』

落合博満著。
ダイヤモンド社。

私は「野球経験者」ではない。
でもこの本はむやみに面白かった。

まず「謎解き」の要素がある。
丹念に証拠が挙げられ、
辻褄がいちいち合っている。

言葉の発想も、
シンプルなのに、
とても新鮮に感じる。
言葉の見せ方が上手い。
ぐいぐい引っ張られる。

自由さとストイックさとが、
同居しているのも快い。
野球以外のあらゆることに、
応用できそうな気がする。

太宰治が川端康成に送った手紙の中に、

 私に名誉を与へて下さい

という有名な言葉がある。
だからこそ太宰は、
より苦しいのだろうなと思った。
「打ち方」が悪くなってしまうので。

「野球経験者」でもないのに、
目から鱗が落ちる感覚を、
何度も体験できた。
posted by ドッチツカズオ at 20:48| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ライヴ・アット・ザ・トーキョー・ドーム 1990』

ザ・ローリング・ストーンズ。
ワードレコーズ。

DVDとCDのセット。

ビル・ワイマンのベースが、
メロディアスでゾクゾクする。

映像に関しては、
昔テレビで放映されたものの方が好き。
posted by ドッチツカズオ at 14:58| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『美女の日本史』

宝島社(別冊宝島2399号)。

幕末から昭和初期にかけての、
女性の古写真を集めて、
解説を加えた本。
わりとあっさりした本で、
私は好き。
posted by ドッチツカズオ at 14:34| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『富江 上巻下巻』

伊藤潤二著。
朝日新聞出版(ASスペシャル)。

全ての物語には、
『富江』のような「過剰さ」が、
必要不可欠だと思う。

裸になった浜口の姿が出てくる、
いちばん最初のコマの破壊力。
タランティーノ的でさえある。

雑誌のような作りと紙質とが、
「過剰さ」とともに、
「安っぽさ」も強調していて、
「本」として傑作だと思った。
posted by ドッチツカズオ at 14:12| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月12日

『ゴドーを待ちながら』

サミュエル・ベケット著。
安堂信也/高橋康也訳。
白水社。

「パリ直輸入の爆笑コメディ」というのが、
アメリカの初演時の惹句だったと「解題」にある。
「早々にして公演中止となった」そうだが、
この惹句自体は間違ってない気がする。
posted by ドッチツカズオ at 20:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『Dolls ドールズ』

北野武監督。
バンダイビジュアル。

十年以上前に初めて観た時、
退屈な映画だと思ったが、
今日観直して驚いた。

談志が八代目文楽の落語をたとえて言った、
「ルノアールの絵」のようでもあり、
バタイユの『眼球譚』のようでもある。

トルナトーレ的な幻想とも思った。
江川卓『ドストエフスキー』に出てくる、
「ヴェルテップ」も連想する。

大袈裟?

ご都合主義で、
センチメンタルだからこそ、
全く飽きなかった。
posted by ドッチツカズオ at 19:51| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『おぎやはぎの110番』

塚田秋春監督。
ローランズ・フィルム。

このDVDは私に合うらしく、
観る度にのたうちまわって笑う。
posted by ドッチツカズオ at 19:05| 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月07日

『ヴードゥー・ラウンジ』

ザ・ローリング・ストーンズ。
東芝EMI。

二十年前は実のところ、
さほど感じなかったが、
最近聴き直して今更ながら、
名曲ぞろいのアルバムだと気がついた。

歌も演奏も全員絶好調。
チャーリー・ワッツ最高。
ドン・ウォズの「音」も好き。

キース・リチャーズが、
ベースを弾いている曲があるが、
ビル・ワイマンのベースに近い気がする。
posted by ドッチツカズオ at 01:49| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月04日

『名張毒ブドウ酒殺人事件 六人目の犠牲者』

江川紹子著。
岩波現代文庫。

奥西勝氏が亡くなった。

この本を半日かけて読み直した。
抜群に文章のうまい江川氏が書くと、
カフカの小説のようで、
現代文学と言っていい気がする。
胸打たれた。

「死刑」や「冤罪」という言葉を聞くと、
いつも次の言葉を思い出す。

 死んでるのは俺だけども、
 死んでる俺を抱いてる俺は、
 どこの誰だろうなあ。

五代目古今亭志ん生「粗忽長屋」から。
「人間とは?」と考えてしまう。
posted by ドッチツカズオ at 22:57| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月03日

『「バカになれる男」の魅力』

潮凪洋介著。
三笠書房。

熱い思いも感じられるが、
かなり打算的なところがいい。
例えば永井荷風の自己演出のよう。
古屋雄作監督『カリスマ入門【第一巻】』と紙一重。

この強く妙に清々しい語り口に、
騙されなくてはならない。
その方が精神衛生上すこぶるよい。

もちろんこれは皮肉ではなく称賛。
posted by ドッチツカズオ at 21:10| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

『クロスアイド・ハート』

キース・リチャーズ。
ユニバーサルミュージック。

惹句に「これぞキース・リチャーズ!!」とある。
ありきたりなことを、
恥ずかしげもなく平然とやってのけ、
それでいてどこを切っても、
「キース・リチャーズ」になってしまう、
というのがすごい。
ギターのタイミングやフレーズや音色、
ヴォーカルのニュアンスなどが、
生理的快感に満ちていて、
依存性あり。
ドラムスもいい。
posted by ドッチツカズオ at 11:40| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『話術』

徳川夢声著。
白揚社。

首肯しかねる部分もあるが、
語り口の切れの良さと、
独特の文体とが気持ちよく、
生き生きとした、
考える材料が提供されるので、
読んでいて楽しい。
posted by ドッチツカズオ at 11:20| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月16日

『パスト・マスターズ』

ザ・ビートルズ。
ユニバーサルミュージック。

「DISC2」がすごい。
原則ビートルズのシングル曲を、
発表順に収録しただけの雑なつくり。
そして他のアルバムに収録されているシングル曲は、
ヴァージョン違い以外収録されていない。
でもそれらが功を奏している気がする。
いわゆる「サイケ時代」の曲や、
『アビイ・ロード』の曲は、
このアルバムに合わないと思う。
加えて偶然による曲順も絶妙。
このアルバムの締めくくりは、
「ユー・ノー・マイ・ネーム」以外に、
考えられない。
賛否のある「リマスター」も私は好き。
posted by ドッチツカズオ at 08:51| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月11日

『ヨーコさんの“言葉”』

佐野洋子/文。
北村裕花/絵。
講談社。

古今東西の哲学者や心理学者の本が、
児戯に見えてしまう。

「その4 大きな目、小さな目」は、
一見ありきたりで陳腐に思えたが、
ピカソが自分のある種の「凡庸」さに嫌気がさした、
というような著者の視点が面白かった。

全ての文章に現実的な救いがある。
posted by ドッチツカズオ at 11:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月02日

『ベートーヴェン:交響曲全集』

ジョン・エリオット・ガーディナー指揮。
ポリドール。

ベートーヴェンの交響曲は、
ガーディナー指揮のものが好き。
交響曲「Pastorale」は「冗談」かもしれない。
あらゆる局面で「深刻」にならない。

そういう意味では、
ボブ・マーリィの、
「No Woman No Cry」に、
ちょっと近い気もする。
ジョン・レノンの、
「Woman is the Nigger of the world」にも。

我田引水の解釈か。
posted by ドッチツカズオ at 17:51| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月16日

『立川談志まくらコレクション』

立川談志著。
和田尚久構成。
竹書房文庫。

素敵。
posted by ドッチツカズオ at 08:39| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月13日

『心を読みすぎる』

前原由喜夫著。
京都大学学術出版会。

副題に、

 心の理論を支える
 ワーキングメモリの心理学

とある。

「心を読みすぎる」ことは、
「自分の心の不適切な投影にすぎない」。
その通りと言うほかない。
posted by ドッチツカズオ at 16:51| | このブログの読者になる |